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アーモのネイルサロンへようこそ  作者: 夏八木 瀬莉乃
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29-2 十三日目の予想外 結束

 

「今はいないかもしれないけど、一度は病院にきたと思う」セイジツが話に入る。「先崎の偽物に、病院へ来いと呼び出されたんだろう? もし途中で行先を変更したら、不審に思われて、帰っちゃう確率が高いからな」


「なんでだよ」その二が聞き返すと「桧山が集中治療室に入ったとラインしてきたのに、他へ行けなんて言われたら、どう考えたっておかしいと思うだろう?」


「ああ、そうだね」

「それは一理ある」

「セイジツ君、すごい」


「そういえばあやね、彼のこと知ってるの?」その三がセイジツを見るので「エッ、ああ、ちょっとね」

「ちょっと?」

「切ってほしいか?」とその二が言うので「またそんなこと言う」


「切るってどういう意味?」理解できないセイジツが聞いてくるので「あ、ああ、冗談だから、気にしないで」慌てて言い訳するあやねに「ちょっと気になるんだけど」


「ところでさ」話を聞いていた桧山が話題を戻す。「どうして俺が集中治療室に入ったなんて、デマ流したんだろう?」

「きっと、誰でもよかったんだと思うよ」セイジツが答える。「目的は、必ずここに全員を集めることなんだと思うからさ」


「なぜそう思う。理由を述べよ」

「本当に、いつの時代に産まれたの?」その二を見るあやね。


「まず、人の生死に関わることを言ってるからだよ。しかも、みんな顔見知りで、入院するほどのケガをしてる奴に関してってところがポイントだと思うな」


「お前、IQ高いな」感心するその二とその三。

「セイジツはIQ一六〇だぞ」

「エエエエエッ! そんなに頭いいの!」


「まあ、セイジツ君は進学校の北条高校行ってるからね」


「俺たちも北条高校行ってるけど」先崎が補足するので「男子全員、北条高校生だね」あやねが小声で友達二人に伝えると「マジかよ!」

「すご過ぎんじゃん!」

 すこし態度が変わる。


「それで、その後、どの辺までアタリを付けてるんだ?」桧山がセイジツに続きを聞くと「あとは推測範囲内だから、今話すのは控えるけど、一つだけハッキリしてることがある」


「なんだよ」先崎が聞くと「これから何か起きるってことだよ」

「何が起きるってんだよ」

「それはわからないけど、俺たちに関係する何かが起こるはずだ」


「俺もそう思うぜ」同意する桧山。「しかも、この病院内で起こるだろうな」


「なんでそんなことわかるの?」その三が理由を聞くと「君たちの仲間一人と、俺たち側、先崎のグループのメンバーが一人、すでに行方不明だからだよ」


「俺もその事に気付いてたぜ」先崎が話に入る。「行方不明かわからねえけど、今ここにいない唯一のメンバーのあいつ、相川って言うんだけど、誰かに呼び出された可能性があるんだよ」


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