各国の対応
各国の対応
この状況で一番最初に連絡してきたのはUSAのジャクリーン大統領。
面倒なので電話機能をロボスキルで作成し直接頭の中で通信できるようにしておいた。
既に俺が数体のガイアギアを無力化しているところへ大統領から緊急通信で連絡が入ってきた。
若干のタイムラグはあるが、AIリリーズを経由した国際通信はニュースなどの放送より数倍速く相手に伝わる。
『Mrロホウ!』
『大統領、どうしました?』
『どうしたもこうしたも無いわよ、USAのSVR総出でも足りないわ、あなたはどうやって対応しているの!』
『ハッキングアプリを使って50メートル以内に侵入してください、その前にアプリを更新してからです』
『あのアプリで?』
『はい今からアプリをガイアギア用に更新します』
『分かったわ』
リリーさんに頼んでハッキングアプリの機能をガイアギア対応にする。
悪用されないかが問題だが今はそんなことより、いかに早くガイアギアの破壊行為を止めるかの方が先だ。
アプリの改良が完了すれば直接俺やフィギュアがガイアギアに触れていなくても、半径50メートル以内に接近すればハッキングが可能になる。
既にガイアギアのデータモジュールに対応する電波は判明しているため、その電波に乗せてリモコンのように使用する。
もちろんオンとオフの機能以外にいくつかの機能を持たせておかないといけない。
まずはガイアギアに近寄ってもらわないといけない、アプリを立ち上げ検索をかけるとガイアギアの場合(Ggia-YAK181)と表示される。
その後、対象のコンピューターモジュ―ルに対して2択のアイコンを表示、オンオフの設定の内オフを指定すれば完了。
中のヤコブ族が何をしようとも動かないように指令内容にも細工をしておく。
そしてガイアギアのコンピューターに更新ファイルを植え付け、タイマーを仕掛けて自動的に帰還するよう設定を変更。
ガイアギアを止めるだけの機能だと、宗助が全部対応しなければならなくなるからだ。
緊急なのでハッキングした後に動きを止めたガイアギアがどうなるのか、自動で帰還することは黙って置くことにした。
世界各国の首都に限定して攻撃を仕掛けてきたということは、USAや日本だけでなくCNもRUもUKも同時にガイアギアの攻撃にさらされていることになる。
とてもではないが100個所を超えて姿を現したターゲット、それら全部を宗助が見て回ることなど不可能に近い。
『仕方ないわ、緊急に各国に打診するしかないわね』
『お願いします』
『ところで今回のことは惑星RIZとは関係ないのよね』
『無関係とは言えないのですが、惑星YAKの神王達が外宇宙に対し侵略戦争を仕掛けているようですね』
『無関係ではないってどういうこと?』
『ライズ族、惑星RIZの宇宙戦艦が惑星YAKへ行かなければこうはならなかったと思うからです』
『要するにあの戦艦から瞬間移動のシステムを入手したからヤコブ族が攻めてきたと?』
『その通りです』
地球もその技術を使用して惑星RIZへ行こうとしているのだ、それよりも科学力が進んでいるヤコブ族が便利な情報を手に入れて、それを使用する可能性があると考えるのは至極当たり前なことだ。
だがこれで問題がややこしくなっていくのだから、どんどん宗助は宇宙紛争に巻き込まれることになる。
USAの大統領から今回の宇宙人襲撃について直ちに声明が発表される、それは宇宙人からの侵略行為に対してUSAは一歩も引かないという確固たる意志だった。
そして同時にUSAの大統領が重大な発表をした、ヤコブ族のガイアギアに対して有効な対応を発見したというニュースだった。




