惑星YAK188
惑星YAK188
ここは地球から遠く離れた惑星YAK188、そこに住んでいるのは平均身長3メートルを超える巨人族。
別名ヤコブ族と名付けたが、彼らは全員が何らかの超能力を持っており。
今は新旧取り交ぜた生活様式(ギリシャ時代風+最新科学)でこの星を支配している。
「神王様、ガイアギアの作成が200体完了しました」
「ひと月で200体か、もう少し急がせよ、奴らより先に他の星を攻め落とさなければ面倒になる」
半年前、ライズ族の宇宙戦艦がこの星にやってきた。
彼らは超能力を使用して宗助より簡単に宇宙戦艦を乗っ取ることに成功した。
宇宙戦艦が700隻、地球の2倍近い数がやってきたが、全員が能力者と言うこの星では。
外からやってきた宇宙戦艦など追い返すのも自爆させるのもたやすいことだった。
彼らは2隻だけ宇宙戦艦を返さずに捕獲しライズ族の科学力を研究することにした。
同じものを作るには物資が足りないが、それよりもどうやってこの星までやってきたのかを知ることが目的だった。
500光年も離れているこの星を見つけ、侵略しようとして送られてきた宇宙戦艦。
実はこの時で3回目だったりする。
最初飛来した宇宙戦艦は偵察のため訪れたようだ。
それは地上へ探索器械を投下し調査するだけだったのでそれほど長い期間とどまらなかった。
そして次には周辺の調査などを行いターゲットの星に関するデータを収集する、1回目の船も2回目の船もヤコブ族は手を出さなかった。
ヤコブ族の神王達はこの星には何もないと思わせたかったのだが、当時のライズ族は星に何もなかろうと侵略行為を止めることは無かった。
3度目はこの星を蹂躙するべく700隻もの宇宙戦艦を侵略のためによこしてきた。
ヤコブ族もさすがにそれを無視することはできず、1万人以上の超能力兵士を迎撃するために出兵することを決めたのだ。
宇宙空間まではガイアギアで楽に移動ができる、その後宇宙戦艦に取り付き内部情報を抜き取り設定を変更する。
内容は地球へ来た宇宙戦艦に対し宗助が取った対応とほぼ同じ、母星へ帰還した後で自爆するよう指令内容を書き換えたのだ。
だが数人のヤコブ族は敵が持つ科学力を手に入れるには宇宙戦艦を捕まえておくことが重要だと考えた。
2艘の宇宙戦艦を捕縛し内部のコンピューターを調べることにより分かったことは、この星のヤコブ族の科学力をさらに上昇させた。
それだけではない、いままで星の外へ出ることが無かった彼らに開発可能な星のデータをもたらした。
但し、惑星間転移装置は作ることができても、宇宙戦艦そのものを作るには彼らの住む星には材料が少なすぎた。
宇宙戦艦を作れても彼ら用となるとかなり大きさが違ってくる、そうなると材料も倍以上必要になり。
彼ら用の宇宙戦艦を作るだけの材料がこの星には少なかった、いや彼らは地中に眠る資源を得るために星を壊すほどの欲望が無かったのかもしれない。
だが敵がいて自分たちの星を攻撃してくるのならば地球と同じように対応しなければならない。
惑星間転移装置が小型化できればガイアギアに直接載せて単体で侵略することが可能になる。
彼らの考えは割とシンプルだった、攻められる前に攻めよう。
2体のガイアギアを敵の星へと送り偵察させるとともに改造宇宙戦艦にガイアギアと兵士100名を乗せ侵攻させる。
上手くいくか行かないかではなく、やられたらやり返す、しかも成功するか否かは後回し。
送り出された兵士も覚悟の上であり、神王の命令に対して逆らう者など神兵達にはいなかった。
そして粛々と進められるヤコブ族による宇宙への侵略は惑星RIZばかりではなく。
他の星へとその触手を伸ばそうとしていた。




