隠密部隊
隠密部隊
事故に見せかけて口封じ、交通事故に見せかければそれはさほど難しくはないだろう。
だがそのせいで何の関係もない人が犠牲になるところだった。
ただでさえ今の車は高性能になっておりスピードも出るので、運転を誤って事故を起こすことは多いのだが。
まさか超能力をあんなところで直接使用する大バカ者がいるなどとは考えもつかなかった。
「それが理由ね」蓮華
「ええ、僕だけではほかの事件や事故を扱いきれませんので」
「分かったわ、外務大臣には話しておくし、近いうちに公安調査庁にも出向くことがあるから」
「さすが蓮華さん」
「あなたに言われるとこそばゆいわ」
「ところで、その方々は?」
緊急事件ということもあり、午後の講義をしっかり聞いてから蓮華邸へとジャンプしてきた宗助。
応接間に通されるとそこには女性が2名。
「現代版九の一?」
「華蓮隊よ、通称カレン」
「皆さんおきれいですね」
そういうと2人ともに顔をそむける。
「お二人とも能力者ですか?」
「この二人だけじゃないわ、全員能力者よ」
「初めまして、カレン隊 シノと申します」
「初めまして、カレン隊 アキと言います」
「多分公安の特殊部隊に編入されることになるのだけど…」
「そうなるんですね」
「あなたに頼みたいことがあるんだけど」
「頼み?」
「あなたの能力でこの子たちを強化してもらえないかしら?」
そう惑星RIZへ行くときにも使用した能力、仮想機械による各種の防御システム。
そのことを言っているのだろう、確かにスキルROBOで強化すれば彼女らが危険な状況になったとき最悪死ぬことからは逃れられることはできるだろう。
完璧とまではいかないがレベル10まで上げれば爆破事故からも生還可能になる。
その代わりその状況下で無事に助かった後の方が面倒になるのだが。
「えー」
「ちゃんとお金を払うわ、すぐにでも!」
お金の問題ではない、だが危険な場所へ彼女らを投入するのだ、貴重な超能力者を失うことを恐れるのなら、俺に頼んで保険をかけておこうという考えは正しい。
しかもこの二人は蓮華さんの親族だったりする。
「親族?」
「…あなたには隠せないわね」
「二人とも?」
そういうと後ろの2名ともに首を2回首肯する。
孫どころじゃない、曾曾曾曾曾曾孫かそれより離れているのか。
どちらにしても徳川の血を引いているのは確かだ。
だがスキルロボの設定をどこまで施していいのやら、身体強化までを許可するのかそれとも情報交換もOKにするのか、はたまた仮想機械もつけて完全無敵にするのか。
「とりあえず一度調べさせてもらえますか?」
二人ともに椅子に座ってもらい、スキルROBOでしばし眠りの中へ。
その間に2人の情報を取得する。
一人目はシノこと山波忍(26歳)独身、彼氏はいる 隠密部隊カレン所属。
俊足の超能力と遠視の能力を持つ、身長157センチB80W57H84体重50kやせ型
元陸上部高校100メートル新記録保持者、徳川家の子孫であり蓮華の遠い孫。
2人目はアキこと小早川亜紀瑠(27歳)独身、彼氏はいない 隠密部隊カレン所属。
肉体強化能力と念動力、そして軽い治癒能力もある、身長169センチB87W62H90体重58kナイスバディ。
元国体の走り幅跳び記録保持者、徳川家の子孫であり蓮華の遠い孫。




