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第63話 膝に座っていいのは男の僕だけ

 何がQOL(生活の質)なのだろうか……これで分かるのは()活の質だろう。QOS(Quality of SexLife)を知りたいだけじゃないか。


 最後の質問もふざけているとしか思えないが、一番ふざけているのはこの弁当袋に突き刺さるようにそそり立っている30㎝ものさしだろう。ええぃ! 連邦《俺》のモビルスーツ(おちんちん)は化け物か!


「姫川さん、今日の放課後時間取れる? 一緒に帰れるなら姫川さんの家に行ってさちえさんに挨拶したい」

 手紙を握りつぶし、写真を制服の内ポケットにしまいながらどうにか冷静を保って俺が言うと「え~~~」「きゃぁ~」と教室中の女子がざわざわしていた。

「え?……うん、今日はまっすぐ家に帰るつもりだったからいいけど……」

 挨拶という言葉に何か感じてるのか、陽菜が赤い顔で恥ずかしそうに答えるので何としても一緒に帰り、あのさちえさんの魔の手(おしおき)から陽菜を守ろうと誓う。


 今日こそ水泳部の見学に行こうと思っていたが、後回しだ。陽菜より優先するものなどこの世界(貞操逆転世界)にも元の世界にも存在しない。


 それに関しては(手紙と挨拶のことは)いったん忘れることにする。考えたら昼ご飯が美味しく食べられなくなりそうだ。

 今日の昼のメンバーは俺、陽菜、ゆうき、岩清水、藤岡、丸川、小烏こがらすの7人だった。

 陽菜が隣の1年4組から来ているので机をどこかから借りるかと考えていると、「姫川さんは僕の机といすを使っていいよ」とゆうきが譲ってあげていた。


 流石はゆうき、この世界でも俺の親友と思っていたが、次の瞬間、ゆうきが椅子に座っている()()()()()に腰かけた。


「よいしょ」掛け声をかけてお尻をもぞもぞさせながらベストポジションを探している。プリプリしたお尻が当たって変な気分に……

「ちょっと待てぃ」

 ()()()()には「ちょっと待てぃ!! ボタン」がついていないのが残念なほどのちょっと待てが出てしまった。

 なに当たり前のように人の膝に座ってるの? そして丸川……ゆうきを右足、自分が左足で俺の足をイスとしてシェアしようとするんじゃない!?


「え~、ゆうきちんを座らせてるからまるも座る~って思っただけだよ」丸川がいうので俺が女の子が男の膝に座るのはおかしいだろと説得するとゆうきが

「そうだよ。きょーすけの膝に座っていいのは男の僕だけなんだから」

 とドヤ顔でのたまうので首根っこを持ち上げて教卓から借りてきたイスに座らせた。


 いまだに弁当の中身さえ確認できないんだが、本当に昼休み中に弁当を三つも食べられるんだろうか。

本日1日3話公開ですが、朝8時に61話と同時に62話を公開しています。

今回の話に繋がっていますので、62話「QOL向上のためのさちえさんからの手紙」を先にお読みください。

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