大学受験
大学受験
共通一次はほぼ無事に済ませたと言っておこう、点数は満点と言いたいところだが少しひっかけた問題が出ており。
俺は一部だけ間違えて答える事にした、それでも一つの教科で98点以上は取れているだろう。
まあ常にネットから情報を得る事ができる宗助にとって分からない問題など無いのだから。
二日に渡る試験はこれから大学生になろうとしている者達には大きな壁となってはいるが。
そこを超せないようでは研究などと言う分野へ進むのは諦めた方が良いのかもしれない。
「どうだった?」百合ちゃん
「まあまあかな」
「一つだけ分からないのがあったよ」
「化学?」
「ううん、物理」
「ああ確かにわかりにくい問題も幾つかあったね」
「ふ~ん」
「何?」
【リリーちゃんに教わってない?】
【教わると言うか、もう一体化しているからね】
【そういうもの?】
「そうなんだ、そう言えば明日からよね」
「ああまさか受験が終わるとすぐUK行きとか」
「でも学校には申請出してあるのよね」
「もちろん、そうしないと大学が受かっても卒業できないかもしれないからね」
ちなみに日ごろの成績や出席日数はカンペキに足りている為、この先一日も出席しないと言う事が無い限り卒業はできる。
「あたしも行きたいな~」
「今度ね」
「本当に?」
「ああ」
試験会場からの帰り道、いつもとは違う電車に乗り他の学生達と一緒に電車に乗り込む。
「あ!」
「?」
「アイリの彼氏」
「USSJの、誰だっけ」
その顔を忘れたわけではない、森山胡桃 そう言えば同じ年だったのを覚えている。
「もしかして忘れたとか、あり得ないんだけど」
「胡桃ちゃんだよね」
「よろしい、忘れてたら大変なことになっていたかもよ」
「だれ?」百合奈
「ああUSSJのタレントで…」
「女優よ、今は声優もやってるけどね」
「君も東教大なの?」
「悪い?」
「いや当然だと思う」
「分かっているじゃない」
彼女は才女だと言って良い、まだ彼女の超能力までは教えてもらってはいないが。
幼少の時から子役でドラマや映画に出演しているのは知っている。
多分宗助とは違う記憶能力や人を引き付ける演技力を持っているのだろう。
「こちらが彼女?」
「親しい友人の一人だ」
【そうなの?】
【ここでの話はアイリーンや桃ちゃんへと膨らんで行くんだ、言葉を選ばないと後で大変なことになる】
【そうなんだ、リン(アイリーン)ちゃんもUSSJ所属だからか…】
「別に誰にも話さないわよ」
「嘘は言っていないんだけどなー」
「まあそれは良いけど、ここで会ったのもなんだし話が有るんだけど」
宗助には胡桃と話すことなどは無いのだが、一応彼女も超能力を持っていると言う話は聞いている。




