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最強戦車 マリータンク  作者: 真壁真菜
第一章 始動
11/172

激闘

「何なのよアイツっ!」


 照準器と格闘しながら、大地震並に揺れるサルテンバの車内でリンジーが叫ぶ。


「マリーばっか狙われとる! ウチらも援護せんとっ!」


 ハンドルやアクセルと格闘を続けるチィコは、被弾して爆発の火花を上げるマリーを見ながら泣きそうな顔で叫んだ。


「分かってるけどっ!」


 何も出来ない非力な自分をリンジーは呪い、思い切り手を握り締めた。


「リンジーっ、行くでっ!」

 

 振り向いたチィコは、落ち着いた眼差しでケンタウロスを見据える。その大きな丸い瞳は、不安と自信の無さに揺れるリンジーの胸を刺す。


「そうねっ!」


 リンジーもすぐに賛成し主砲を乱射する。


「出来る事あるんやっ!」


 チィコは自分自身に叫んでケンタウロスとの距離を詰める為にハンドルを切ったが、リンジーも心で同じ事を叫んでいた。


「あの弾幕に突っ込むのかっ!」


 ハンスは、背中を蹴飛ばすゲルンハルトに叫ぶ。


「行けっ! マリーを援護するんだっ!」


 突っ込めと催促するゲルンハルトは、唾を飛ばして叫ぶ。


「爆裂榴弾もかわしてるぞっ!」


 撃ちまくるイワンは、照準眼鏡に顔を埋めたまま叫ぶ。シュワルツ・ティーガーの車内は、爆音と怒鳴り声が交差する。


「いいから突っ込めっ!」


「それでこそタイガーハートだぜっ!」


 尋常じゃない速さで装填するヨハンは、大量に散らばる床の空薬莢を蹴飛ばしながら、ゲルンハルトの声に笑って叫び返す。


「笑ってる場合かよっ!」


 そう叫ぶハンスの顔も笑ってアクセルに力を込める、シュワルツ・ティーガーは主砲を乱射しながらケンタウロスとの距離を詰める。そこには恐怖より先にある、もっと重要な物に向って進むのだと皆は分かっていた。


「これ以上パンドラに敵を近付けるなっ!」


 艦長席から立ち上がったガランダルが、大声を上げる。その姿を横眼で見たミューラーもクルー達を急き立てる。


「弾幕を維持して! 敵の援護に隙を与えるない様に!」


 デア・ケーニッヒスの弾幕は強烈に敵の行動を阻害する、味方車輌は弾幕に怯んだ敵を的確に殲滅した。形勢は優位に向ってはいたが、ガランダルは心の隅にある言い表せない何かの存在と戦っていた。


__________________



 ケンタウロスの動きは最早人間のそれだった。相手の攻撃を回避しつつの反撃は達人の域に達し様としていた。


「学習してる! 動きに無駄が無くなってきた!」


 回避と攻撃を繰り返しつつ、詰まらない距離にマリーの叫びが響く。


「でも、嫌がってるの確だ!」


 ハンドルのトルクカウンターはヴィットの腕に激しく負荷を掛け続け、筋肉を痙攣寸前までに追い込む。


「そうみたいね」


 マリーも気付いていた。シュワルツ・ティーガーやサルテンバからも微妙な距離を置き、マリーを含めた三輌を常に一定の間隔になる様にケンタウロスは移動していた。


「距離を保ち攻撃を一定化させたいのよ、アイツはファジィには対応出来ない!」


 マリーは続けた、もしかしての打開策が一瞬ヴィットの脳裏を超高速で通過する。


「手はあるのか?!」


「臨機応変! 変幻自在!」

 

 マリーは叫ぶ。


「何?……それ」


 ヴィットはあんぐりと口を開け、高速機動中の車内が一瞬止まる。


「ヴィット! シートベルト! リンジー! お願いっ!! 」


 マリーはヴィットやリンジー達に叫ぶ!


「何だ?!」


 慌ててヴィットはシートベルトをする、同時に右腕はRPGを掴む。次の瞬間ヴィットの頭の上のハッチがエジェクトされ、物凄いGと供に身体は上方の吹き飛ばされた。


 把握もへったくれも無。、空中に舞う感覚と天地が逆転する視界が、ヴィットの思考を遮断する。そして数秒後の衝撃はパラシュートだと、遅れてヴィットに理解させた。


「マリーっ!!!」


 反射的に出来る事は遥か視界の下方に煙に霞むマリーの車体が、土煙を撒き散らしケンタウロスに向って全力加速する姿に叫ぶ事だけだった。


「まさかマリーっ!!」


 ペリスコープ越しに、マリーから打ち出されたヴィットを視認したリンジーが叫ぶ。その全身には強烈な悪寒と供に、氷の剣で心臓を突き刺された感覚が強襲する。


「何なんやっ!!」


 チィコの思考は追い付くはずもなく、ただ打ち上げられたヴィットを目で追うだけで、格闘を続けるハンドルにしがみ付くしか出来なかった。リンジーは苦しくなる胸を強く強く抑えた、意志とは違う言葉を叫ぶのを抑える為に。


