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スキルロボで洗脳対策

スキルロボで洗脳対策


CNの鹵獲作戦、そのすべての企みを防ぐのは難しいと言える。

まさかこんなに早く超能力者の部隊を実践に投入してこようとは思いもよらなかった。

日本の対応は確かに遅いと言える、後手に回るのは仕方が無いが、そうだとしても彼らの行動を黙ってみているわけにはいかない。

カレン隊と警察、そしてNADL(日本能力啓発研究所)が主監となって警視庁内に特務部隊を発足させた。

超能力特別犯罪調査庁、現在の所カレン隊が主導しているが。

いずれNADLからもどんどん参加してくるだろう。

シオン会からはこのことについて何も言ってこないようだが。

シオン会は松田財閥の私兵という立場から表立った発言は控えているようだ。


「これで大丈夫そうですか?」宗助

「ええ何とかコツはつかめたわ」誓

「それじゃお願いね」蓮華

「分かりました、まったく面倒なことを…」

「仕方がないじゃない、あなたが今の所親族の中でも一番いいポジションにいるんだから」


年を取り過ぎた要職にいる御仁に任せると、なんだかんだと言いながら結局はどこかに丸投げして終わるか、もしくは次の会議まで持ち越しされて終わる。

そして全てが中途半端で終わってしまうのだから困ったものだ。


「それでは僕はこれで」

「送っていくわ」

「いいえ一人で大丈夫です」

(ここから出るチャンスだったのに…)

「そんなこと言わずに」

「あら、まるでここにいたら何かまずいことでも?」蓮華

「そういうわけではないですが…」

「そうですか、それならば途中まで行きましょうか?」

「あら」

(ナイスフォロー)

(まあいいわ、報告しないといけないことがあるし)


どうやら見送りではなく誓さんは何か話があるようだ。

タクシーを予約すると数分でここまでくるようだ、宗助の家の近くまで誓さんと一緒に移動することになった。


「バタン」

「どちら迄?」

「国道20号線、立川方面まで安全運転で」誓


蓮華さんの豪邸からタクシーで俺の家がある地区まで、どうやらその間に何か話があるようだ。


「もしかして宗助君は他にも力があるのよね」

「それはお答えできません」

「そうよね」

(さすがにうっかり話してはくれないか…)

「何か問題でも?」

「私の見立てでは、すでに需要な会社や政府の役職についている人物は洗脳されてしまってると思うのだけど」

「それはどんな変化を見て思うのですか?」

「昨日CNの駐日大使との懇親会で分かったことなんだけどね…」

(誓さんってそんな場所にも参加しているのか…)

「父が警視総監だったからね」

「それでか…」

「前回の時と雰囲気がまるで違ったのよ」

(さすが匂いで感じ取る能力持ち)

「どんなふうに?」

「まるで付き従う子供のように見えたわ」

「何人中何人?」

「35人10人、そのうち8人はCNとの取引に反対していた人達よ」

「そうなると洗脳を防ぐ力が必要だと?」

「もしかしてあるの!」

「無いと言いたいところですが…」

(作れば可能なんだよな)

「あの雰囲気はやばいのよね、深く入り込めば私も洗脳されるかもしれないから」

「それじゃあもう一つLV上げておきましょうか?」

「強化レベル?」

「いいえ精神汚染に対する強化です」


それほど難しいことではない、敵の精神干渉が始まった時にスキルロボで作成したウイルスを相手の精神に感染させればいい。

上手くいけばそのウイルスが全てを解決してくれる。


【バックドアタイプのウィルスですね】リリー

【ああ、前に作ったやつに細工を加えておけば、洗脳を丸ごと解くことができるかもしれない】


相手の精神干渉能力のデータに入り込み制約を書き加えてやればいい。

現在敵のESP部隊に所属している精神汚染能力者は100%の操作性や持続性は無いと言える。

完全無比な精神干渉の超能力を持つ者だとしたら、CNの手先になって働くよりその力で他人からいくらでも富を奪うことができる。

わざわざESP部隊になど入らず、いくらでも人を操り良い思いをできる筈だから。

わざわざターゲットの親族を誘拐して能力の補助をしなければいけないという事は。

まだその能力は弱くいくつかのデメリットがあり、条件などもいくつかあるのだろうと推測される。

ロボットのように操るには宗助のような自立型のAIを作りそこに命令しておくというような細かい設定が必要になるはずだ。


【浸食してきた能力の保持時間にリミッターを設定してしまえば、いつの間にか全員元通りになるはず、ついでに自白強要などと言った干渉もできないようにしておこう】

【かしこまりました】

「それじゃ目を閉じて」

「え、今?」

「今じゃなくていつやるんです?」

「分かったわ」

(変なことしないでよね)

(スキルロボ)


バックドアウィルスを仕掛けるのは一瞬だ、誓さんが潜入捜査をしている時に敵につかまったとしても相手の超能力者に洗脳されるのは一度きりで、数分間以内に限定できる。

上手くいけばその後、敵の洗脳能力は全く使用できなくなるはずだ。

安全を確保するために一応仮想カメラとマイクも仕掛けておくことにした。


「完了しましたよ」

「え もう?」

「お客さん調布過ぎましたよ」

「あ 僕はこの辺で」

「停めてもらえます?」

「キキー」


既に家の近くまで来ていたが、それでも歩いて10分以上かかる距離だ。

別に家の前まで送ってもらっても良いのだが、誓さんの家は逆方向なので気を利かせてみた。

CNへのスパイ対応はこれからも行うとして、宗助はその前に胡桃の父である森山パパにリリーズを使って調査を進めることにした。

そうすればCNの動向などすぐにわかるだろう。


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