翌朝
翌朝
それは母からの脳内通信で始まった。
【おはよ~宗ちゃん】
【何?ああおはようかあさん】
【どうだった?】
【どうだったも無いでしょ】
【え~つまんないな~】
【それって今回のはわざとって言うこと?】
【計画的って言って欲しいな、彼女もそうしたいみたいだったし】
【そんな事何故分かる】
【女の勘かな、伊達に恋愛小説書いてないのよね】
【で これからどうすれば良い?】
【少し待てば分かるわ、今まだ6時半だからそろそろ彼女が起き出すころよ】
何故それが母に分かるのか、それは分からないだが自分と照らし合わせ考えてみたのか、そう言えば木下さんは自分に似てると言っていた。
似ている、それは外見だけでない内面も、であるならば朝何時に起きて何をするかも割りと同じなのかもしれない。
そしてその考えは的中する。
(うふっかわいい)百合奈
彼女は俺の胸から顔を離し起き上がると俺のおでこにキスをした、俺が眠っていると思っているのだろう。
勿論ここで目を覚ますとアクシデントが起こるだろう、それが普通の物語のお決まりのシーンだが、俺は無反応を貫いた いや彼女の行動に対して俺の脳がバグッたと言っていい。
その後彼女は布団から抜けだし俺の部屋を出る、たぶんトイレか洗面所か。
俺はそれを確認してから起き上がる、勿論彼女が何をしていたかは外部AIカメラからその映像を確認済み。
今俺の顔は赤く染まっている事だろう、恥ずかしいと言うかなんと言うか、だからと言って何もしないのだが。
「マジか…」
【どうだった?】
【教えない】
【え~ケチ~】
【リリーから後で聞けば】
【あらばれた、でも本人の意見が聞きたいわ】
【何も】
【宗ちゃんつまんないわよ】
【自分の子供で遊ばないでくれるかな】
【え~そう言うときのためにロボ化したんじゃないの?】
【あまり変な事に使うとROBO化解除するよ】
【え~意地悪~分かったわよこれ以上は聞かないわ、でも彼女を助けるんでしょ】
【うん そうしないと又変なやつらに脅されるからね】
【リリーから聞いたんだけど、弁護士とか必要なら言ってね手配するから】
【ああそのことなんだけど、早急に手配した方がよさそうだ、たのめるかな?】
【任せておいて】
母は2つ返事で了承した、学校は生徒達を含め先生の現状把握が済むまではお休みと言う決定を下した。
だが、それは今度の日曜日まで、一部の生徒はやはり早く勉強を再開して欲しいとのことで、一部の生徒を除き来週の月曜日からは学校を再開する事になった。




