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未来視能力

未来視能力


宗助を取り囲み詰め寄るUSAのサバイバー達、一応彼らはその地区では有名人ということもあり。

無理やりことを進めるような人物ではなく、危機を感じて集まってきた仲間という立場だ。

そうなってくると宗助もこの話を完全に断るわけにもいかなくなる。


「ちょっと時間をいただけませんか?」

「私の占いでは2日から5日の猶予が必要だと出ているわ」

「こちらはそこまでの未来は見えていない」

「大統領、僕は一度日本へ戻ります、2日後 ここに戻って来るということで納得していただけますか?」

「2日後はまずいわ、各国の首脳とリモート会談の予定があるのよ」

「では5日後までに開いている時間を指定してもらえますか?」

「分かったわ」


今ここに連れてくることもできなくはないが、それはそれで問題と言わざるを得ない。

他の星に住む王様を単身で連れてきて何を話そうと言うのか、そんな短時間で簡単に決められることなど一つも無いのだ。

この星では相手の考え方や感じ方ひとつで戦争が始まることも過去には何度となくあった。

地球ではそういう争いごとがたびたび起こることがある。

それを宇宙規模でなどと考えたくもない、相手は超能力を持つ神に等しい王様の一人なのだ。


「分かったわ、その時にはここにいるみんなも同席するようにしておくけど良いかしら」

「構いません」


応接室を出るとすぐにUSAの予知能力者たちが話しかける。


「ねえ、ユーは本当に宇宙へジャンプできるの?」

「ぼくの話を聞いているんですね」

「聞いているというか視たというか…」

「未来視でそんなことも分かるのですか?」

「そうよ」

「USAの大統領が一人の日本人に気を使っているというのがその証拠だと思います」

「確かにあなたは特別の様ね」

「それでは皆さん、僕はこれから日本へ行きます、また会えるのを楽しみにしていますよ」

「オーグッバイ」

「また会いましょう」

「シーユー」


握手をして少し離れたと同時に仮想転移装置(転移スキル)を作動させる。

さすがに目の前で瞬間移動を見れば、宗助の能力を信じない人などいないだろう。


「シュン」

「消えた!」

「あれが日本の能力者か、すごいな」

「どうだった?」

「嘘など一つも無かったぞ、脈拍も呼吸も目の動きさえどこにもマイナスの要因は無かった」

「本物ね」

「彼が救世主で間違いない」


未来視の能力者の中に数人、他の能力を持つ人物が紛れ込んでいたようだ。

宗助の場合、精神を侵略するならばすぐに解除するのだが、外見の変化や細かい挙動で嘘を知ることができるような能力者がこの場にいたのなら。

その人物が持つ能力から逃れられる者はなかなかいないだろう。

まあそれは嘘をついている場合だが、宗助には嘘をつく理由など一つも無いのだ。

だがそれが逆に宗助の立場をまずい方向へ押し上げてしまうことになるだろう、今はまだそこまで進んではいないのが幸いだ。


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