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CNの対応

CNの対応


当然のことだが彼らは秘密主義である。

同盟国にでさえ本当のことなどは絶対漏らさない、だからハッキングアプリの事を教えてあげても彼らは信じることができなかった。

だが西側の同盟国のほぼ全ての国が手に入れた撃退方法である。

その方法で確実に宇宙人の駆る生体兵器を撃退することができたと、国籍の違う数十人の官僚経験者から話を聞いては導入しない訳にはいかなくなった。


『大使、本当に撃退できるのか?』

『できますよ、日本のニュースがフェイクだと思うのですか?』日本大使

『いや、そうは思わないが…』

『我が国は今までもそうですが、これからも嘘はつきませんよ』

『使い方は?』

『ダウンロードすれば説明書も添付されてきます、もちろん中国語です』


ハッキングアプリ、CN版は諸事情により使用許可を出していなかったのだが、今回の出来事を踏まえ許可を出しておかない訳にはいかなくなった。

もしも西側だけがこのアプリの存在を知りながら、東側諸国に教えることが無かった場合。

他国のことだ、そんなのは知らない、我々には関係ない。

などと言って知らんプリしていられるのだろうか?

確かに仲が悪い国はいるそれは当然だ、世界が全て仲良しになれば戦争も紛争も無くなるだろう、そうなれば究極的な平和が訪れる。

だが世の中はそううまくいかないのが常であり、幸せを享受できる者達がいれば苦しみもがく人達もいる。

何処でボタンをかけ間違ったのか、今となっては考えてもしかたない話だが。

それでも人が死ぬのが分かっていながら、確実に目の前で起こる不幸から完全に脱出できる。

その最良の方法を教えることも無く放って置くことなどできるだろうか、お人よしと言われようが何と言われようが構わない。

それが当たり前になる世の中でなければ、この世はいつか闇に飲まれることになる。

アジア地区で一番大きな国家は一時期、急速に発展しその国力を自慢してきたが現在は浮き沈みを経験し国力は落ち着いてきている。


『分かった、貴国の言うことが正しいかはわからないが、今回のことについては感謝する』

『うまくいくことを心からお祈りいたします』


宗助の作成したアプリを使用するようになってから数日でCNに現れたガイアギアはその姿を消し去った。

今回のことで感謝はされたが、それと惑星間転移装置の話はどうやら別らしい。

当然のことながら早く転送装置のデータをよこせとせっついてくるのだから困ったものだ。

まあだからと言ってそう簡単にデータを渡すわけにもいかない。

世の中がひっくり返るほどの装置なのだから、その扱いにはいかなる間違いもあってはならない。

主導権は日本とUSAにあり、数百数千のパテントを使用する許可が必要なのだから。

惑星間転送装置、地球版は大陸間転送装置と呼ばれ、使用許可はUSAが間に入ることでかなり厳しい制約が課せられることになった。

使用するには100項目以上の条件や規制が入る、装置を作っても転送するのにかかる電力を確保するためには相当な資金が必要になる。

日本型の転送装置用低コスト発電所を設置する条件も併せて設定しており、小型の輸送システムでさえ莫大な予算が無いと手に入れることは難しいだろう。


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