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超能力捜査

超能力捜査


日本の警察もようやく本腰を入れて海外からの諜報活動スパイに対抗するべく動き始めた。

少し遅いような気もするが、いくらデータだけ手に入れてもそこから先にはいくつかのハードルがあることで。

日本政府にはあまり危機感が無いのが少し残念でもある。

だがCNのスパイに対抗するべく発足した超能力特殊犯罪調査庁は発足から数日でいくつかの効果を上げていた。


「織神長官!」

「何?」

「湾岸署から応援要請です」

「超能力絡みね、すぐ行けるのは?」

「緊急に動けるのはこの3人ぐらいです」

「それだと私が行く方が早いわね」

「木島君と秋元君、そして小川君に連絡しておいて」

「はい」


あてがわれた人員は20人と少し、まだ超能力戦に対抗できる人員は少ない。

足りないときは長官自ら出て行かなければ問題を解決するのは難しい。

だが、この少数精鋭が意外な効果をもたらしている。


「プルルル」

『今すぐよ、私も出るから向こうで落ち合いましょ』

「吉住さん車回してくれる」

「はい」


吉住姫歌巡査長(25)警察学校を卒業後所轄で1年警ら経験を積んでどこかの署へ配属するはずだった。

それがなぜここにいるのかというと、音感という超能力の発現とボイスという超能力を身に着けたからだ。

その能力を買われ、若干25歳にして超能力特殊犯罪調査庁の長官秘書という地位に抜擢されてしまった。

本来であれば1年そこそこの経験値で配属される地位ではないが、超能力という武器が彼女を異例の速さで昇進を可能にした。

そのうち100人規模の態勢にするようだが、敵の行動があまりにも早く間に合うかどうかは今後次第だろう。


「バタン」

「湾岸署へ向かって」


3人応援に向かわせたが、もちろん3人共に超能力者だ。

木島猛(27歳)は巡査長だが身体強化系の超能力者、100メートル9秒で走ることができる。

小川岬(28歳)巡査長、記憶能力が抜群で相手の言葉も全て記憶しているらしい。

秋元浩司(29歳)は警部補、一応この班の班長になっているが彼の視力は7.0という噂がある。

要するに遠くの人物の顔を判別する能力に長けている。

覆面パトカーに乗り込みサイレンを鳴らしながら湾岸署へと向かう。

既に先行して行動している3人には指令が出ており、直接現場へと向かってもらっているのだが。


「応援要請って、超能力者相手ですか?」

「もちろん、そうでなければ私たちも動けないわ」

「ここを右っと」

「シュオーン」


ハイブリッド覆面パトのアクセルを目いっぱい踏み込んだ、その加速は普通の人なら顔が引きつってしまうだろう。

約10分程度で千代田区から港区へと入り湾岸署へと到着する。


「バタン」

「貴方はここにいて」

「え?行かなくて大丈夫ですか?」

「何あった時すぐに車で出られるようにね」

「分かりました待機します」


車を降りるとすぐに正面玄関から入って行こうとした誓、だがそこには警官が10人近くうめき声をあげながら床に転がっていた。


「よう、今度は女か?日本の警察はちょろいな」金公呂キンコウリョ

「チート能力使って悦に入る輩か」

「チートだと…」

「超能力ってことはそういう事でしょ」

「なあ、あんた一人か?」

「まだ秋元君達来てないようね」

「で、俺をどうするって?」

「こうするのよ」

(LV5)

「ガイン!」

「ドドン」

「ウッ」


パワー系の能力者相手でも、今の誓ならば負けるわけがない。

能力持ち相手に手加減はぬるすぎる、まずは体当たりをかますと男は壁にめり込んだ。


(やり過ぎたかしら…)

「ってー、バケモンかよ」

「彼らを頼むわ」

「はい」


フロントのテーブルの陰に隠れていた警官が数人、誓の一撃を見てようやく他の警官の助けに出てきた。


「ねえここで暴れられると困るんだけど」

「いってーそっちが壊しておいていまさらかよ」

「あんたあとで賠償金払えないでしょ」

「おいおい ねーちゃんあんた警官なのか?」

「それ以外に何者だというのよ」

「うそだろ?」

「どうでもいいけど外へ出るわよ」

「ドン!」

「グウ」


一瞬の事だ、CNのエスパーの腕を掴むと正面玄関から道路方面へと走り出した。


「放せ、コラ」

「うるさい」

「ダダダダダ」

「ドン!」

「ゲフッ」

「くそ女死ね」

「バンパン」


何処から取り出したのか、その手には拳銃が握られている。

数十人の警官が取り押さえられなかった人物が、ここにきて拳銃を使用するとは誓も油断していた。

だが拳銃の弾は顔に当って跳ね返り明後日の方向へと飛んでいく。


「ツ…」

「嘘だろばけもんかよ」

「バキン!」

「ズズン」

「放せ」

「バン!」


至近距離での発砲に少しひるんだ誓、掴んでいた腕が離れると相手は足を使い誓を蹴飛ばした。


「痛いわね」

「シュン」


誓が犯人と戦っているさなか、仲間とみられる人物がやってきた。


「派手にやってるね」応援のCNスパイ

「だれ!」

「迎えに来たアルよ」朴冠ボクコアン

「連れて行かせないわ」

「それは残念、ここまでアル」

「シュン」

「まさか瞬間移動能力!やられたわ」


パワー系の能力者だけではなく瞬間移動できる能力者まで現れた。

これでは敵の思うがままになってしまう。


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