第161話 しずくちゃんの目がちょっと怖い(陽菜視点)
私がグシグシに泣いてしずくちゃんのおっぱいの谷間が涙と鼻水まみれになったので、いったん湯船を出て私の手でシャワーで流させてもらった。
しずくちゃんのおっぱいはすごく柔らかくて弾力があって凄かった。
今日の私は泣き虫だけど、なんだか心が軽くなったのを感じた。
恭介くんから誘われていた夏の南の島の撮影旅行も素直に行ってみたいって思えるようになった。
二人でもう一回湯船につかる。泣き顔をいっぱい見られたからちょっと恥ずかしい。
しずくちゃんが優しい目で見守ってくれる。お母さん以外で初めて私の傷に向き合ってくれた。
お母さんはゴメンねって、私が健康に産んであげられなくてゴメンねって泣いてくれて、しずくちゃんは私の傷を好きだって言って抱きしめてくれた。
いつか恭介くんの前で脱ぐ日が来るかもしれない。その時に勇気が出せそうな気がする。
「あ、そうだ。私話したいことがあったんだった。陽菜ちゃんが泣くから忘れるところだった」
私が気にしないように話題まで変えようとしてくれてる? しずくちゃんの気遣いは凄いなぁって思う。
「ねぇ、恭介さんが持続勃起症って本当? それでその性処理を恋人の陽菜ちゃんが手伝ってあげてるって聞いたんだけど」
えっ? ええええっ!? 恭介くんの秘密である持続勃起症がバレちゃったの?
それに私が写真でオカズになってお手伝いしてることまでバレてる? でも《《恋人》》ってどういうこと? あくまでも幼馴染としてお手伝いしてるのに。
私が真っ赤になって湯船にブクブク沈みそうになっているので慌ててしずくちゃんが助けてくれた。
「ご、ゴメンなさい。陽菜ちゃんにいきなり聞いちゃって。でもその反応をみると本当みたいだね」
しずくちゃんがちょっと寂しそうに言うので私は首を振る。
「ち、違うよ。恭介くんのお手伝いをしたのは本当だけど、私と恭介くんはまだ恋人とかそういうのじゃないから。
それに恭介くんには私たち以外の好きな人がいて、今は一緒にいられないけどその人と付き合っていたことがあるみたいだし」
アワアワしながら言っちゃいけないことまで言っちゃったかもしれないけどしずくちゃんなら信用できるからイイよね。
「そっか、陽菜ちゃんがまだ付き合ってないっていうのは驚いたけど、逆に言えば恭介さんさえ良ければ彼女じゃなくてもお手伝いしてイイってことよね」
なんだかしずくちゃんの目がちょっと怖い。得物を狙う肉食獣の目になっている気がする。
「ありがとう、陽菜ちゃん。好きな人が他にいるっていうのはちょっとショックだけどだったらその人を忘れさせられるようにみんなで頑張っちゃおうよ。協力しようね」
しずくちゃんが言ってくるので恭介くん大丈夫かなぁって思いながら頷いた。
恭介くんの一番になりたいから誰にも負けないって気持ちに変わりはないけど。
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「お手伝い」の定義
陽菜 ……撮った写真を送る
しずく……体を使って協力《奉仕》する