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アクマなボクとクイズ好きのトモダチ

作者: くいもんず
掲載日:2026/04/19

読んだ人によって、まったく違う3つの答えが見つかる物語です。

普段は小説を読まない人にも楽しんで貰えるよう、小説らしい描写は避け、エモーショナルナラティブの文体で書いています。

「イケニエを持ってくればいいの?」

「そうダ」


 ボクの問いかけにソレは答えた。


 ときたま吹き抜ける風はぬるく、頬にまとわりつく。

 背の高い木々の隙間から、数本の光が差し込んだ場所。


 そこだけが隔離された空間。

 いつもなら自然とできているはずの呼吸も危うく感じる。


「ほんとに好きなものと交換してよ!」


 異質な空気に飲み込まれないように、ボクは大声で叫んだ。


 後ろを振り返ることもなく家に向かって走り出す。


 怖かったからじゃない。

 そりゃあ、ビックリはしたよ。


 近所の神社の森の奥。

 こんな身近な場所にアクマがいたんだから……。


 アクマの姿は、言葉では説明できない。


 なんだか、とても、ぼんやりとしていて……。

 三角だったか、丸だったか、形さえもわからないんだ。


 でもアイツがアクマだってことだけはわかる。

 間違いなく本物だ。


 家に到着すると、すぐに机の引き出しをあけた。


「あったぞ」


 1枚の下敷きをリュックの中に入れる。

 これはお父さんがタイ旅行のお土産で買ってくれたものだ。


 可愛くもないし、カッコイイ感じでもない。

 貰ったときは喜んでみせたけど、正直なところ、嬉しくはなかった。


 でも海外のグッズだから価値は高いはず。

 アクマに差し出すイケニエにはぴったりだ。


 30分ほどかけ、またさっきの場所に戻ってくる。


「おい、アクマ、イケニエを持ってきたぞ!」

「ほう、それがお前の大切なものダな」


「モジティブヒーローのレアカードと交換してよ」

「いいダろう。地面に下敷きを置いて家に帰るんダ」


「カードは郵送?」

「家の前についたらポケットを見てみるんダ」


「わかった!」


 ボクはまた走った。

 たぶん、本当のところは、少し怖かったから。


 いきなりアクマとのご対面。

 小学5年生にしては早すぎる……。


 なんてことを考えながら家の前に到着する。

 アクマに言われた通り、ポケットに手を入れた。


 指先に何かが触れる。

 カードの感触だ。


 折れないないようにそっと取り出してみる。


「なんだこれ」


 たしかに、モジティブヒーローのカードだった。

 だけど、ちっともレアじゃない。


「こんなの、1番当たりやすいカードじゃないか」


 騙された。

 相手はアクマだから嘘をつくかもしれない。

 そう考えておくべきだった。


 明日また行って文句を言ってやろう。

 ボクは、そう決意するのだった。


 *


「なぁ、ジュウジ」

「なに?」


 教室の席。後ろから名前を呼ばれ、腰だけをひねって振り返った。


「今日もクイズを考えてきたんだ」


 こいつはハルト。1年生から5年生まで、ずっと同じクラスの親友。

 お父さんの仕事で、2週間後には転校が決まっている。


「どんな問題?」


「浦島太郎のラストだけ違うバージョン。太郎は竜宮城で50年の勉強をして知識を村に持ち帰ったんだ。そのおかげで疫病に対処して数万人が救われたっていう話しだよ」


「おー、それだと浦島太郎は勇者って感じだね」

「で、問題はここから。最初にカメをイジメた子どもって<アク>だと思う?」


「アクだよ。だって弱いものイジメじゃん」

「カントの哲学で言うところの義務論の考えかただね」


「あれ? でも、村を救ったから最終的には正義?」

「それはミルやベンサムの功利主義」


「こおり主義?」

「こ・う・り、だね。世の中が幸福になることを善とする考えかただよ」


「ふーん」

「では問題です!」


「任せろ!」

「失敗や過失が最終的に良い結果になることをなんという?」


「ヒントちょうだい!」

「フェで始まってパで終わるよ」


 ハルトのクイズは難しいようでいて、簡単だ。

 いつも難解なスタートだけど、前半の問題文は聞き流していい。


 最後に聞いたヒントだけが鍵だ。


 ボクは1つだけ考えたらいい。

 自分が知っている言葉から、フェで始まってパで終わるものを探す。

 もちろん、すぐに見つかった。


「フェリックス・カルパ!」


 そう叫んだボクに、にっこり微笑んでハルトは「正解!」と言った。


「さすがジュウジだね」

「なんだ、モジティブヒーローの問題じゃん」


「ジュウジはモジティブヒーローが好きだからさ。昨日の夜、考えたんだ」

「暇だね」


「暇っていうか……、少しでも思い出を残しておきたくてね」


 ボクは『モジティブヒーロー』というカードゲームが好きだ。

 自分で言うのもアレだけど、かなりのカードをコレクションしていると思う。


 フェリックス・カルパ~幸運なる罪~は、その中の1枚。

 意味は知らないけれど、フェで始まってパで終わる言葉はそれしかない。


「でさ、最後の1枚、揃ったの?」

「いやー、まだなんだよね」


 そう。全100枚のカードのうち99枚は集めた。

 でも残り1枚の激レアだけは手に入っていない。

 オークションでは40万以上の値がついている本物のプレミアだ。


「だけど、もうちょっとで揃うかも!」


 ボクは詳細を話さず、それだけを言って話を終わらせた。


 プレミアで40万円のカードをどうやって手に入れるかって?

