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EUの通商会議

EUの通商会議


リムジンはいつの間にか会場である国際都市パビリオンへとやってきた。

ロンドンから30分と少し、本来ならばここへ来るのは電車を使用するのが決まりのようだが。

UKの首相は他の国の王様を招くのにそれは無いという話になっていたらしい。

実はミランダとソフィアはSP(護衛官)だったりする。

そしてカミュがその上官だというから驚いた、まあUKのSVRはほとんどがそういう役職に付いているという。


「バタン」

「どうぞ私の後に付いてきてください」カミュ

「私たちも付き添いますね」ミランダ


本日は宗助もラケイスもスーツ姿、また壇上に上がって話さなければならないと思うと憂鬱だが。

惑星間転移装置の方は森山さんが担当するらしい、すでに実験は何度も成功しており。

話の内容は大陸間転送装置の設置に関して各国がいくらの予算を組めるか。

そして設置するとしてどういったメリットやデメリットがあるかと言う話。


「宗助君はこういった場所は?」

「何度か経験していますよ」

「そうなんだ、私は今でも慣れなくてね」

「会場に入ります」


数年前に開かれた万博の展示場をそのまま利用して作られた会場、今では各種の屋内スポーツや国際会議などで利用されている。

本日はここで大陸間転送装置のEU誘致に関する会議が行われる。

EU全体で30か国以上の運輸関係の大臣を含む担当者、そして転送装置に関わる企業の研究者などが一堂に集まっている。


「引継ぎお願いします、では私はこれで」カミュ

「ここからは私たち二人が護衛します」ソフィア

「こちらです」


中はかなり広くまるで劇場のようだが、大学の講堂のようにも見える。

既に半分の席は埋まっており、宗助と森山CEOは最前列から2番目の南側の席へと通された。

会場の形はどこかの講堂のようだが、椅子やテーブルは全て電動でフルフラットに変更可能。

現在は中央に司会者がいて、会場の東西南北には大きな液晶パネルが設置してある。

どの席にいても中央で演説する人物の顔が特大倍率で見ることができる造りだ。

至る所にスピーカーも埋め込まれており、スマホで設定するとAIが翻訳した音声を椅子の下にあるスピーカーから直接聞くことができる。


「森山様と呂方様ですね、順番が来たらお呼びします」ナビゲーター係


案内係がタブレットを見ながら宗助達に話しかける、通路には必ず数名の案内人が待機している。


《そうすけ》

《どうかした?》

《また私もお話しするのですか?》

《いや今日は僕と隣の森山さんだけだよ》

《分かりました、それにしてもいろんな種族が集まっていますね》

《地球人は少なくとも3つに分けられると言われているよ》

《これだけ姿が違うのにですか?》

《個性を容認してきたからこそ、いろんな姿の人種がいるんだよ》

《私の星ではほぼ一つの人種以外いないと思います》

《確かにラケイスもゼロイスも同一の遺伝子を持っているように見えるね》

《私の星は最初100人の超能力者から始まったと言われています》

《それはライズ族と別れた後の話かな…》

《そうかもしれません、伝承ではより能力の秀でた者が集まり新しい世界へと旅立ったと》

《なるほど、よく今まで争わずに繁栄してきたね》

《私たちの星では必ず強いリーダーとなる神王が他の神王を導くのが習わしです》

《力で言ったらラケイスもゼロイス神王には負けていないんじゃないのかな》

《いいえそんなことはありません、ただ一つの能力がリーダーとなるためには必ず必要となります、そしてその力の優劣が他の神王を統べる唯一の証なのです》

(予知かな、それとも威圧の力かな)

「エクスキューズ・ミスター森山、順番が来ました私に付いて壇上へ」ナビゲーター係

「それじゃ行ってくるよ」

「私もお供します」ソフィア


いつの間にか用意が済み開催国の代表演説が終わったようだ。

森山さんはEUヨーロッパ連合の大陸間転送装置を設置する仲介役を担っている。

世界を大きく5つに分けてエレクトロニクス及び、流通にかかわることを許された商社が合計10社存在する。

アジア担当は別の会社が担当しているが、製品はUSAと日本が共同で作成しているため。

森山さんは日本から転移装置をEUへ輸出する企業のトップという事になる。


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