3人目は元戦神
3人目は元戦神
一応全員に意向を聞いておかなければ後で文句を言われてしまう、別にそこまで細かく手を差し伸べる必要は無いのだが、神王とやらのご令嬢となればそうはいかない。
その姿は見る物を畏怖させ立ちはだかる敵を幾度となく倒してきた、男性よりも猛々しくそして彼女の肉体は戦うことに特化している。
もしもそんな18歳の女子がいたなら、あなたはどう声を掛けますか?
「シュン」
《ザロス》
《なんだ?》
《まだ怒っているのか?》
《それはもうどうでもいい》
《じゃあ何が不満なんだ?》
《戦うことが生きがいだった、それを奪われたんだ》
《戦闘ジャンキーかよ》
《何とでも言えばいい》
《じゃあ帰るか?》
《…》
《殺せ》
《やだね》
彼女の脳は俺が少しいじってある、自殺などできないように。
だが、根本的な性格などは変えていない、そこを変えるということは別人になるということであり。
人格破綻者になる可能性があるからだ。
《でも楽しく暮らしているみたいじゃないか?》
《勝手に見るな!》
《フーン》
《何が言いたい!》
《笑った顔が可愛いね》
《くそーだから殺せと言ったのに!》
要するに彼女はへそ曲がりであり人の言葉を素直に受け取らない女性だという事。
強がって見せていたのは、そういう生活を余儀なくされていたからに他ならない。
たまたま男達より一回り大きな体を手に入れた、そして持っている超能力でさえその体をより強化できるような力であり、まさに誰もが彼女を戦いの神だと持ち上げたことで。
その立場から逃げ出すことなどできなくなってしまったという事。
《そういえば竜人族って知っているか?》
《いや竜族は家畜として飼っているがその部族は知らないな》
《そうか…》
《じゃあこの生き物は?》
《妖精種!》
《こっちは知っているのかなるほど》
ザロスが一瞬だがメディロンの映像を見て考えたこと、それはメディロンと竜族を使って生み出された兵器がガイアギアだったからだ。




