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寝るはずだった

寝るはずだった


目の前にはTシャツだけを着た女性、よく見ると顔にはそばかすが沢山ある。

28歳MS大学大学院生、量子力学及び宇宙線の研究をしている。

USAのSVRとして登録していることもあり、惑星間転移装置の研究に応募すると即採用された。

身長は175センチ体重56k、それ以外は秘密。

家族はボストンに住んでいて3人姉妹の真ん中、姉はNYで弁護士をしており妹はまだハイスクールに在学中。

家族の内、能力を持っているのは父と自分だけ、母も他の姉妹も超能力は今の所発現していない。


【動物とのテレパシー会話が可能の様ですね】

【そこまでは考えが回らなかったな、まさかそれで助かったのか?】

【アンジェラは動物と意思疎通ができるようです】

【犬猫鳥専用テレパス?】

【専用ではなさそうですが人よりは楽に動物と脳波を合わせられるのでしょう】

【波長が分かれば俺のスキルで何とかなりそうだな】

【思わぬところで彼らとの情報交換に道筋が出来ましたね】


脳波での意思疎通が可能になれば脳内のデータを解析するのも楽になる。

まあそれが必要になってからの話になるが。


【ヤコブ族を恐れている】

【そのようです】

【彼らは隠れて暮らしていると言う事になるな】

【そのようですね】

【科学力は高いのに…】

【ヤコブ族と同等の科学力は有りそうですね、少なくとも地球よりは科学力が進んでいるはずです】


MD(メディカルドローン、通称メディロン)は生き物認定の為ストレージに入れることができない。

ヤコブ族の操る生体兵器と同じ仕組みであり、翼竜種の体の一部を増殖させて作られていたりする。

手のひらにすっぽり入る大きさ、逃げ出されると厄介なのでデイバックの中から袋を取り出しその中へと放り込む。


【どこかで聞いた事が有る細胞に似ているな】

【生きた細胞を使用して色んな機能を持たせる、まるでス〇〇プ細胞の様です】

【それだ】


調べてみるととんでもない、対象が生き物であるならばどんな病気でも直すことができてしまうらしい。

但し1体だと治療に時間がかかるらしいので通常は3体以上で使用する。


【そろそろ起こしましょうか?】

【そうしよう】


USA時間で既に午前3時を回る、機械のスキルを身に着けた宗助は眠くはならないのだが。

数回の惑星間ジャンプを使用したため、反動でお腹がすく事からは逃れられなかった。

ポケットから携帯栄養食を追加で取り出し咀嚼する。


「モグモグ」

「う~ん」

「ウヤ、グモーニン」食べながら

「ここは?」

「ホワイトハウスの宿泊施設」

「え?」

「あ、まだ寝てて」

「どうして?」

「君は裸Tシャツだから」起き上がると見えてしまう

「オーノージーザス」


まあそうなるのは分かる、別に俺は何もしていない、いや少しはしたことになるのか。

Tシャツを着せるのに触れた事は認めるが、それ以上の事は神に誓って潔白を証明できる。


「分かったわ、有難う、助けてくれたわけね」

「分かってくれたなら良いです、という事で大統領 見ているなら彼女に着替えをお願いします」


何処からか見ているはずの大統領やその他の監視官に向かって話し出す。

すると数分後、大統領が自ら洋服を手に持ってやって来た。


「コンコン」

「どうぞ」

「食えないわね~」

(日本の男の子ってみんなこうなの?つまらないわ)

「だ 大統領!」

「ハーイ ナイスチューミーチュー」

「あ ハイ」


そう言いながら握手をする。


「今日はもう遅いので退散するけど、後でちゃんと聞かせてくれるわよね」

「もちろんですよ、大統領」

「よろしいではまたね」

「バタン」

「あなた何者?」


ここまでの経緯を少しレクチャーする、彼女の仲間が心配していたこと。

そして助けを求めてきたので、俺が隠していた能力を使いわざわざ遠く離れた星まで出向いたこと等々。

マジで俺が居なければ今彼女はここにいないと言って良い。


「ちょっとブカブカね」

「それ大統領の私物みたいですね」

「そうなの?」

「この時間に用意してくれたのならそれしか無いかと」


今頃大統領は「失礼ね、私が太っているみたいじゃない!」と言っている事だろう。

まあアンジェラがスリムだと言った方がいいのかもしれない、彼女は食事より研究の方が好きというデータを入手している。


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