 じつは秘策があるのだ。


 *


「昨日は嘘をついたよね!」

「なんのことダ?」


「下敷きとレアカードを交換って言ったのに、ポケットにはザコのカードが入ってた。嘘をついたバツとして、激レアのカードをちょうだい!」


 そう。これがボクの考えていた秘策だ。

 嘘をついたペナルティとして激レアカードをただで貰う作戦である。


「嘘ではない。お前は大切なモノをイケニエにしなかった」

「海外のお土産だから価値があるんだよ」


「お前の大切なものでなくてはいけない」


 ボクの大切なもの……。

 すぐに思いついたものが1つあった。


 そして、それを売り渡すことが、ボクにとって1番必要なことかもしれない、とも思った。


「イケニエって……」


 言いかけて喉が詰まる。

 アクマから目線を外し、このストレスの逃げ場を地面のほうに探す。


 気持ちを落ち着けるように、ゆっくりと息を吐いてから、ボクは続けた。


「イケニエって……人間でもいいの?」


 ……ボクはアクマと契約をした。

 ハルトとのトモダチ関係をイケニエにしたのだ。


「これで最後の1枚が手に入るや」


 なんだかホッとしていた。


 ハルトはどうせ転校してしまう。

 だったら、今のうちにトモダチ関係を終わらせておいたほうがいい。


 それに、トモダチ関係をイケニエにしたって、ハルトが死ぬわけじゃない。

 別に悪いことじゃないんだ。


 こおり主義? だっけ。

 それかもしれない。


 そうだ。こおり主義だ。

 人生には氷みたいな冷たさが必要だ。


 メリットはボクが100枚目のカードを手に入れること。

 なんだ、いい結果じゃないか。


 何度も頭の中で会話をしながら家に帰る。

 ポケットに手を入れるとカードの感触があった。


「本物だ!」


 思わず声に出してしまう。

 カードは本物の激レアだった。


 折れないようにファイルに収納する。

 コンプリートしたカードは最高の眺めだった。


 よし、ハルトに見せよう。

 きっと驚くぞ。


 「どうやって手に入れたんだ」って聞くだろうな。あいつって謎を解明するのが好きだから。


 あ。

 トモダチやめたんだった。


 まぁ、ボクのコレクター魂は満足しているし、大丈夫だ。

 どうせハルトは転校していなくなるんだし。


 *


 次の日の休み時間。

 席についたまま後ろを向く。


 トモダチじゃないと言ってもクラスメイトなんだし、普通に会話ぐらいはできるはずだ。


「ハルト、今日は新作クイズないの?」

「え?」


「ほら、いつもクイズあるじゃん」

「いつもって……1回も話したことないよね?」


「ああ、そうだった……間違えたよ」


 すぐに向きを変えて黒板を見た。

 4時間目の板書を日直が消している。


 それを見ながら、トモダチってこうやって終わるんだな、なんてことを思った。


 給食が終わり昼休みも終盤の頃。

 5時間目のチャイムがなる直前に先生が入ってきた。


「席につけー、みんなに報告があるぞー」


 席を移動して喋っていた生徒たちが一斉に着席し、先生の報告を待っている。


「ハルトは2週間後に転校予定だったろ? アレ、なしになった!」


 クラスがわーっと盛り上がる。

 よかった、よかった、という声が随所で聞こえてくる。


 みんなが歓喜する中、ボクの感情だけは違った。

 カラダが熱い。額から流れる汗が止まらない。


「お父さんの転勤がなくなったそうだ」


 先生が説明を続けているが頭に入ってこなかった。


 転校がなくなった?

 2週間後にいなくなるって。


 え。

 だからトモダチやめたんだよな。


 どういうことだ?

