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土日の予定

土日の予定


いつの間にかアイリーンとエミリアは化粧品会社の顔としてテレビコマーシャルに出演するようになっている。

それは別に悪い事ではない、むしろ二人が伊里愛の会社からの仕事をUSSJ(ウルトラスーパーサバイバ―ジャパン)経由で請け負っているのなら安心だと言える。

勿論、彼女らは仕事より学業が優先しているので、モデルの仕事と言っても土日に集中しており撮影も週に1回から2回ぐらいだ。

特にエミリアの学校は芸能活動に厳しいらしく本人は愚痴をこぼしているが、USSJもかなりしっかりした会社なので、モリソンさんからも文句は出ていないようだ。

だが、仕事を仲介している伊里愛イリアに対し祖母であり詩音がそのまま放って置くわけがない。

松田財閥を裏から操り今の巨大な組織にしてきた影のドンと言って良い。

親族を全て自分の駒と考えている彼女からイリアが特別かわいがられているのは超能力のおかげだが。

だからと言って言う事を聞かない孫娘をいつまでも自由にさせておくような人物でもないようだ。


「プルルル」

『はい』

『おはようアイリーン』

『おはようございます』

『今日は日比谷で撮影だから8時に迎えに行くわね』

『8時!』

『昨晩伝えて置いたわよね』

『あ はい』


前日に遅くまで論文を作成していたアイリーン、本日の予定をうっかり忘れていた。

時刻は既に朝7時、土曜日と言う事で予定はモデルの仕事だけ。

アイリーンは急いで支度を始めるとダイニングへと降りて来る。


「おはよー、ごめんなさい今日モデルの仕事だった」

「そうなんだ、じゃあ朝は…」

「トーストだけ、いただきます」


テーブルの上に載せてあった焼きたてのトーストを一枚口にくわえると、呼び鈴の音が。


「ピンポン」

「はーい」

「はや!」

「もぐもぐ」

「大丈夫なの?」

「ご心配ありがとうございます」

『松田です、迎えに来ました』

『今行きます』

【松田さん土日も仕事か、ほんとにワーカーホリックだな】

【休みは無いんじゃない?】

【仕事が命らしいよ】


百合ちゃんは自室で朝の体操をしている、父はまだ夢の中らしい。

昨日はかなり遅くまで研究をしていたようだ。


【宗ちゃん今日は?】

【面倒な人からお誘いが来てるよ】

【松田詩音】

【もしかして伊里愛さんは知らないの?】

【うーん どうだろう…彼女らは別々に動いているらしいね、あまり詮索すると尾行を付けられる可能性があるから聞かないことにしているよ】

【そうなんだ、私も今日は予定あるから…】

【同級生とウィンドショッピング】

【なんで知ってるの!】

【大学同じなんだから色んな所から噂は聞いてるよ】


ちなみに百合奈も現在は眼鏡をかけていない、宗助と同じROBO化によって視力の補正は必要なくなっている。

そして眼鏡をはずした百合奈は結構カワイイと言っておこう。

宗助と百合奈が一緒に大学へと登校して来るのを見れば、色んな男子から宗助は質問を受ける事になる。

それは仕方のない事ではあるが、一応幼馴染であることにしてあり。

恋人とは言ってないので、先輩の何人かは何とかお近づきになろうとしていたりする。

他にも数人目立つ子はいるのだが、そちらは高根の花と言った感じなのだろう。

ちなみに森山胡桃も同じ大学なので、既にファンが学内でファンクラブを作っていている事は有名だ。


「帰りは電話しますね、いってきまーす」

「行ってらっしゃーい」


アイリーンがイリアと一緒に車に乗り込む、一応俺はリリーズに尾行を頼むことにしてある。

ここにきてまた各団体のスパイ活動に変化がみられるからだ。

CNは前からだからあまり心配していないが、UKとUSAの工作員だけではなく。

最近はEUと思える尾行が新たに加わっている。

彼らの名目は一応観光目的だと言う事なのだが、大使館に置いて長期滞在の許可を得ているようだ。


「ダダダダダダ…」

「おくれるー」愛菜

「何なの 全く」

「えへへ 練習試合だった」


既に朝8時を回り、俺も出かける支度を始めているが呂方家の元気娘は本日もサッカー一筋。


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