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第126話 処女としてはちょっと貞操の危機も感じる

 はぁ……岩清水のお見合い騒動があった夜、俺は自分の部屋で深いため息をついていた。

 今日の騒動、一応収まるところに収まったのだが冷静に元の世界の感覚で考えてみるととんでもない話だった可能性があるのだ。


 年頃になった孫息子に対して権力と財力のある祖父がお見合いと称してそういう相手となる未亡人を見繕ってあてがうという意味のお見合いだったという見方も出来るのだ。

 どこまで琴乃刀自が考えていたかは分からないが、孫息子に対して性行為に慣れている女性で筆おろしさせてやろうという親心(祖母心?)の裏返しだった可能性を否定できない。


 あの状況下で俺自身はそんな理由で岩清水が他の男とセックスして処女を失うのはイヤだと直感的に思っていたがこの世界においては処女には特に価値がなく、すでに一人子供を作ってセックスの実績がある寡婦かふを不倫の心配がないお見合い相手として呼び出して処女の岩清水に性の手ほどきをしてやろうという状況は十分に説得力があった。

 まあ岩清水本人は本当にそういう相手とセックスすることに抵抗があったようだが。


 そこで俺としては()()()()()()()()を抜きにしてどうにか岩清水しずくという人間の将来性などを話して今回のお見合いをなかったことにさせたかったのだ。

 まあそんな俺の思惑も、岩清水が他の男とセックスするのはイヤという情けない思いも見抜かれたうえで琴乃刀自は話を詰めてきた。


 そこで陽菜が()()()()()()()()()を話してくれてどうにか解決に向かったのだが、それも俺としては微妙にへこむ結果となっている。

 あの状況は貞操逆転世界的には他の男を引き連れて積極的な美少女(俺のことだ)が童貞の孫息子に押しかけてきて他の女とセックスするな、私がいるだろうと言いに来た状況になってしまっているのだ。なんだこの状況。これって俺は確実に岩清水に惚れてる状況だよな。

 しかも連れてきたイケメンの一人(陽菜のことだ)が岩清水が惚れてるのはこの女だから他の女は抱きたくないって言ってる。だから孫がこの女を落とすまで待ってやってくれと爺さんに主張するのだ。


 それは爺さんも面白がるよ。ついでに処女(の立場の俺)としてはちょっと貞操の危機も感じる。

 この世界が貞操逆転したエロマンガ的な世界なら処女の俺は琴乃刀自の黒服さん達に拉致られて気付いたら琴乃刀自に老人特有のスゴテクで処女を奪われて開発されてしまうのだ。エロマンガ怖い。


 そして陽菜は俺が思っていたよりもエッチなことに慣れていて、男を共有するくらい平気ってことなんだろうか……? そんなことないと信じたいけどエロ師匠だし……俺は多分人より独占欲が強い、特にこの世界の男としてはめちゃくちゃ独占欲が強いから陽菜のことでもモヤモヤが止まらない。


 う~ん、岩清水はいいやつだしムッツリスケベだけどこの世界においては強い倫理観と真面目な価値観を有してるし大丈夫だと思うけど陽菜のことも含めて大変なことになったというの実感だった。

 何度も言うけど俺が本当に好きなのは陽菜であってハーレムを作るつもりはないのだ。

 はぁ……今夜は寝れそうにない。

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