表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
アーモのネイルサロンへようこそ  作者: 夏八木 瀬莉乃
21/109

11-3 目撃したのは

 

「それより、明日の行動について説明するから、きちんと守れ」

「はい」


「明日はこちらの行動はない。したがって、部活の練習に集中しろ。今年の都大会も優勝しないといけないからな。そして、終わっても、例の彼に会いに行くことは禁止だ」


「エエッ! どうしてですか!」


「どうしてもだ」

「じゃあ、遠くから見るとかなら」


「ダメだ!」

「そんな!」


「私の指示に逆らって奴に会いにいったら、契約違反として即中止。その場合、お前の幸福が一つ消える」

「エエッ!」


「会いたい気持ちはわかるが、一時(いっとき)の辛抱だ。我慢しろ」

「……」ウルウルウル。


「こんな事で泣くな」

「こんな事って……」


「契約内容を忘れたのか?」

「契約内容、ですか?」


「そうだ。お前が書いたんだぞ」

「……忘れて、ません」


「なら、私を信じろ」

「……はい!」


「よろしい。次、明後日のことだが、またあの定食屋へ行くから、部活が終わったら真っ直ぐネイルサロンへ来い」


「あの定食屋にまた行くんですか? どうして?」

「内緒だ」

「またですか!」


「何度も言わせるな。先に知る必要はないと言っただろう!」

「……はい」しかし、当然ながら不満一杯の顔をする。


「それと、わかってると思うが、あの子があの定食屋でバイトしてることは秘密だ。誰にも言うな」


「うちの高校はバイトしても大丈夫ですけど」


「そうじゃない。あの子個人の理由だ。いいな」

「あ……はい、わかりました」


「それから、明後日は今日より遅くなるから、両親に早めに話しておけ」

「あ、わかりました」


「さあ、それを飲んだら帰るぞ」


 話に夢中だったが蓋を開けていたのかよかったのか、驚くたびにペットボトルの炭酸が飛び出てくるので、すぐに冷静になれたため、今度はゆっくりと炭酸飲料水を飲み干すと、自販機の隣のペットボトル入れに入れる炭酸飲料水を飲み干すと、自販機の隣のペットボトル入れに入れる。


 ホッと一息つき「相変わらず勧誘が凄かったですね」


 ミシュエルに対して、お店のママをやってほしいと声を掛けてくる命知らずのスカウトがいて、度肝を抜かれていた。


(ミシュウさんのお店って、どんな感じなんだろう?)


 もしかしたら、体験バイトをさせてもらえるかもしれないと、いけない妄想に走っているあやねに「バイトはダメだ」トドメの言葉が出てくる。


(どうして考えてることがわかるんだろう?)


「顔に書いてある」


「本当ですか!」慌てて文字が書いてあるだろうと思われる頬をこすると「真に受けるな!」

「……すみません」



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