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幼馴染を寝取られたが貞操逆転世界でハーレムを作って幸せになりたいと思う【完結済】  作者: みどりの
第一部 十二章 どうしてこうなった? マズくて白いあの液体!?
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第177話 きょうすけ……一度会ってみたかった

 1学期が始まってからの数日間は順調に過ごせている。

 午後の授業もスタートしてお昼休みのお弁当タイムは2年5組の教室で普通にみんなで食べるようになった。


 昼食時にはいつもゆうきに俺と一緒のプロテインを飲ませるようにしているがなかなか筋肉がついてくれない。

 毎日二の腕を揉んで確認するがプニプニのままだ。筋肉がつかないのが恥ずかしいのかゆうきはいつも()()()になっている。


 やっぱりトレーニング後に飲むのが一番イイんだろうな。ちなみに今日はバナナ味を飲ませている。

「ゴクンっ。恭介のバナナ味……ちょっと濃すぎるよ。ドロドロで飲みにくいからもっと飲みやすく薄めてよ、お願い……」

 上目づかいで言ってくるゆうきはなんで男なのにいちいちエロいんだろうな。早くゴリマッチョに仕立てないと俺の理性が……。


 最近は丸川がお弁当を作りたがっているので、春休み中から週末に委員長の家でお料理教室が開かれているらしい。意外なところで藤岡と小烏こがらすが参加している。

 小烏の目的は洋食も作れるようになって結婚した後の食卓を彩り豊かにしたいらしい。横文字が苦手なくせにムチャしやがって……頑張ってくれてるのは嬉しいけどなんだか申し訳ない気持ちにもなってしまう。


「ひよりの和食は本当に美味いからそのままでも十分だと思うぞ」

「いや、でも陽菜ちゃんとしずくちゃんを見ていると思うんだ。旦那様の心をつかむのはまずは胃袋からだと。恭介も毎日の食卓が多彩な方がいいだろう」

「そうだなぁ、好きな人が作ってくれるなら何だって俺は嬉しいけど……確かに美味しくて楽しい食卓がいいかな」

 そんな会話をしながら昼のお弁当を食べる。

 こういう俺の恋愛(?)がらみの話題の時にちょっと居心地悪そうな顔をしていた陽菜が最近は楽しそう。楽しそうならいいんだけど。


 週一だけど居酒屋でバイトを始めたり毎日楽しく過ごしているが、今日はあいにくの雨で水泳部の部活は中止。体育館も雨で他の部も集中で手狭だったため階段上り下りとサーキットトレーニングだけで終了して時間が空いた。


 光画部に顔を出そうかと思ったがさんご先輩も就職活動に向けての面接の練習があるとかで今日の部活はお休み。

 三年生だもんな、ちょっと寂しい。カメラマンを目指さないのかと聞いてみたが「みおちゃんみたいな本物のそばにいると自分は趣味で続けてるのが一番だって思えちゃった」と返された。俺はさんご先輩の写真も好きだけど流石に何も言えなかった。


 そんなこんなで時間が空いた俺は陽菜が今日の放課後の図書当番だと言っていたことを思い出して図書室に足を運んだ。

 元の世界も合わせても片手で数えられるくらいしか図書室に来た記憶がないぞ。


 図書室に入って「図書室ではお静かに」と書かれた貼り紙を眺めながらカウンターに向かうと陽菜ともう一人の女の子が座っていた。


 ちょっぴり薄い灰色がかった髪の色で波打つような綺麗な髪を腰まで伸ばしている。

 銀縁の眼鏡をかけていていかにも文学少女という雰囲気だった。小声で陽菜に挨拶した後、文学少女にはじめましてと自己紹介をする。


 文学少女から帰って来たのは予想もしない返事だった。

「あなたがきょうすけ……一度会ってみたかった」

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