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宇宙人と買い物

宇宙人と買い物


足のサイズは30センチ、身長2メートルもあればこれでも小さい方だ。

取り敢えず家に有った男用のサンダルをスキルでつぶして縦に長く変形させてみた。


《これは?》

《この世界の履物だよ、こっちがサンダルでこっちがブーツ》

《足を守る布?》

《そんな感じかな》


一つずつ手にとってはじっと観察してみたり、時たま匂いを嗅いでみたり。


【お兄、後は任せた、一応トイレの使い方はレクチャーしといたからね】

【おーサンキュ】


本日はまだUSAにいる予定だったのだが宗助だけ前倒しで日本へと帰還している状態。

昨日のアクシデントが無ければまだUSAで大統領とお話ししているはずだった。

だが目の前にいる神王はこの状況を楽しんでいる様子だ、わがままを言うでもなくこちらの言うことに従ってくれている。

もっとわがままで言うことを聞いてくれないと思っていたのだが、テレパシーで言葉が通じることで簡単に意思疎通ができるのはありがたいことだ。


【そうちゃん、もちろん一緒に行くわよね】母

【そうだね】

【私も一緒に行くから】百合奈

【私も】アイリーン

【じゃあたしも】エミリア

【ずるーい、でも今日は練習試合だからな~】愛菜

【ごめんな】

【後でちゃんと教えてね】

【了解】


女性5人が買い物をするシーン、俺は荷物持ちと化すのは明らかだが。

全員が俺のスキルでパワーアップしているのだから何が起ころうと安全だけは保障できる。

ラケイスのことはUSAの友人ということにしてある、いつか父にも秘密をばらす日が来ると思うが。

今は父の仕事が忙しいのでいらぬ心配などはかけたくないと母に相談した所、宇宙人だとばらすよりUSAかもしくはUKの友人と言う設定の方が良いだろうと。

考えてみると我が家には今までもいろんな国から美女が訪問している。

メアリーさんもリーさんもそうだが、全員美女というところがホストとして役得と言えなくもない。


【じゃ私たちも着替えましょう】

【やったお買い物だ~】エミリア

【あなたの服を飼いに行くわけじゃないのよ】アイリーン

【え~】

【ついでだからみんなの服も買いに行きましょう】母

【うんうん】

《どこか行くの》

《買い物だよ》

《買い物?》

《お金を使って洋服と交換するんだ》

《なるほど、私も昔はそうやっていた、忘れていたわ》

《今は違うの?》

《欲しいものは何でも手に入る、神王という存在に対して下々は反対できないわ》

《そうなんだ》

《懐かしいわ、外に自由に行けるそれこそ私が求めていた自由》


神王ラケイスが日本の町を見てどう思うのだろうか、彼らの情報から得た惑星YAKの町は西洋風であり地中海の街並みに似ていたが。

壁は石や漆喰という感じではなく、ツルッとした人工物であり色だけが白で統一されていた。


《さあ行きましょ》


手早く台所を片付けてエプロンを外す母、いつもの普段着に着替えて若い娘達に交じって歩く姿は。

あの惨事からは想像もつかないほど生き生きとしてみえる。

いつのまにか百合ちゃんもうちの母を本当の母親と思って接しているようだった。


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