 わからない。


 いるならいるって言ってくれよ。

 だったらトモダチやめないほうがよかったじゃん。


 どうせいなくなるって思ったからカードと交換したのに。


 そうだよ。

 カード。

 カードを返せばいいんだ。


「先生、ちょっと頭が痛いので早退します」


 ボクはじっとしていられず、授業をサボった。

 一度家に帰り、激レアのカードを持って神社に向かった。


 その道中、ハルトとの思い出が蘇ってくる。


 放課後、2人しかいない教室。


 「絶対、秘密にして欲しいんだ」と言ったハルトは、神妙な顔つきだった。


「なに?」

「ジュウジにだけ言うからな」


「うん」

「じつは、宝くじで50万円が当たったんだよね」


「うそ、マジかー」

「買ったのはお父さんだけどね」


「なんか買って貰った?」

「クイズの本かな」


「おー、すごいじゃん」

「はははは」


 ボクがそう言うとハルトは嬉しそうに笑った。


「なに笑ってるの?」

「いや、ジュウジだけなんだよね。クイズの本のことバカにしないの」


「だって好きなんでしょ?」

「でもみんなはバカにする。だからクイズの話しはしないんだ」


「じゃあ2つだね。秘密を打ち明けてくれたの……」


 脳裏に蘇ったシーンはそこで終了。

 アノ場所についた。


 あたりを見回すけどアクマの気配はない。


「おい! アクマ!」


 大声で呼んでも返事がない。


「カードを返しに来た! 契約をやめよう!」


 いくら話しかけても風の音だけ。

 たまに揺れる木々が、その場所にはボクしかいないのだと告げていた。


 そうか。

 甘かった。

 そう単純じゃないよ。


 激レアカードはボクの手に渡った時点で中古になった。

 価値が下がったんだ。


 そう思い、家までダッシュした。

 そして、自分のコレクションのすべて……残り99枚のカードが入ったファイルを持ち出す。


 そしてもう1度、アクマに語りかけた。


「ほら、100枚だよ。ボクが今まで集めたカード全部ある!」

「あげるから出てきてよ!」

「ハルトとトモダチに戻して!」

「ねぇ、カードなんていらないから!」

「ハルトは引っ越しをやめたんだって! 転校しなくなったの!」

「トモダチを返して!」


 影1つ、動かない。

 アクマへの交渉はボクの独り言に終わった。


 *


「次の授業ってなんだっけ?」


 教室の自分の席。

 後ろに振り返って、知っていることを聞く。


「国語だよ」


 ハルトのそっけない返事。

 そりゃ、そうだろう。


 黒板の横に今日の時間割が貼ってあるし、そこを見たらわかることだ。


「ああ、ありがと」


 ボクは何でもないフリをしながら前を向く。

 窓際だから雨の音がよく聞こえる。


 昼間なのに薄暗い空は、ボクのいまの気分にぴったりだ。


 その日の帰り道、ボクはある作戦を考えていた。


 もうアクマはいない。

 契約を取り消せないのだとしたら、ボクがやるべきことはなんだろう……。


 何度考えても答えは同じだ。

 ハルトに気に入られて、トモダチだったことを思い出して貰うしかない。


 プレゼントを買うんだ。

 ハルトが前に欲しいって言ってたものを買おう。


 迷わず本屋さんに行く。

「コウジエンって本が欲しいって言ってたな……」


 先月はお小遣いを残したから財布には1700円も入ってる。