「坊主を射出したぞ!!」


 イワンの背中は一瞬で氷点下となる。


「あいつっ!!」


 ゲルンハルトの脳裏に瞬間でマリーの”気持ち”が押し寄せた。


「どうする!」


 分かっているが、ヨハンが叫ぶ。


「距離を詰めるんだっ!!」


 ゲルンハルトの声は、イワン達の思考に瞬時にリンクした。マリーの行動は百戦錬磨のクルーには言わずとも分かる……それは特攻だと。ゲルンハルト達の血は沸騰し、同時に超高速で逆流を始めた。


 マリーはケンタウロスに並びかけると、ホイールロケットを噴射する。距離は瞬時に詰まりマリーは叫んだ。


「EMアーマー全開っ!」


 砲弾がマリーの直前で逸れる。自らの発する強力な地場で周囲を歪めながら突進し、ケンタウロスの側面に激突する。火花と激震、爆煙と衝撃がマリーの車体を激しく揺らす。

 

 そのまま砲身をケンタウロスの盾を持つ腕に絡めて締め上げ、同軸機銃を乱射する。同時に全輪に全力を込める、ケンタウロス車体が傾き始めマリーは更にパワーを掛けた。


 大きさの違いを跳ねのけ、マリーは車体をぶつけ続ける。ケンタウロスはもう一方の腕で至近距離がら砲弾を浴びせ、電磁装甲を貫く数発がハイパーセラミックの車体に猛烈な火花をぶつけた。


「マリーっ!!!!」


 声にならないチィコの叫びが炸裂する、リンジーは血が滲む程に一点だけを強く見詰める。そこはケンタウロスの唯一の弱点、底面だった。


「早く撃つんやぁ!!!」


「まだよ……」

 

 チィコの絶叫に対し、リンジーは噛み殺し落ち着いた声でトリガーに掛る炎のように熱い指を全身全霊で抑え込む。


「マリーが死んじゃう!!!」


「まだなの……」 


 チィコの泣き叫ぶ声に照準眼鏡に顔を埋めたままのリンジーは、震えながら押し殺した声でただ呟くだけだった。ただ燃えたぎる炎を、発射ボタンに込め続けたままに。


「このっおっ!」


 マリーが渾身の力で押し上げる、一瞬ケンタウロスが浮き上がる。リンジーはチラリと見えた底面に渾身の砲弾を叩き込む。その反対側からも、シュワルツ・ティーガーの主砲がケンタウロスの背中に炸裂する。


 轟音と炸裂した砲弾が燃え上がるが、ケンタウロスの動きは止まらない。だが、衝撃でケンタウロスの頭部砲塔のハッチが半開きになった。


 マリーは銃弾の雨を受け続けながらも抑える力を緩めない、だがその装甲は次第に傷を増してダメージは蓄積していった。


_________________ 



 地面への激突は、ヴィットの思考をはっきりとさせた。胸に溢れるのは怒りにも似た感覚であり、マリーの気持ちがヴィットの中に充満する。数回首を振り、無理やりに意識のブレを戻す。腹の底には燃えたぎる血が沸騰する、考えなくても体は動く。


「ちっきっしょう!」


 腹の底から血が出るまで叫ぶと、ヴィットはRPGを握り直してケンタウロスに向って全力で走り出した。


 爆煙が鼻孔を付く、風圧で飛ばされた小石や破片が顔や体に当たる。ゴーグルを手繰って、自分の頬を叩き気合を入れる。


 ヴィットの視界には傷付いたマリーしか入らない、爆発がマリーの悲鳴と重なる。腕や脚は怒りに小刻みに震え、思考を超越してヴィットは走った。


 砲弾の炸裂した後の地面は、土の臭いと火薬の臭いが混ざって鼻と喉を攻撃するがヴィットは何も感じない。流れ弾が腕の近くを掠め、上着ごと腕の皮膚を裂いて血飛沫が舞ってもマリーから目を逸らさない。


 後、数メートルの所でヴィットの全身を経験した事のない力が襲う。それは重力にも似た凄まじい圧力でヴィットをブッ叩く、まるで見えない大鎌で撫で切りにされた様だった。鼻血が宙を舞い、吐血は内臓の破壊を意味した。でも、ヴィットは接近を止めない。


