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学生のする事

学生のする事


ひょんなことから惑星YAKへとジャンプした宗助、ラケイスの居城である聖なる神殿では。

あわや結婚、となるところだったが。

宗助の遺伝子はそうたやすく成り行きに身を任せようとはさせてくれなかった。

スキルロボによって宗助の内面に造られた人格を与えられたAIは、できれば宗助に大人への階段を上ってほしかったのだが。

まさか自らの主人に無理強いするわけにもいかず、事の成り行きは今後に見送ったと言って良い。

まあ、宗助に心を寄せる他の女性達はラケイスの一人勝ちを許す訳もないので、宗助の恋愛はまだまだ先の長い話だと言っておこう。


「それでこの図式は宇宙へ人類が出た場合の引力との相関関係によって…」


講義の最中だが、学生達は小声でやり取りを始めた、どうやら教授はやや耳が悪いようだ。


(おい)

(ん?)

(あの教授の授業わかるか?)

(ああ)

(おれにはさっぱりだ)

(じゃあなんで選択したんだ?)

(他より単位取るのが楽だと聞いた)

(この大学で楽な講義など無いと思うけどな)

(おれは神田統矢かんだとうや

(呂方宗助だ)

(質問良いか?)

(どうぞ)

(お前の周りなんで女子が多いんだ?)

(なんでだろうな)とぼける

(外見は俺とそれほど変わらないのに…)


いやいや外見はかなりの差がある、講義中という事もあり、話し声はかなり小さくしているが。

俺以外の生徒は全員教授の書いた図をノートに書き写している最中。

星の引力と衛星が周回する計算式など、宗助にとってはおさらいになるが。

瞬間移動の理論も現在は数式で表示できたりする、但しその数式だけで分厚い辞書一冊ほどの細かい計算式や図式が必要になるが。

目の前で教鞭を奮っている物理の教授にはそちらの方はまだ新しい学問のようで、ここ東教大学でもそちらの学問を教える教授はいないと言って良い。

そのうち機械工学系の学者を新たに専門分野としてこの大学へ招くらしいが、それまでは宗助も師事する教授を増やすわけにはいかない。


(ねえあなた達は勉強するつもりがあるの?)葛西るみ(かさいるみ)

(ああ ごめん邪魔してしまったね)

(余計な話しをしないなら許すわ)

(おいおい)


宗助は別としてこの授業はなかなか難しいと言って良い、だが新しい分野への登竜門として宇宙に対する学問は現在世界中で行われていたりする。

宇宙人の存在と彼らが持つ科学力によって地球の科学はさらに発展していく。

そのためにも必要な知識と言えるだろう。


「では本日はここまでにしておこう、来週はテストがあるからしっかり覚えておくように」


前期の論文は既に提出済みであり、後期の論文は既に書き終わった。

もうすぐ冬休みになるので、できればその前に全て論文は終わらせておこうと思う宗助。

定期テストはちゃんと教授の講義を聞いているか否かの確認の為であり。

教授の出した『宇宙の神秘・物理学の未来』を全て読んでいればさほど難しくはない。


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