 コウジエンを買い、余ったぶんでクイズの本を買ってもいいかもしれない。


 辞書のコーナーでコウジエンを見つけたボクは愕然とした。

 1冊で1万円以上もするのだ。


 お小遣いは月1000円だから、買えるようになるまで8か月以上……。

 これじゃあプレゼント作戦が台無しだ。


 そのとき、あることをひらめく。

 そうだ。

 カードを売ったらいいんだ。


 中古になったとは言え、ファイルを丸ごと売ったらコウジエンが買える。


 本屋から家へ。

 ファイルをリュックに詰めて中古ショップへ。


 向かう途中、


「あらららら……ッ」


 白髪のお婆さんが慌てている。

 レジ袋が破れて食材が道に転がってしまっていた。


「大丈夫ですか?」


 ボクは声をかけて拾うのを手伝う。

 そして──バシャーン──と音を立ててファイルが落ちた。


 急いでいたからチャックを最後までしめなかった……。

 ファイルは水たまりに沈んでいた。


「平気です」


 お婆さんの荷物を拾い終わったあと、ボクはそう言って立ち去った。


 ファイルの中身は怖くて確認できない。

 何も考えないようにしながら中古ショップに入った。


 買い取りコーナーでファイルを出す……。


「どのカードも濡れてるし泥まみれじゃないか、こんなの買い取れないよ」

「……わかりました」


 びしょ濡れのファイルをリュックしまう。

 傘をさすことも忘れ、雨に打たれながら帰った。


「コウジエン、買えなかったな……」


 せめてお小遣いの1700円で買える値段なら良かったのに。

 あんな分厚い本だとは思わなかった。


 それこそ、そこの本棚に入れたら数冊でいっぱいになりそうだ。


 目線を向けると、幼稚園のアルバムが目に入る。

 そうか。トモダチだった証拠を見せたらいいんだ。


 そうしたらきっとトモダチだったことを思い出してくれる。


 そこからボクの写真探しが始まった。

 鍵付きの引き出し、押入れの奥、玄関の横にある物置……。


 写真がありそうな場所を巡る。

 アルバムを部屋に持ち帰り、1枚ずつ確認していくのだが、


「なんでないんだよ……」


 二人で写った写真だけがなかった。

 きっとアクマに消されてしまったんだ。


 これはアクマにトモダチを売った、ボクへの罰なんだと思う。


 *


 ──ピンポーン──


 インターホンが鳴る。


「あの……ハルトくんのトモダチのジュウジです」


 ボクはハルトの家に来ていた。

 ハルト自身が覚えていなくとも、ハルトのお母さんが覚えているかもしれないと思ったのだ。


「あら、初めてのお友達ね。まだ帰ってないから部屋で待っててね」


 だけど、すぐに淡い期待は崩れ去った。


 ここで「じゃあいいです」と帰るわけにもいかないので、言われた通り、ハルトの部屋で待つことにした。


 小さな丸いテーブルの横に座って部屋を見回す。

 学習机。棚には難しそうな本がたくさん詰まっている。


 アイツ……よくボクなんかとトモダチだよな。


 きっと優等生の学校に進学するんだろう。

 ボクはどっちかっていうと勉強は苦手だし、別々の中学になると思う。


 ──ガチャン──


 帰ってきたハルトは、ボクのほうをまじまじと見た。


「え、君、こないだも急に話しかけてきたよね? なに?」

「いや、なんていうか……」


