キャンパスライフその1
キャンパスライフその1
3月が過ぎとうとう高校卒業、そして大学の入学式と言うイベントごとが次々と過ぎて行く。
宗助にとってはこの時期が無事に進んでくれさえすればよいと、それだけを願っていたが何故か特に問題なく日々が過ぎて行く。
毎朝の登校、と言っても大学はそれほど毎日登校する事は無い。
週の半分は自由研究に近く、論文の製作や資料漁りに費やす毎日。
「思っていたよりすることが多いわね」百合奈
「私が言った通りでしょ」アイリーン
「なんだつまんないの」エミリア
「毎日一緒に通えるのは高校までだな」
「週に1日は一緒に電車に乗れるし~」
「あなたね」
「エミちゃん登校する時間帯は違うのよ」
「そうなの?」
「外せない講義が無ければ午後になって登校することもあるからね」
一応全員が同じ電車を利用する形だが、途中駅での乗り換えは別々になる。
「そうなんだ~ショック~」
「あなたは何のために高校へ行ってるのかしら?」
「え~勉強?」
「もう、辞めてよねパパからなんて言われてると思ってるの!」
「マイハニーくれぐれも狼にだけは気を付けて、特に宗助君には近寄らないで欲しいって」
「守るつもりは無い分け?」
「いっしょに暮らしている時点で無理でしょ」
「そろそろ駅に着いたわ」
「それじゃ」
「またね」
乗換駅に着くと2人は別々の電車に乗り換える、俺と百合ちゃんは1年から2年までは同じキャンパスだが、3年からは別々のキャンパスへ行くことになる。
最近の大学はキャンパスもそうだが、リモート授業も交換授業も多くなり。
通うと言うより出張に出かけるような場面が増えているらしい。
特に人気の教授が請け負っているゼミなどは遠くフランスまで行って向こうの学生と共に教授の講義を受ける事もあるらしい。
「午前中は?」
「木村助教授のお手伝いかな百合ちゃんは?」
「高坂紗雪教授の講義よ」
「あの教授か」
「怖いけど面白いわよ」
怖いけど面白い、要するに話し方や態度は昔の先生と言った感じだが、内容はかなり為に成ると言う事だろう。
「そうなんだ」
俺の場合これから他の大学へ行き同じような研究をしている教授の元へ行く可能性が多い。
東教大の麻生教授に京王大の天道教授、そして協都大の中野教授。
この3人が宇宙理論について研究している3大教授で、瞬間移動などの理論は又他の大学に専門の教授がいたりする。
宇宙線や光科学理論、そして電磁力理論と言った理学系の勉強がこれから俺が勉強する学問になる。
もしかしたらUSAやUKにもいかなければならなくなるだろう。




