大阪シオン会(閑話)
大阪シオン会(閑話)
シオン会大阪支部、いや本来はこちらが本部と言って良い。
現在は仕事が東京に集中していることにより詩音も住居を東京にいくつか確保してある。
だが松田竜太郎の実家は京都だったりする。
その昔、松田家は商業によって将軍家や皇族と契約を結ぶことにより巨額の財産を得る。
もちろん日本の為にもその資産は使われてきた、だからいくつかある財閥の一つとして残っている。
そして現在松田財閥を裏から支配しているのが松田詩音と言うことだが。
彼女の命令は過去も現在も無理やりなされているわけではない、全て未来を視たことによる不可避な出来事から松田財閥を守るためだ。
「会長から伝達やで」
「なんや?」
「明日宇宙人が攻めて来るから大阪から出たらあかんて」
(危ないのに出たらあかんてなんやの?)
「なんやそれ」
「せっかく奈良いこうと思ってたんやけど」
「それデートやろ」
「ちゃうわ、鹿ちゃんや」
「こないだどつかれたんやなかった?」
「ちゃうわ!」
市川華と小柴京次はいつもペアを組まされているシオン会所属の超能力者。
華が持つ念動力とマーキングの能力、そして京次の持つ動物使役能力を使い、主に探偵業務に従事していた。
この二人とは別にあと6人ほどが大阪で活動している、そのシオン会大阪支部全員に指令が入った。
彼らは普段探偵業や護衛任務といった仕事を任されているが、急にトップから直接下される案件もある。
「なんやろ?」
「宇宙人やて」
「またあの宇宙戦艦か!」
「あんなん来たらなんもでけへんで、絶体に無理やろ」
「そやけどあれ追い返したん、東京の能力持ちやって聞いたで」
「東京すごいな、そんなんおるん」
「まあ、明日は要注意や せやけど建物沢山あるとこに居れってどういうことやろ」
「まさか瓦礫につぶされなあかんて言うことやないやろな」
「そないなったらどうする?」
「あらへん、悪いように考え過ぎや」
「そやな、明日になればわかるやろ」
彼ら、そしてカレン隊の働きによって大阪近辺のガイアギアはわずか40分で撃退することができた。
もちろん撃退する時には宗助のアプリを使用したのだが。
彼らはそのアプリが自衛隊謹製と知らされていたので、疑うことも無くアプリをダウンロードし危険も顧みず50メートル以内に接近した。
詩音会は彼らと同時に松田財閥の子会社にも連絡し、特にビルが密集している地域全域で地震を想定した避難訓練を急遽行うよう緊急指令を下した。
備えあれば憂いなし、普段行う防災訓練も馬鹿にはできない。
激化する超能力戦 完
2024年12月27日
この話が出る頃にはすでにクリスマスも終わって新年の用意をしているころだろう。
本業は相も変わらず閑散としているが、そのおかげでこうやって皆様にお話をお届けできたりしています。
面白くなかったらごめんなさい。
この続きはまた来年書き溜めてお届けしようと思います。
その前にどこかの金賞・いやアイデア賞ぐらいは貰えないかなと思っておりますが。
編集の素敵な叔父様お姉さまいかがでしょうか? ないですかそれは残念です。
ということで来年はテンジョ(転生王女)からまた掲載始めようと思います。
新年も良い年で迎えたいものですね。




