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学内見学

学内見学


宗助と百合奈に加えミナールとフェルナンドがリーさんの学内見学に同行することになった。

真純ちゃんとシュバルツそして葛西さんは次の講義へ行くのでお別れした。


「いつこちらへ?」宗助

「二日前ですね」

「へー」

「一応私はペジュン大学の首席でしたから、すぐにOKが出ました」

「そうなんだ」

「こっちが講堂で、あっちが研究棟」

「リーさん専攻は?」

「工学部の電子工学科と理学部の天文学科です」


そう言ってから宗助に向かってウインクをする。

実は工学部の電子工学科は宗助も受講しており、事前に彼女はこちらの情報も調べてきているのだろう。

どちらにしても彼女がCNのスパイであることに変わりはない。

だが彼女の頭の中にある情報からはそれほど注意すべき点は見当たらなかった。

どちらかと言うと普通に大学で勉強をするCNの超エリート大学院生と言った方がしっくりくる。

スパイ行為自体はあの国の場合それが当たり前であり、党員であればさらに情報を得るのは当然のことだということなのだろう。


「こっちがあの赤い門」

「それは知っています」

「ここの他にもキャンバスがあると言っていましたね」

「八王子と武蔵野にもあるよ」


2051年現在東教大学は都内だけではなく近県にもその学び舎を構えており。

学部や学科によっては東京以外の校舎で研究をすることもある。


「そういえば工学部も1年目は東京都内だけど、2年目は学科によって他府県に行かないといけないって言ってたな」

「専門の教授が田舎にいたりとかよね」

「そうそう」


話をしながら一通り東教大学内にある敷地内を歩いて行く。


「ありがとう助かったわ、そういえば次の講義は?」

「俺に聞いてる?」宗助

「そうよ」

「高坂教授の講義だけど」


高坂満61歳、工学部電気工学科の准教授であり、国が勧めているエネルギー対策委員会の委員でもある。


「それ私も受けるわ」リー

「…」

【そうちゃん】

【何?】

【大丈夫なの?】

【大丈夫だよ、ゆりちゃん心配症だな~】

【だって~】


百合奈はたまらずスキルロボのテレパシー機能で宗助に連絡してくる。

まあリーさんが何かしてくることは無いはずだ、そう彼女の脳にはすでに制約を植え付けてあるのだから。

とはいえ、少しの縛りでリーさんの行動全部を規制する事などはできない。

できるのは宗助に触れようとすると、少し心に不安がよぎるというぐらいだ。


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