ヤコブ族との戦闘
ヤコブ族との戦闘
最初の10機、そこに乗っているのは確かに精鋭部隊と言える。
但し能力は防御とテレキネシスに特化しているらしい。
だが斥侯でやって来た2名が乗るガイアギアと同じようなテレポーテーション能力は無いらしい。
《俺達2人が乗って来たのは改造版だ、宇宙船に乗せて来たガイアギアとは性能が違う》
《要するに全てのガイアギアに同じ機材を設定してきたわけではないと言う事か?》
《俺達2人が乗って来たのは試験的に瞬間移動できる装備をつけ足してある》
《それじゃしくじっていたら…》
《惑星RIZに到着できないどころかどこかの宇宙空間で死んでいただろうな》
《よくそんな任務に志願したな》
《俺達の国では死よりも名誉を重んじる》
《俺には考えられないけどな》
《ここへ来なければ数年で兵役が終わり農奴へ格下げになっていたからな》
なんとも勇敢と言うか無謀な掛けだ、瞬間移動の機械は作れてもその能力をちゃんとテストをせずにぶっつけ本番のような形で運用するとか・・・
まあそのぐらい自分達の科学力や行動に自信があると言う事なのかもしれない。
《短距離転送のテストは成功したからな、状況を良くしようとするなら賭けに出るのは当たり前だ、それに長老も成功すると予言してくれた》
《予知能力者か…》
彼らの一族の持つ特殊な超能力は異次元収納だが、彼らを仕切っている長老は予知能力者のようだ。
《多分、俺達が死なないと言う所まで知っていたのかもな》
《…》
《今回も主の能力が有ればなんとかなるんだろ?》
《うーん、やるしかないと言うだけだがな》
《俺達の一族は割とおおざっぱだ、多少部族で違いはあるが戦いの方法は変わらないはずだ》
《要するに俺の力を使えば敵を制するのも難しくないと言う事か?》
《主はそうするつもりなんだろう?》
《まあな》
まさかこんなに打ち解けるとは思わなかった、確かにロボスキルで俺やライズ族へ攻撃できないようにしてあるが。
《それじゃ俺は一時離れるがこのままここで待機していてくれ》
《いいぜ、何かあったら呼んでくれ俺も加勢する》
《ああ》
一度乗ってきたガイアギアから離れ敵が乗るガイアギアめがけてカラフル戦隊を先行させる。
【ご主人様とりつきました】
【こちらも】
【完了です】
【密着!】
【スキルロボ】
やはり30センチぐらいの物体には反応しないらしく戦闘などすることも無く4体のガイアギアを停止させる。
そしてシステムを乗っ取り自由を奪う。
『どうした?なんか変だ』
『データパネルが消えた』
『こっちもよ』
『移動はできるが手足も目も感覚がなくなったぞ』
『故障だろう、動けなくなったものは小休止してよい』
『はい隊長』
その後も順次ロボ化させてもらうとあっと言う間に10機のガイアギアはその動きを全て止めてしまった。
『全く動かないとは、なんだ?宇宙空間だからか?』
『このままでは敵の星へ侵攻できません』
『くっ』
『母船より攻撃部隊へ、どうした?』
『ガイアギアが動かなくなった』
『整備はちゃんとしたのか?』
『もちろんさっきまで動いていたんだ、おかしいところは無かったぞ』
『残念だ、そちらが攻撃を止めない限りこのような形で殲滅させてもらう』
『敵か!』
『もう敵の攻撃が始まっているぞ!』
何も言わないで放って置くと埒が開かないので、宗助が途中で攻撃したことを告げてみる。
『敵の攻撃だと!』
『すぐにそちらへ行くから首を洗って待ってろ』宗助
『首を何だと?』
『首を切られる!』
『敵はやはり野蛮な奴らか…』
どうやら日本式のことわざは分からないようだ。
もしかしたら首を切ると受け取ったかもしれないが、敵に怖がられるのなら返ってその方が都合よさそうだ。




