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カリフォルニア

カリフォルニア


彼らの調査はまず撃墜された宇宙戦艦の情報からだった。

USAが撃墜した戦艦はLAを攻撃中USAF空軍の攻撃により、LAからおよそ約100k離れた山裾に不時着した、その場所はデスバレー。

そして偵察隊の2人は宇宙戦艦の墜落現場からおおよそ100k離れた山の中に転送された、そして二人は宇宙戦艦の墜落現場へと得意の念動力を使用して空中に浮きながら移動する。


《この移動だと鳥に間違えらないか?》

《それはないわね、むしろ怖がられて攻撃される可能性があるわ》

《ならば知的生命体が見えたら隠れた方が良いか》

《そうねそうしましょう》


まるで子供のような会話だが、考え方はさほど地球人と変わらない。

彼らはそうやって、100kほど移動しうまく宇宙戦艦の墜落現場へとたどり着いたのだが。

もちろんそこは軍隊により厳戒態勢がとられていた。


《まずいわね、これでは近づいて調べられないわ》

《ビーコンは?》

《この残骸で間違いない》

ITCインテリジェンスターミナルキュービックデータモジュールが見当たらないが》

《多分この星の知的生命体によって持ち去られた可能性が高いわね》

《どうする?》

《もちろんその場所へ行くわ》


データモジュールは軍の手により現在は近くの空軍基地に厳重に保管されている。

まず彼らはその場所へ行って内部データの解析をするのだが、解析はテレパシーを利用した通信機械により行われるため、モジュール本体を奪取する必要はない、だが敵に情報を漏らさないようにデータを取得した後はモジュールごと爆破する予定になっている。


《面倒ね移動手段はないかしら》

《彼らの荷車を拝借するのは?》

《そうしましょう》


彼らはその足で町まで移動する、約1時間ほど疑似歩行行為により半ば飛ぶように歩くと。

小さな町に到着、すぐに道端に駐車していた車を発見すると、念動力を使用してカギを開け中に乗り込む。

エンジンをかける必要は無い、カギのない車をエンジン音もさせず念動力をタイヤに使い動かすことで移動可能だからだ。

車の重さは約1000kだがタイヤだけを前に回すだけならさほど能力は使わずに済む、ハンドルロックも念動力を使用すればたやすく解除できる。


《乗り心地は良くないわね》

《このタイプは僕たちの祖先の時代の移動手段に似ているね》

《科学力がまだディープでなかった時代ね》

《でもずいぶんたくさん同じような乗り物があるね》

《多分この星の知的生命体は早いうちにこれら乗り物に使用できるエネルギーを得る方法を見つけたらしいわね》

《だとするとどうしてもこの星の侵略は必要と言う事だね》

《ええエネルギーが豊富なのは良いことだわ》


だが盗んだ車はすぐLAPD(ロサンゼルス警察)に見つかり追いかけられることに。


《なんだかうるさい奴らが追いかけてくるね》

《邪魔ね》


そう考えたとたん後ろから走って来たパトカーが急ハンドルを切り路上をスピンする。


《これでいい》

《急いだほうが良さそうね》


そんなことを数回繰り返すと今度は空の上からも追跡してくる。


《空にも出てきたね》

《任せて》


警察のヘリも簡単に無効化してしまう、念動力を使用して後ろのローターを故障させればすぐに操縦不能となり地上へと落ちてくる。


バキン!ヒュンヒュンヒュン

ドーン!

《これでいい》

《もう少しでつくわよ、面倒だからこの乗り物は捨てましょう》


大きな駐車場を見つけるとすぐに車を乗り捨て浮遊しながら移動する。

だが当然のことだがそこにも警官はやってくる、追いかけてくるパトカーは2台や3台ではない。

そして警官たちは拳銃やショットガンを手に取り彼らに制止するよう命令する。


「フリーズ」

「ホールドアップ」

《なんだ?》

《どうやら止まれと言っているみたい》

《どうする?》

《こうするのよ》


そこからは戦闘それも一方的な、発射された弾丸は近くにあった瓦礫や鉄くずそしてパワーボールによって全て防がれ、駆けつけた数十人の警官たちが彼らの念動力で宙を舞う。

あるものはそのまま地面にたたきつけられ又あるものは100メートルも空へ浮かされ真っ逆さまに落とされる、手に持っていたはずの武器はすべて壊され、発砲できたのは最初の数発。


ドンッ!バンッ!ヒュンヒュン ガシャン!ダン ドン! ドバン!バシン!ガンガン!

パンパンパパパパン!パパパパパ!パパパパパン!


警官たちはショットガンやオートライフルまで持ち出し対抗するが、全て彼らの念動力で防がれてしまう。

だが警官たちにも意地がある、仲間がやられても次々にパトカーはやってきて今度は距離を取って攻撃を仕掛けてくる。

やられても諦めない警官たちに2人も少し飽きてきた。


《面倒ね》

《仕方ない空へ逃げよう》

《了解》


経った10分にも満たない戦闘で警官は十数人がやられ、駆けつけた増員もなすすべがなく宇宙人の偵察隊2人はその場を立ち去った。

その後この事件はニュースになる、もちろん敵のインベーダーではないかという話で大騒ぎ。

ニュースでは彼らが逃げ出したという触れ込みだが、本当は面倒だから逃げたのでは?という話は後に様々な憶測を呼んだ。

まあLAPDの言い分はわからなくもない。

なすすべもなく逃げられましたとは言いたくないだろう。


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