「ヴィット!!!」


 叫んだマリーはEMアーマーの出力を下げる。瞬間、ケンタウロスの砲撃はハイパーセラミックの装甲さえ火花の煌きに変える。爆風と破片がヴィットに迫る、その間のコンマ数秒はまるでスローモーションの様にマリーのセンサーに映り、その悲鳴が天を付いた。


 ヴィットにも爆発の衝撃と閃光が容赦なく襲う、ふと体の力が抜ける。それは、死を表していた。しかし、その刹那コンマ数秒の瞬間にヴィットとマリーの間に割り込む影があった。


 衝撃で飛ばされながらヴィットが見たものは、確かにサルテンバの車体だ

った。爆風と破片を車体で防いだサルテンバは、次のケンタウロスの砲弾をもろに受ける。


 至近距離の直撃は、ヴィットの頭を越えて吹き飛ぶ程の衝撃だった。地面に激突、横転を繰り返しながら破片と砂煙、火花と黒煙を上げるサルテンバがヴィットの網膜にスローモーションで焼き付いた。


 次の瞬間、また爆発の衝撃。それはシュワルツ・ティーガーが、マリーと反対側からケンタウロスに突っ込んだ爆音だった。


 ヴィットはRPGを掴むと、震える脚でヨロヨロとまた立ち上がる。鼻と口からの血を拭うとケンタウロスに飛び掛かった。


「やめてっっ!!」


 マリーの叫びが木霊する、ヴィットは痛みなんて感じて無かった。マリーの叫びも耳に届いて無かった、無意識に近い状態でケンタウロスによじ登っていた。


 マリーは全力でケンタウロスを抑える、シュワルツ・ティーガーも最大出力で車体をぶつけ、砲身でケンタウロスの腕の動きを抑え込みながら動軸機銃を叩き込む。猛烈な金属の擦れる音と、エンジンの悲鳴、火花と爆発が狂った様に錯綜する。


 ケンタウロスの上半身はなんとか動きを止められていたが、胸や背中の機銃は撃ち続け、ヴィットが手を掛けると、手袋の上からでも容赦なく手の平を焼く。苦痛はヴィットの脳天を殴打するが、歯を食いしばりヴィットはよじ登る。


