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妖精の里(閑話)

妖精の里(閑話)


惑星VIT233、妖精の里と呼ばれているその星は、太古の姿のまま進化した恐竜達と進化した竜人達の住む星。

彼らを受け入れたのは最も古くからこの星を見守っていた妖精とも言われている生物だった。


《あ 帰ってきた!》

《だから、大丈夫だって》

《そうだね》

「シュン」

《げんき》

《ゲンキ》

《どうだった?》

《危険な生物?》

《危険だけど優しい》

《2つ?》

《うん》

《じゃあまだ様子を見る?》

《そうする》

《みず おいしかった》

《じゃあ、住めるね》

《住めるよ》

《増やせる?》

《それは難しい》

《そうなんだ》

《でもあの星とは違う》

《へ~》

《ひどいことはしなかったよ》


妖精種と呼ばれている生き物、その生態の全てはまだ知られていない。

ヤコブ族の改造によって生まれたガイアギアでさえ妖精種の持つ特殊な能力のほんのわずかにすぎない。

細胞を活性化させて修復する能力、分裂や集合といった形態を変化させる能力も。

彼らの能力の一部でしかない。

ヤコブ族は妖精種を使用してガイアギアの開発を今でも続けていたりする。

もちろん妖精種が毒をまき散らしたというのは真っ赤な嘘であるが、その事故で亡くなったヤコブ族が千人以上出たのは確かだ。

真実はガイアギアの暴走でありヤコブ族の実験の一つが、妖精族の怒りに触れたからに過ぎない。

生きるため空中に漂い他の生き物に寄生するように接触する、寄生先の生物から酸素や水分を貰う代わりに傷をいやしたりする。

この生物は実体がない、目に見えている姿は空中に浮かぶ花のように見えるが。

その方が移動しやすく安全を確保しやすいから、しかも彼らには敵意が無く。

もし食べられてしまったとしても他の生物の細胞から自分自身を新たに作り出すことも可能なのだ。

要するに無害ではあるが無敵でもある。

そして恐るべきことにこの生物がすべての生物の源であることだった。

進化、それは多種多様であり数百億という生物へと変わること。

ならば最初の形とはいかなるものか?

惑星VIT233にはゲートと言われる転移門が多数あり、そのゲートからもしも地球や惑星RIZへと簡単に移動できたとしたら。

なぜ地球の生態系がなぜこんなに多様性に富んでいるのだろうか?

人類でさえいくつもの人種に分かれ、類人猿からの進化だと言われていたとしても。

ここまで姿形が違うのはなぜなのだろう。

それは彼ら妖精種と呼ばれている生物が、どこかの時代で地球にやってきては彼らの能力で地球人の遺伝子を操作したのではないだろうか?

超能力でさえもその遺伝子に含まれた仕掛けの一つだとしたら、彼らは人族に何を求めているのだろうか。

残るべき生命体なのか、それとも滅ぶべき生命体なのか。


《もうおわり?》

《うん》

《でも面白かった》

《また来る?》

《どうかな~》

《多分またあえる》

《たぶん》


その生物には意志があり思考することもできる、人のようなやり方とは違い単体でのみ思考するのとは違い全体でも思考することができる。

いずれまたこの星に宗助は訪れるだろう、その時に何をして何を知るのか。

大いなる時代の流れに巻き込まれた少年が成長する姿、彼ら妖精種にはまるで全てが分っているように見えるが。

未来は誰にもわからない、分かっていたとしても逃れることなどできない。

全ては個人個人が自分で決めること、時の流れは皆の意志によって動くのだから。


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