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作戦は?

作戦は?


5人同時にはロボ化できない、できるだけ素早く彼らを全員ロボ化するのは至難の業だ。

それに彼らの特性が問題だった、まさかそこまで注意しないといけないとは思ってもみなかった。


【空気の動きに?】

【はい彼らは鳥類からの進化である可能性が高いです、空気の動きに敏感なのではないでしょうか】


この場では俺とリリーさんは壁にピタリと張り付いて動けないでいたりする。

勿論音や風を出さないようなシステムを展開しているのだが、少しでも動けば勘づかれる可能性が高い。


【どうすればいい?】

【瞬間移動を多用するのが一番理にかなっているのではないでしょうか】


仮想収納ボックスの中にはまだ8個の携帯食があるが。

ここでそれを食べるのは難しい、だが食べないで瞬間移動できる回数は3回が限界。

その後はすぐに携帯食を食べないと貧血のように動けなくなってしまうだろう。


【3回いや2回だ、俺が椅子に座らないで動いているやつをロボ化するその間にリリーさんが椅子の3人をロボ化してくれ】


ロボ化はリリーさんのタッチと同時に俺がロボ化するので、その時間差は1秒にも満たない。

その時彼らがどんな反応をするかがカギになる、暴れ出したりしたらそれこそ大事になるし。

彼らの言葉が超音波になって他の場所にいる仲間が駆けつけたりしないかと言うのも心配だ。


【そこまで心配なさる必要はないのでは?】

【そ そうかな…】


考えすぎではあるができる限り危険は避けたい、そう思うといらぬ心配まで湧いてくる。


【それより元に戻す方が問題では?】


ロボ化を解くには同じようにタッチしてオフ(終了)すればよいだけなのだが。

その場で彼らが動き出すわけで、人族の場合ロボ化中に彼らのデータを取得して記憶をいじることで後の行動を遅らせていたりする。

今回はその細かい設定ができないと言う事になる、やろうとすれば彼らのデータ方式を解析してからになるだろう。


【この場で彼らのデータを解析できないか?】

【それを実行すると壁の向こう側にいる要救助者を危険にさらす可能性がでてきます】


目の前にある装置がどんな動きを見せるかが分からない。

少し考えた結果はそれほど変わらず、早急に助け出すのが一番良いと言う結論に至った。

だがその前に一つ仮想装置を作ることにした、それはタイマー。

彼ら一人一人に目覚めの時限装置を設置する、それはロボ化を解除するだけの使い捨て回路。

そうすれば彼らの記憶まで操作する必要が無くなる。


【その手がございましたね】

【ロボスキルの有効範囲を忘れていたよ】

【いいえさすがです宗助様】

【少しぐらい自分で何とかしないとね】


ロボスキルでの機械化、それは人体だけではない、側にある壁や人体を含むある程度硬さのある物質であればほぼ機械化ができる。

と言う事は彼らの毛の一本にスキルでタイマーを設定しロボ化の解除ができるのでは?という事になる。

ロボ化は自分が触れているか、もしくはロボ化した個体が触れて宗助が命令する事で可能になるが、解除の方法はそれだけではないと言う事。

この計画はうまく行くのだが、ただ一つだけ宗助は面倒事を持ち帰ることになってしまう、だがそれが何なのかはこの時点では解らなかった。


【じゃあ始めよう】

【了解しました、では3・2・1】

【GO!】

「パタン」

「キャキェ」翼人族の鳴き声

「パタン」

「パタン」

「バサッ」

【うまく行った、次だ】


5体の翼人族を眠らせ、それぞれにタイマーをセットする、そして壁の向こう側へと侵入し要救助者を確保する。


【タイマーは2分に設定しよう】

【了解】

【転移】

「シュン」


張り付けにされていた研究員、鏡の壁越しでは分からなかったが何故か彼女は裸だった。


【服は?】

【この部屋にはなさそうです】

【探す暇は無いな、とりあえずスキル展開、各種エア装置を装着】

【10%30%50%、3・2・1完了しました】

【まずは月まで移動しよう】

【了解です】

【転移座標設定太陽系地球の衛星、月へ】

【座標設定完了】

【転移!】

「シュン」


月へ一度移動するのは伝染病や宇宙生命体などが彼女に付着していた場合、バイオハザードが起きる可能性があるからだ。

前回惑星YAK181へ来たときはそれを考えて衛星に転移した、そこは空気もほとんどない極寒の星だったからだが、この場所はそことは違い空気もある。

気温だけはやや低いが隔離されていた部屋の温度は何故か高かった。


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