 そして半開きのハッチにRPGを叩き込むと、ヴィットの意識は空の彼方へと舞った。


 そこには、いつもと変らない青い空が広がっていた。


________________



「お願いっ!! 起きてよっ! ヴィット!! 起きてよっ!」


 意識の彼方に声がする、その声は確かに聞き覚えがある。叫びにも似たマリーの声は、彷徨うヴィットを現実へと引き戻す。


「ここは?……」


 戻った意識は混濁して、霧の様なモヤが掛る。揺り起こされた感覚に続き、様々な懐かしい声が耳に届く。


「ヴィット、終わったんやっ!」


「しっかりしろ!」


「大丈夫か!」


 目を開くと見覚えのある顔達がヴィットを見下ろし、その顔達は一応に心

配そうに歪んでいた。チィコはオデコに大きな判粗肴を貼り涙を一杯に浮かべ、リンジーも頭に包帯を巻いて泣いていた。


 ゲルンハルト顔も汚れていて、イワン達も煤で真っ黒で、眉間にしわを寄せて覗き込んでいた。ヴィットは薄目のまま皆を見回し、少し笑みを浮かべた。


「お前達も無事だったんだな……マリー……は?」


 地面から起き上がる力の出ないヴィットは、仰向けに寝たまま呟く。


「ワタシはここだよ……」


 泣いているみたいなマリー声は、ヴィットの意識を正常へと引き戻す。チィコに支えられ起きようとするが、痛みが全身を駆け抜け呻き声となる。


「マリー……の傍へ……」


 掠れる声はマリーを探していた。


「目の前や」


 泣き顔のチィコの後ろにはマリーが居た。赤とピンクの迷彩は泥と焦げ跡で汚れ、無数の弾痕は戦いの激しさを物語っていた。


「マリー……大丈夫、なのか?」


 自分の事よりヴィットはマリーを心配した。


「大丈夫……ワタシより、ヴィットの方が傷だらけだよ」


 泣き声のマリーが呟く、ヴィットは自分の手足に視線を落とす。破れた衣服から覗く皮膚には血が滲み、認識と同時にまた痛みがぶり返す。


「痛いよぉ~マリー」


 急にヴィットは情けない声を出す。


「大丈夫みたいだな……」


 大きな溜息と供にイワンは肩から力を抜く、ハンスもしかめていた顔の緊張を解き、ヨハンはその場にドスンと腰を落とした。


 ゲルンハルトは少し上を向き、ラクダのマークの付いたタバコを取り出し、無造作に銜えると古いジッポで火を点けた。


「ヴィット、早よ手当しょ」


 涙を拭ってチィコは薬箱を開ける、しかし無理やりの様に笑ったヴィットは、ヨロヨロと立ち上がりマリーの傍へと向かう。


「マリー……よかった、本当によかった」


 マリーの車体に伏せたヴィットは声を押し殺す、その肩は小刻みに震えていた。


「……ヴィット……無事でよかった」


 マリーの涙声は限りなく優しかった。でも安心した周囲の視線とは、少し違う複雑な表情のリンジーがいた。苛立ちにも似た感覚を、自分でも表現出来ないリンジーだった。


 ヴィットが無事だった事は泣きたいぐらいに嬉しいのに、胸の奥深くの黒い蔦の様なモノが絡まる感覚。リンジーはそんな自分自身を、醜いってぼんやり思っていた。


「よし、マリーの整備に取り掛かるか」


 腕まくりしたTDを、イワンが目を細め黙って摘み出した。


「さて……嬢ちゃん達の戦車でも修理するかの、TD手伝うんじゃ」


 微笑みを浮かべて見守っていたオットーは周囲を見回して、大破したサルテンバにゆっくりと歩き出す、無理やりにTDを引きずって。


「またバティスタ達やったんだってさ……」


 オットーの背中にハンスが溜め息を投げる。


「今度は何したんじゃ?」


「ガス欠しないように燃料を超満タンにしたら、そこに初弾命中、引火爆発したってさ」


「懲りん奴らじゃ……」


 流石のオットーも大きな溜息を付いた。

 

 手当も終わり、ヴィットはやっと周囲を見渡す事が出来た。その視線の先には、焼け焦げたオブジェの様なケンタウロスが彫刻みたいに固まっていた。


「残った敵も逃げちゃった」


 マリーに腰掛けたリンジーが、遠くを見て呟く。


「そうか……」


 視線を逸らさないまま、ヴィットも呟く。


「見てぇな……ボコボコや」


 すぐ横のサルテンバは、爆発したリアクティブアーマーのせいもあるが、見た目はボロボロになっていた。


「ごめんな……俺をかばって」


 俯いたヴィットは眉毛を下げたチィコに呟く、チィコは小さく首を振って笑顔を向ける。


「初めて底のハッチから出たんやで」


「大丈夫だよ、あれだけ転がったのに足回りのダメージも少ないみたい。砂の上だったから……それにおじいちゃん達が修理してくれてるし」


 リンジーはハンマーを振るうオットーに、少し微笑みを向けた。


「何、心配いらんわい。外見はかなり傷んでおるが大した事はない、戦車なんてそんなもんじゃわい」


 ハンマーの手を止めたオットーが、ヴィットに笑顔を向ける。


「お前さんのマリーなんか、あれだけの傷じゃが走行どころか戦闘にも何ら支障はない」


「全く、たいしたもんじゃ。装甲防御の概念を覆すわい」


 驚いた様な顔のキュルシュナーが、鼻から葉巻の煙を竜の様に吐く。TDは腕組みしたまま、自分の手柄の様に頷いた。


 マリーに視線を向けたヴィットは、傷付いているがその姿がとても頼もしく見えた。そしてまたケンタウロスに視線を戻したヴィットは、立ち竦んだまま呟く。


「こいつは、何だったのかな?」


「ケンタウロスには、乗員は居なかったの……」


 リンジーもケンタウロスを見つめた。多分一緒に調べたろうイワン達も複雑な表情でケンタウロスを見ていた。


「何だって?」


 向き直ったヴィットは、リンジーの顔を見据えて声にならない程小さく呟く。


「多分マリーと一緒の――」


「違う……」


 TDの柄に無い真剣な言葉を途中で遮り、ヴィットは押し殺した声で否定した。あんな奴とは断じて違う、怒りにも似た感情が腹の底で渦を巻いた。


「そうだ、多分違うな」


 マリーに振り向いたゲルンハルトは、笑みを浮かべて紫煙をくゆらす。


「そうや、あんなんと一緒にせんでほしいわ。第一マリーの方が千倍可愛いで」


 口を尖らせ、チィコはTDに向いて頭から湯気を出す。その様子が一度上昇したヴィットの血圧を下げる、ほんの少しだが楽になった感覚だった。ヴィットはゆっくりとマリーに視線を移す。


 黙ったままのマリーに質問はあったが、まだ騒ぐチィコにそのタイミングを逸して苦笑いした。


「ねえ、デア・ケーニッヒスに行ってみない? 聞きたい事が山ほどあるの」

 

 話題を変えたリンジーは、今度はデア・ケーニッヒスに視線を送る。ケンタウロスの話題がヴィットを刺激する事を敏感に感じたリンジーは、その痛みを少しでも逸らそうと思ったから。


「そうだな、状況を知りたくなった」


 ゲルンハルトもすぐに賛成したが、ヴィットは表情を曇らせ俯いたままだった。


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