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ようやく動きが

ようやく動きが


駅の前まで送ってもらい、そこからは徒歩で帰宅しようと思っていたが。

今日の予定はなかなか濃密のようだ、ようやくどこかのエージェントが直接行動を始めたようだ。


「ハーイ、ミスターロホウ」

「何でしょうか?」

「私はこういうものでーす」


男女一組のペア、アジア系でもヨーロッパ系でもない。

日本語はできるようだが、どちらかと言うと英語を使用しているがスペイン語圏のような気がする。

見せられたのはどこかの国際組織もしくは軍事組織の証明パス。


「国際連合対宇宙戦略協議会からあなたにお話が有ります」

「どのような?」

「私たちの協議会に参加要請したいのでーす」

「その話は長くなりますか?」

「ヤ 本日時間はとれますか?」

「1時間ぐらいなら話せますが」

「では落ち着いて話せる場所へ移動しましょう」


2人だけ?そんな事は無い。

一人はスマホで誰かと連絡をしているのだが、もちろん彼らの組織以外にもどこかのエージェントやスパイは今も俺を尾行中だ。

車を降りた段階で20メートル離れた街道筋で尾行をしていた車から外国人とみられる人物が下りている、こちらはUSAかそれともEU・UKなのかわからないが。

車で駅まで送ってもらったはずなのにいつの間にか数人の尾行が後を追ってくる。

後を付いて行くとその後ろからさらに2人が後ろを固めてほかの尾行を遮っている。

その二人も国際連合のエージェントらしい。

連れていかれたのはホテルに隣接するレストラン。


「あなた方も?」

「我々は国際協議会の管理官です」

(管理官、表向きはボディガード裏の目的はスパイだろう)

「そうなんだ」

「こちらへお座りください」


どうやらお話ししなければ帰さないと言った雰囲気だが…


「どのようなお話ですか?」

「あなたの最近の動向は調べさせていただきました」

「それで?」

「USA大統領と密約をしていますね」

「密約?」

「宇宙人の事で何か重大な秘密を握っているのでしょう」


握っていると言うか俺が一番知っているので、話せるならばできる限り教えてあげたいのだが。

どうやら彼らはUSA大統領が何かを隠していて、それは国家どころか地球全体に脅威になる事だと。

そう言うマイナスなロジックを想像(想定)して動いているようだ。


「秘密?僕は秘密にしているとは思いませんが、知りたいのならば逆に約束していただく必要があります」

「約束とは」

「僕の知っている事をあなた方に話すと言う事は、あなた方のトップも選択を迫られることになりますが、覚悟はできていますか?」

「それはどういう意味ですか?」

「もしかしてあの宇宙戦艦がUSAの茶番だとかUSAの軍事組織が裏で画策しているとか、考えていませんよね?」

「…」

「逆にあなたはUSAが何で宇宙戦艦を撃沈できたのか?おかしいと思いませんか」

「全世界に400隻、確かに一隻はUSAで撃沈されましたが399隻は惑星RIZへすでに帰還しています」

「どうしてそんなことわかるのですか?」

「あの宇宙戦艦群に帰還指令を出したのが僕だから」

「ハハハ、それはあり得ないわ」

(だめだ、こいつら頭が固い奴らだ)

「信じられないと?」

「あなた一人でそれを行ったと?確かUSAがハッキングに成功したと言う話だ」

「そうしないとおかしいと思われるから、ジャクリーン大統領に頼んで僕がやった事を隠しているだけですよ、では何故USAと日本で惑星間転送装置の開発を進めているのか分かりますか?」

「それは日本が米国の傘下にいてエレクトロニクスに一番詳しいからよ」

「という事はそれを信じているんだね」


偽装工作が上手くいっているのは悪い事ではないが、嘘をつくとこういったデメリットがあると言う事も考えておかないといけない。


「先にデータを手に入れたのは日本の自衛隊ですよ」

「それは嘘です」

(マジ面倒くさい)

「それで僕の言った事を信じないとして、どうします?」

「あなたには我々に同行してもらいます」

「いやだと言ったら?」

「ゴー」

「パシンパシンパシン」


超小型の麻酔銃、大きさは小型のライターぐらい、多分ライターとしても使えるように設計されているのだろう。

俺の体にあたって跳ね返る3発の特殊な麻酔針、多分強力な麻酔薬が針の先端に塗られているのだろう。

だが、俺にそんな玩具は通用しない。


「どうだ?」

「跳ね返っただと!」

「なぜ?」

「通用しないよ、麻酔銃なんか」

「それじゃ、今度はこちらからやらせてもらおう…」

「え!」

【OKご主人】

【眠らせるだけでいいからね】


どうやって持ち込んだのか、大きさは小型のライター並み、多分1発のみの使いきりかそれとも補充するには複雑な分解を要する機構か、少し理系の思考に灯がともる。

だが相手の行動が理不尽だったとしてここで暴れるわけにもいかない、そして暴れさせるわけにもいかない。

ならばやることはただ一つ、リリーズにタッチしてもらい5人中4人までを眠らせる事だ。

本日連れてきたのはコバルトリリー30センチバージョン。


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