本日の予定
本日の予定
本来泊ることなどしなくても良いのだが、便宜上宿泊することによりパスポートの出入国記録を免除するという形らしい。
既にこの国では大陸間転送装置での移動を考えたパスポートの運用方法を決めてあるらしい。
さすがにSVRの国でもある、超能力での移動例えば空を飛んで他国へ異動した場合なども考えての事だろう。
宗助達は出国する前に瞬間移動で家に帰ることは可能なので、ホテルにチェックインした後で時間を調整して日本へと移動することになっている。
まるで日帰りで仕事をこなすビジネスマンのようだが、本日はこれから日本へ戻り妹から頼まれた友人の相談に乗ることになっている。
「ここで泊まるのですね」ラケイス
「泊まると言っても形だけだよ、僕はすぐに日本へ移動するから」
「私も付いていきます」
(おいて行かれると思われたかな)
「だったら一緒に妹の相談を引き受けてみようか」
「良いのですか?」
(楽しそう)
「その方が良い結果が生まれそうだからね」
ホテルには一応荷物を置いて置く、着替えぐらいしか入っていないが。
「それじゃすぐに移動しよう」
UKの現在時間は夜11時だが、日本は8時間後の朝7時。
昨日は土曜日だったが日本では日曜日になる。
ドレスを脱いで普段着に着替えるとそのまま日本にある我が家の屋上へと移動する。
その前にちゃんと障害物が無いか確認するのは忘れない。
「シュン」
東京の朝7時、天候は曇りそして光学迷彩を施しているので外部の人間に宗助たちの姿は見られていないはずだ。
【あ!帰ってきた、そうちゃんおはよう】母
【おはよう】
【宗ちゃん帰ってきたんだ】百合奈
【宗助君おはよう、帰るの早くない?】アイリーン
【5時間後にはまた戻るよ】
【そうなんだ】
【それより愛菜は?】
【あにき、おはよう今洗面所だよ~】
(クラブの朝練きつそうだな)
【悪い、話はついたか?】
【ウン今日9時に駅前のBバーガーで待ち合わせしてる】
【わかった、今日はラケイスも同行するから】
【え~なんで】百合奈
【なんか考えがあるのね】母
【それほど難しいことじゃないけど、世の中の広さを知ってもらえば悩みも軽くなるでしょ】
【私も行きたいな~】百合奈
【あまり沢山で押しかけてもね~】
【わかった我慢する…】
【百合ちゃんは私とおでかけしよう】アイリーン
【そうだね…】
相手の高校生はもちろん男子なわけで、自分が持つ能力で悩んでいるという話だ。
愛菜の友人でありやはりスポーツをしているという事なのだが、その男子に会ってみないことにはどんな悩みなのかは分からない。




