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幼馴染を寝取られたが貞操逆転世界でハーレムを作って幸せになりたいと思う【完結済】  作者: みどりの
第一部 六章 デートでドキドキ? 誤解でハラハラ?
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第96話 また明日って別れるのは初めて(陽菜視点)

 恭介くんに手をグイって引っ張って貰ってしゃがんでいた体勢から立たせて貰う。それにしてもサイクルコンピューターを付けさせてくれなんて言うからどういう目的かと思ったら結局私の頑張りが目に見えるようにしてくれるという事だった。


 退院してから再会して以来いつだってこの人は私のことを大切にしてくれている。今回も私が自転車で走った努力が数字として残るようにしてくれるのだ。

 今の時代自分がランニングで走るペースなんてスマホのGPSでいくらでも測定できる。運動に疎い私だって今の時代はランニングアプリでいくらでもペース配分や走行速度が分かるのは知っている。


 なのに私の頑張りが目に見えるようにすることを一番に考えてくれるのだ。こんなに大事にして貰えていることが嬉しい。

 彼の中に大切な人がいるとしても私のことを大切にしてくれてる気持ちにも嘘はないだろうし。


「じゃあ明日、街の方の自転車屋さんにサイクルコンピューターを買いに一緒に出掛けないか?」

 恭介くんが誘ってくれる。二人の手はまだ繋がったままだ。


 繋いだ手を軽く持ち上げるようにして

「エスコートしてくれるの? だったら()()()()していかなくちゃ」

 精一杯頑張ってそれがただの買い物でなくてデートにしたいのだとアピール。通じてるかな?


「ああ、せっかく久しぶりに一緒に出掛けるんだからついでに映画を見たりご飯を食べに行ったりしよう」

 恭介くんが答えてくれる。これってデートでいいんだよね?


 それにしても恭介くんが覚えてる久しぶりはいつ以来なんだろうか? こっちの世界の私は日記とかを付けてくれていなかったので心臓の移植手術より前のヒナがいつまでこの恭介くんと出掛けたり遊んだりしていたかが全く分からないのだ。

 こっちのヒナが日記でもつけてくれていればよかったんだけど残っていたのは恭介くんのおちんちんの写真だけだったし。


 中学生以降の私《陽菜》になってからは一度も出かけてないわけだし計算したら何年ぶりになるんだろう。

「何年ぶりだろうね? 本当に久しぶりだけどもう私達も高校生なんだもんね。二人とも大きくなったから街まで出るのも普通になっちゃってるんだね」

 分からないなりに話を合わせておく。私が何も覚えてないってバレちゃって記憶喪失だと思われて変な空気になるのもイヤだし。


「それじゃあ、暗くなる前にちょっと今日の分のランニング済ませてくるから。

 明日は7時に陽菜の家の前に来るから陽菜も自転車に乗れる恰好をして待ってて欲しい。それじゃあまた明日」

 恭介くんがそう言って帰っていた。

 こうやって()()()()とまた明日って別れるのは初めてかもしれない。

 毎日のように()()()()と「また明日」って約束してた小学生の頃を思い出した。

俺の幼馴染がグイグイ来る件。もっと引っ込み思案な子かと思っていたので作者がビックリしています。

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