表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
アーモのネイルサロンへようこそ  作者: 夏八木 瀬莉乃
63/109

31 十三日目の予想外 予想外の人物

 

「ミシュウさん、誰ですか?」隣のイケメンを見ると「わからなくていい」

「どうしてですか!」

「こいつの正体より、今回の問題のほうが重要だからだ」


「ミシュエル、減点するぞ」

「減点すると言えば言うこと聞くと思ってるのか?」

「いや」

「そうか」


「だから、違う意味で減点すると言ってるんだ」

「どう違うんだ?」

「わかってるのに聞くのか?」

「……いや」

「なら、少しはわきまえろ」

「……わかった」


(あのミシュウさんが勝てない存在がいるんだ!)二名のやり取りを聞いてビックリするあやね。(アッ、もしかして……)その存在に心当たりがあるので「あの……もしかして、アーモチーフ、ですか?」

「そうだ」

「やっぱり! って、人型だったんですね!」

「当たり前だろう」


 その時、

「ほらそこ! 私がいいと言うまで動くなと言っただろう!」ベッド脇にかたまる先崎たちグループをけん制すると「人のこと言う前に、あんたら誰だよ。なに勝手に他人の病室に入ってきてんだよ」


「私たちはあやねの知り合いだ。そして、ある場所に監禁されていたそこの二人を、救出して連れてきてやったんだよ」


「監禁されてた? どこに?」セイジツがミシュエルに聞くと「知らなくていい」

「どうして!」

「知る必要のないことだからだ」

「エッ? 知る必要がない?」


「その一。どこにいたんだ?」その二が聞くと「それが、よくわからなくて。なんかフワフワした感じのところだった」

「相川、お前はどこにいたんだよ」先崎が聞くと「僕も同じようなところにいたよ」


「じゃあ、一緒にいたの?」あやねが確認すると「ううん、一人だった」と二人同時に答えるので「すごいシンクロだな」その三が呟く。


「ミシュウさん。さっき、この事件のほうが重要だって言ってたけど、真相がわかったんですか?」

「ああ。私の推測どおりだったよ」ドヤ顔でアモニスを見ると「こういう直感が働くから、落第点にならずに済むのが気に入らない」


「言ってくれるじゃないか」ムッとするミシュエル。

「いくらでも言うさ。そのお陰で、今回は犬になって監視することになったんだからな」言い返すアモニス。


「それは申し訳ない」

「減点決定」

「なに!」

「もっと減らしてほしいか?」


「……なんでこいつが私より先に昇進するんだよ」

「聞こえてるぞ」

「聞こえるように言った」

「さらに減点」

「……」


「ミシュウさん、今は黙ってたほうがいいと思います」あやねが助言すると「……チェ」

「もっと……」

「何でもない!」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