ルミナスの報告
ルミナスの報告
それは飛行機の中、USBを確認しているとルミナスから彼女の目を通して映像が送られて来た、妙に近寄って来る男がいると。
【危ないようならロボ化しよう】
【ハイ】
彼の情報を取得するとただの強盗だった、まあ胡桃がカモに見えたのだろう。
一応情報を操作して電車がブルリストルに到着してから30分後ぐらいに後に目覚めるよう細工をしておいた。
そのまま放っておいてやばくなってからでも助けるのは良いと思うのだが、宗助にはそこまで放っておくことができなかったようだ。
席を移動した胡桃は次の車両まで行くと開いている席を探す、そこで胡桃は変なことを考えた。
「ねえ、そこにいるんでしょ?」
「何か話をしない?」
「…」
「良いわ、勝手に話すから」
森山胡桃がいままで生きて来た思い出話から役者になってからの話など延々。
ロンドンのパディントン駅からブリストルのテンプルミーズ駅迄は150k以上ある、乗っている電車は時速70k~90k前後で移動しており。
別に特急でも快速電車でもない、今回乗った電車は直行ではなく停車する駅は10駅以上あるらしい。
待てば直行便にも乗れたのだが、早く父の元へ着きたいがために一番早く出発する便に乗り込んだ。
「パパの部下なんでしょ」
「いいわ 勝手に話すから、さっき日本語で答えたわよね」
「どこに住んでいるの?UKじゃないわよね」
「こっちに住んでて、その答え方はあり得ないもの」
「方言は無かったからやっぱり東京に住んでいる、そうよね」
「父の部下なら東京本社からの出向?」
「それとも他から雇われてたりして」
「能力持ちならそれもあり得るのよね」
「ねえ、話したいから返事してよ」
「もしかしてお金?良いわよ、そうだな10万までなら出していいよ」
「今すぐには払えないけど、いつなら良い?ダメ?」
この調子で胡桃はブリストル迄、ずっと話し続けた。
それをルミナス経由で宗助は見ていたことになるが、帰りの飛行機でそれを話したかというとそれは後のお楽しみと言っておこう。




