部屋で尋問
部屋で尋問
部屋に入るとベッドの横に2人の男女がのびていた、もちろん2人の懐は全て探らせてもらう、メアリーさんの持ち物を調べて、もちろん俺の荷物も無くなっている物が無いか調べる。
そして2名を椅子に腰かけさせ椅子に縛り付けた。
「起きろ!」
「う うう」
「お前らの組織を教えてもらおうかな」
勿論ロシア語で質問するが、それを分からないと言う体で彼らはポーランド語で返答する。
「嘘はつかない方がいいぞ」
「あなた達、この人には逆らない方が良いわよ」メアリーさんのポーランド語
「俺達は知らない」
「えーとRU戦線、秘密諜報部隊コバだったよな」
「!」
「お前の名前が・イワンポリージャ、ポーランド名・ボレクバルギ―だったよな」
「なんでそれを!」
「そして命令は彼女の捕縛及び排除」
「…」
「それで、君らはこうなったのだがどうする?」
「好きにしろ」
「じゃあ少し記憶をいじっておくか?」
「記憶をいじる?何をするんだ!やめろ!」
多分拷問されると思ったに違いない、東側の拷問はそれはひどいものだ記憶をたどれば、かなり黒いシーンが次々とうかびあがるが、もちろん俺はそんなことしない。
記憶の改竄を止めるわけにはいかないが、だからと言って自殺願望を植え付けて死んでもらうと言うような事もしない。
敵の組織がどのくらいやばいかは既に彼らの記憶から取得しているので、まずは彼らの記憶を少し消す事と新たな記憶を植え付ける事で対処する。
但し植え付けた嘘の記憶で彼らがどうなるのかという所までは関知しない。
もしかしたら敵の組織内部で拷問にかけられる事もあるだろう、それは自業自得で有り、もし俺たち2人の記憶を消さずに残しておけば何処までも敵としてターゲットにされるだろう。
「ここまで来たがお前たちはターゲットを見失った、そうだな」
「ああ俺達は遅すぎたようだ…すでにターゲットはいなかった、失敗したようだ…」
確認の為植え付けた記憶の復唱をさせる、どうやらこれで全てうまく行ったようだ。
彼らのアジトはこの町ではなく別な町にあるようだ、彼らには翌朝目覚めた時に嘘の連絡をしてもらう。
彼らの記憶から得た情報では、この先も数人のエージェントが待ち構えていると言う。
この町で待ち構えていた組織の追手は俺達を拉致った後で証拠を全て隠滅するまでが仕事らしい。
という事は要救助者は別な部隊が捜索していると言う事になる。
数人の幹部と思しき顔の情報もしっかり入手しているので末端の部下以外ならば、見つけ次第対応することが出来そうだ。
「さてこれからどうしようか?」
「この部屋は出た方がいいですね」
「わかったそうしよう」
おれとメアリーさんは受付に行くと別の部屋へ変更してもらう事にした、もちろんフロントにいる店主はメアリーさんのチャームで部屋変えに即OKする。
一度チャームにかかった男性は数時間メアリーさんには抗えないらしい、にっこり微笑んでメアリーさんにすんなり別の部屋の鍵を提供してくれた。
「どうぞどうぞ」
「今のは?」
「一度かかると後は目で操ることできまーす」
「触れるのとは違うんだ」
「触れる時は両方(チャーム&ドレイン)必要な時だけ、魅了するだけなら目を見るだけでもOK」
「そうなんだ」
「ウフフ」
そう言いながら俺の顔をじっと見てほほ笑む、まるで俺がチャームにかからないのがうれしくて仕方がないとでもいうような仕草だ。
俺達は宿の管理人から手渡された鍵を手に別の部屋へと移動する、先ほどの部屋には意識を失った敵のスパイをそのまま放置してきた。
明日の朝までは目を覚まさないように設定しておいたが、今夜彼らからの連絡が無いことを組織はどう解釈するのだろうか?
「心配しなくても大ジョーブ、多分ネ」
メアリーさんや彼らからの記憶で分かった事、彼らの組織はそこまでしっかりとした統制はされていないようだ。
時間は割とルーズと言う事で、まあ夜中に報告を貰ってすぐに対応できる上司などどこの組織でもほんの一部だと言われれば、確かに日本以外で時間をきっちり守る国はそれほど多くはない。




