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戦神ザロス

戦神ザロス


12人の神王の下にそれぞれの部下が5人以上いる、戦神・知神・天神・地神・水神・火神などと呼ばれている。

それぞれが神に等しい力を持ち頭文字に含まれている能力を持つ、各都市を統治するために必要な神王に次ぐ能力者達。

今回惑星RIZへと侵攻する為にやって来た部隊の総指揮は、惑星YAKの工業担当都市を統治しているゴリアン神王(12神王の一人)。

そこに所属している戦神ザロスが指揮を執っていた。


「まだ用意できないのか?」

「少々お待ちください」

「??」

「大変です!」

「今度は何だ!」

「コンピューターがダウンしました」

「なんだと!」


既に指揮を執っているリーダーの居場所は分かっている。

ガイアギアの収納されているブースには60機の機体が並んでおり、2つの船を合わせて90人、すでに神兵の搭乗は済んでいた。

後は下のハッチさえ動けば続々と排出され、惑星RIZへと移動するだけ。


『あーあー、本日は晴天なり 本日は晴天なり』


よく放送局で使用するマイクテストの言葉だが、もちろん宇宙人には通用しない。


『誰だ、専用通信で訳の分からん事を話しているのは!』

『この船は私の超能力で乗っ取らせてもらった』

『は?』

『ざわざわ』

『静かに!』

『すでに外へと排出された機体も含め、皆さんには帰還してもらう』

『ふ ふざけるな!』

『ふざけてはいないのだが…』

『今すぐに開放しろ!』

『開放したら侵略を始めるんだろう?』

『当たり前だ!』

『それをやるとあなた方は全滅することになるけど、それでもいいのか?』

『そんな事は無い!』

『あんたがリーダーか、あほが指揮官だと部下はつらいな』

『ウフフ』

『だれだ笑ったのは!』

『外に出た神兵は既にこちらへ向かっている、内部のコンピューターは乗っ取らせてもらった、すでにあなた方にできる事は無い』

『むむむ』

『それでも死にたいと言うのなら、この船の進む先を摂氏1万度の恒星に指定してあげるが?』


太陽系以外にも光を発する星はいくつもある、惑星RIZの侵略図にはそう言った星の近くにはいくつもの人類生存可能な星の星図が刻まれており。

惑星RIZや惑星YAKも恒星の周りをまわっている星の一つだ。

科学がある程度進んだ人類ならそう言った星の意味ぐらい分かるはず、そうでなければ無謀な侵略など出来はしない。


『うそだ!』

『あんた本当にこの部隊のリーダーなのか?』

『当たり前だ!』


こうして話している内に宗助はガイアギアの収納されている格納庫へと移動する。

まだ90機のガイアギアまではコンピューターのハッキングを済ませていないから。

だがリーダーの乗る機体さえハッキングを済ませてしまえば後はそれほど難しくない。

惑星YAKの神兵達は上司に当たる隊長クラスの命令には逆らえないらしい。


「シュー」

(故障か?扉が…)

『敵だ!』

『やめておいた方がいい』

『お前か!』

『見えないだろ』

『どこだ!』

「ミシミシ」

『それは悪手だと思うけど、ここで念動力を使用すると船まで壊れて全員あの世行だ』

『ぐぬぬ』


目で見えない敵に対してどうやって対抗するのか?俺でもむやみに破壊能力を使ったりしない。

遠赤外線スコープとか生体反応探知機とかいうシステムを使用して、敵の位置を探る事から始める。

当然のことながら彼らの用意したガイアギアにはそこまでの機材を乗せて無いのか、またはそれが生体兵器の限界なのかも知れない。

大柄な彼らには外敵には物理的に対抗するのが一番であり、地球人のような細かい思考はしないのかもしれない。


『ここまでの科学力が有るのに、詰めが甘いな』

『なんだと!』

『お邪魔しますよ』

「ニュニュ」

『お邪魔しまーす』

『な!』


ハッキングするために隊長である戦神ザロスの機体に入り込んだ宗助。

ゼリーのようなジュレのような内部組織には身長5メートルを超す大きな体が収納されていた。

その機体は他の機体よりやや大きく作られており外装の色も少し違っていた、まさしく隊長が乗っているだろうと思わせる外観だ。

宇宙空間で活動できるようこの機体に搭乗しているヤコブ族は宇宙服とみられる外装を着ている、やはり宇宙空間ではガイアギアの内部機能だけでは活動できないのだろう。

彼らも当然のことながら人間である以上、空気を吸い水を必要としている。

ガイアギアの外皮は特殊な機能により外宇宙でも活動できるようだが、内部に搭乗する人族は別だ。


【スキルロボ】

『ん?体がうごかん』

『あなたの意識は既に乗っ取らせてもらった』

『うそだ!』

『嘘も何も、全然動かないでしょう』

『くそが!』

『言葉が悪いな~』


よく見ると隊長格である戦神ザロスは女性の様だ、胸の辺りがやけに膨らんでいる。

彼らの宇宙服はどちらかと言うとサーフィンなどをするとき着用するボディースーツに近い素材だ。

体のラインがよくわかる、但しその大きさから全体像が見えない、これではスタイルが良いのか悪いのかの区別はできない。


『殺せ!』

『なんで?』

『このような辱めを受けて生きてはゆけぬ…』

『君たちは道徳と言う概念が俺達とはかなり違うようだな』

『道徳だと!』

『徳をする道と書いて道徳、まあ人が生きる上で最低限必要な事だよ』

『敵の手に落ちたなら死ぬのは必至、死を覚悟してそれは道ではないと言うのか?』

『あんた、まあいいや後でデータを見ればわかる事だ』


その間に90機のガイアギア全部、中身は別としてハッキングさせてもらう。


「なんだ排出されたぞ」

「こっちもだ」

「ワヤワヤ、ガヤガヤ」

《全員よく聞け、そのまま居住区へ戻りスリーピングポッドの中に入れ、本艦は作戦を終了し帰還する、命令に背くものは厳罰に処する》


船の無線と隊長機を繋ぎ館内放送を流す、もちろん隊長を使い命令をしてもらう。

既に地球と惑星RIZの現在の状況など、隊長をロボ化しデータを移譲して置いた。


【なんだ、この情報は?】

【あなたに必要だと思ったからこちらのデータを見せているのだが?】

【嘘だ、あり得ない】

【じゃあなんで俺達は似ているんだ?】

【…】

(まさか隊長が女の人、いや女の子だとは思わなかったよ)


身長5メートル、ヤコブ族の女子としてはかなり高い身長、その体格はボディビルダーにしか見えない。

マッスルな外観と、えくぼがかわいい18歳の女の子。

女の子という言葉がふさわしいのかと言うと、違うだろ!と言われそうだが。

彼女のデータを見てみると10歳で身長4メートル、と身体強化能力とテレキネシスと言う2つの超能力を発現し。

大人顔負けの戦闘能力で15歳で戦神の位にまで登って来たと言う。

ガチでエリート中のエリート、しかも彼女の親が12神王の一人ゴリアン神だと言う事。

親の七光りもあるが、この能力があるお陰で親はさぞ鼻が高いことだろう。

年に一度開かれるコロシアム(武闘大会)では2期連続優勝するほどの戦闘力を持つ、もちろん男女混合の大会だ。


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