先輩、本当に大丈夫ですか?
彼女が寝取られた。
俺、西宮泰平は彼女の北野明美が一学年上のチャラい先輩光田だったか?取り敢えずその先輩とラブホから出てきたのを目撃してしまった。
ってか平日の真っ昼間からお盛んだな!かくゆう俺はなんでそんなとこにいたのかってのは病院帰りの近道で通ったからだ。
そんな俺に明美は気が付いて慌てて取り繕うとするが光田先輩が「俺が寝取っちゃいましたぁww」するもんだから意味を成さず。俺は明美にその場で別れを告げた。
明美との付き合いは長い。まぁ家も近所で幼馴染って奴だったからな。親同士も仲が良い。
でも今はそんな事はどうでもいい、俺はやっと終わったと思い気が軽くなった反面後日あの光田先輩に確認をしなければならない事が出来てしまった。
これ以上犠牲者が増えない為に…
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そして次の日の高校の昼休みでの事、購買帰りにばったりその件の光田先輩と出くわしてしまった。
「あっれぇ、昨日の寝取られ君じゃんw?」
取り巻きもいたようで俺の事を聞いていたのか光田先輩の取り巻き達もゲラゲラと俺を笑い者にする。
だがそんなことはどうでもいい、俺は先輩に聞かなければならない事がある。
「先輩、ですよね?明美とラブボに行ってたのは?」
「は?何何?愛しいカノジョ寝取られて頭バグっちゃった?w」
「先輩でいいんですね?良かった」
「はぁ?」
「いえ、俺も先輩に二三質問がありまして後程でいいのでお時間を…」
「なんだよ?ここでいいから言えよw」
「ここでいいんですか?!」
おいまじかよこの人!と内心パニックになりかけた俺。
だってここ購買部の入口よ!?今昼休みよ!?周りだって何事かってみんなめっちゃ見てるんだよ!?まさかこの光田先輩にとってあれはデリケートな問題ではないと!?ちなみに明美の奴は学校が違うし会いたくないから確認はしていない。いや、した所で嘘を付く可能性が極めて高い。
俺のそんな様子に苛ついたのか不機嫌な表情を浮かべる光田先輩。
…もう俺も覚悟を決めるしかない。俺は意を決した。
「先輩、申し訳ありませんが明美と行為を及んだ時の状況を教えて欲しいのですが…」
「状況ぉ?そんなの俺が誘ったらホイホイ付いてきたぜw欲求不満だったからか向こうもノリノリでよぉ」
だろうな。そんな事は俺でも想像出来る。だが俺が聞きたいのはそんな事じゃない。
「そうじゃなくてですね先輩。俺が聞きたいのは行為はどのような状況で…」
「はぁ?めんどくせえな、こんなだよ!」
そう言って光田先輩は俺にスマホ画面を見せ付けた。どうやら明美との情事を写真にしたようだ。普通の彼氏ならこんなものを見せられれば発狂ものだろう。だが俺には確認せねばならぬ義務がある。その写真を見て状況の確認が取れた俺は
「先輩!」
この光田先輩を説得しなければならない!俺は先輩の両肩に両手をぐっと置き
「先輩!今すぐ病院に行ってください!」
俺の言葉が学校の購買部の入口で木霊する。だがいきなりナンノコッチャ分からないだろう。勿論目の前の光田先輩も同じで
「はぁ、病院に行くのはお前だろw」
しかもこの始末、だから俺も正直に言おう。
「明美の奴、クラミジア持ちなんですよ!だから光田先輩今すぐ病院へ!」
俺の言葉にみな「は?」とシーンと静まり返る。そしてその静寂を破るかのように光田先輩が俺に問いかけた。
「クラミジアって、性病の?」
俺はコクリと頷く。クラミジアと聞いて光田先輩の表情も真剣そのものに
「はい、明美は俺と行為をしたいが為にまず慣れようと思い立ちマッチングアプリで適当にヤッたみたいでそこから性病貰ったみたいなんです。で、行為に及ぼうとした時に明美の異変に気が付いて行為せずに病院連れてったら…」
「クラミジア…?」
「はい。明美には両親には言わないでと泣かれましたが事が事だけに黙るわけにはいかず両親に報告。その日は両家交えてのお話合いが」
周囲の学生達はみな遠い目をする。
それはそうだろう。浮気に重ねまさかの性病。その両家話し合いはさぞ重苦しかったであろう。俺自体もあの場はかなり大変だった。
明美の噎び泣く声。
明美のお父さんの怒号。
明美のお母さんの罵声。
阿鼻叫喚とはあのことだろう。終いには明美をド突き倒しぶん殴ろうとした明美お父さんを俺達一家が宥めたくらいだ。俺が遠い目をしたのを見て周りの学生達も何か察してくれた。
ちなみに俺は移されておらず昨日の病院もその結果を受け取って来た所だったのだ。
「まあ、その時は一応今は再構築で二度目はなし、やるなら明美の性病が治ってからと言う事になり話し合いは終わりました。それが一月前です。まだ明美からは完治報告はありません。だから光田先輩」
再度俺は両肩に手を置き
「病院に行ってください」
そして俺の言葉を受けて光田先輩は後日泌尿器科へ。見事明美から貰っていたようでそれが先輩の取り巻きから知られる事に、その後高校では寝取ったら性病貰った奴と噂となり「クラミジアボーイ」と不名誉なあだ名を頂戴してしまったそうな
明美はというと
「うえーーん!ごめんなさーい!」
約束通り俺と無事に破局。ご両親からも「ご迷惑かけて申し訳ない!」と謝罪を受けて、明美を躾直すと遠方に引っ越ししました。
ちなみに俺はその後周りから気を使われてしまい、俺の事を心配してくれた女子クラスメイトと仲良くなり付き合う事になり充実した高校生活になりましたとさ。めでたしめでたし