 冷たい表情と口調に気圧されて口ごもる。


「え、もしかして、宝くじのこと誰かから聞いて、お金を狙ってる?」

「お金目当てなんかじゃないよ!」


「やっぱり宝くじのこと聞いたんだ」

「関係ないって」


「今まで同じクラスなのに1回も話しかけてきたことないよね。帰ってよ」


 数分もしないうちに部屋から、いや、家から追い出されてしまった。


 しかも、完全なる誤解つきだ。

 お金目当てだと思われた。


 これも、プレゼントを買えてたら違った結果だったかもしれない。


 それからしばらく何もしなかった。

 どんな行動も無駄な気がした。


 ある日、無気力にリビングでテレビを眺めていると、クイズ番組が始まった。


「問題……リンゴが木から落ちるのをヒントに引力を発見したのは誰?」


 わかんない。

 鈴木さんか、佐藤さんか、たぶん、そこらへんの人だと思う。


 きっと、ハルトだったら……。

 そういうことか。


 やっとわかった。

 ボクとハルトの繋がり。


 クイズだ!

 クイズを考えよう。ハルトが喜ぶようなクイズを作ったらいいんだ。


 それから毎日、放課後に1問だけ。

 ボクはクイズを出し続けた。


「ちょっと待って、帰らないで」

「なに?」


「新作のクイズを考えたんだ。解いてみてよ」

「いいよ?」


「山に登る理由を聞かれて、そこに山があるからと答えたのはどこの国の人?」

「イギリスだね」


 ハルトは答えを言った。

 けれど、まだボクを宝くじ目当てのヤツだと疑っているようだ。


 こちらに冷たい視線を向けかと思うと、すぐにカバンを持って教室を出ていった。


 また次の日も。


「冷たいもので頭がキーンとなるのはナニ頭痛?」

「それは、アイスクリーム頭痛」


 そのまた次の日も。


「サボるという言葉の由来とな……」

「サボタージュ」


 疑いの眼差しを向けられながらも繰り返しクイズを出した。

 そして、すっかり寒くなった、ある日のこと。


「失敗や過失が最終的に良い結果になることを」


 そこまで言うと、ハルトの瞳が大きく揺れた。


「え……待って……ジュウジ?」

「え?」


 いつもと違うハルトの反応。思わず変なところから声が出る。

 そんなボクを笑いながらハルトは言った。


「思い出したよ」

「うそ!? ほんとに!?」


「昔もこうやってクイズをしてたよね」

「ハルトッ!」


 恥ずかしいとか、そんなこと考える余裕もない。

 抱きついて、名前を呼んだ。


「ハルト! 思い出した!?」

「久しぶり、って言えばいいかな」


「ボク、もうトモダチやめたりしないから!」

「もちろん、ずっとトモダチだよ」


「ボクは、ボクは、アクマにお願いをしたんだ……」

「知ってる」


「もしかして、ハルトも?」

「転校しないように願ったんだ、ゼロからでも、こうなるって信じてたから」


 重い荷物を手放したときのように安らいだ声でハルトは言い、笑顔を浮かべたまま、まっすぐにこちらを見た。


 ボクは思わず問いかける。


「何をイケニエしたの?」

「わかんないならいいよ。それよりさ、クイズしよ」


「任せろ!」

「僕に──お前と同じことを願ったヤツがいる──って教えてくれた、語尾に<ダ>をつける存在はナニ?」

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