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病院からの帰り道

病院からの帰り道


2人に軽く手を振り、お邪魔蟲は退散する。

これからが大変だろう、有名な俳優と女優なのだ、そして彼らはこの機に爆弾発表するのは俺のせいではないとだけ言っておこう。


「終わったかしら」イリア

「どうしてここに?」

「あの後すぐにタクシーで後を付けただけよ、あっちを追っても良かったんだけど貴方の方が気になったのよね」

「それでどうするんですか?」

「何もしないわ、お婆様にはあなたとくっつけと言われているけど、どう考えても無理だし」


病院の1階へ降りそのままエントランスへ行くと、そこには何故か松田伊里愛が待っていた。

勿論そのオーラは隠せない、病院にいること自体が不自然な身長173センチにハイヒール。

それだけではない、本日はドレスの上から毛皮のコート、長い髪は栗毛色でウェーブが掛かっており病院には不釣り合いな姿はゴージャスそのもの。

ちなみに一応サングラスをしているのだが、もちろんそこにはCのマークがキラキラ輝いている。


「目立っていませんか?」

「そう?一応パーティだったから、おしゃれしてきちゃったのは仕方無いでしょう」

「それはそうですけど」

「それより私は仕事の続きをしたいのよね」

「?」

「説明が必要?」

「はい」


そこから彼女の仕事そして現在の自分が置かれている立場を話してもらった。

その後何故か一緒にタクシーに乗り、木下・呂方家へと向かう事になった。


「へー宣伝部長なんですか」

「松田財閥の孫が化粧品会社の会社員だとおかしいかしら?」

「いいえ、それよりその外見とキャリアでさらに会社勤めって、オーバーキャリアでは?」

「そうかなー、確かにワーカーホリックって言われることはあるけど、私は仕事が好きなだけなのよ」

「そうですか、そのためなら親も親族も関係ないと…」

「だって御婆様の言っていることってただのわがままじゃない?女は早く良い人見つけなさいって、個人的な意見でしょ」

「まあそうですね」


タクシーの中で高校生相手に綺麗なお姉さんが、少しきつそうな剣幕でまくし立てる。

俺に同意してほしいのだろうけど、まだ俺はその境地に至っていないため良いとも悪いとも判断ができない。


【人間と言う生き物は難しいですね】リリー

【君でもそう思う?】

【はい】

【俺もこれからそういう経験をするんだけど、君はいつまでもそばにいてよね】

【私は宗助様から離れること自体あり得ません】

【それが分かっていても不安になるんだよね】

【確かに宗助様に近寄るお嬢様方は全員お綺麗ですので、不安になる気持ちは分かります】

【分かってくれるんだ、ありがとう】


そんな話を脳内でリリーさんとしていると、横から俺の顔をじっと覗き込む。

タクシーの後部座席、一応10センチは離れて座っているのだが俺がリリーさんと話していると何を思ったのかサングラスを取って自分の顔を俺の顔に近づける。


「君ってエクシーダー?」

「なんですそれ?」

「サバイバーSVRは生き残った者達の総称であり超能力者全般だけど、いくつもの能力を持つ者をExseederエクシーダーと言うのよ」

「そうなんだ超越者の事ですよねなるほど」

「それで何故、僕がそれだと?」

「あのテスト私も一回やられたわ」

「じゃあイリアさんも気絶したんですか?」

「しなかったわ、私にもいくつかの能力があるから」

「ほんとですか?」

「教えないけどね」

「え?」

「知りたければ交換条件ね」


まさかイリアさんからここまで超能力に対して突っ込まれた会話をされるとは思ってもみなかった。

確かに仕事人間ならば交渉のイロハもいろいろ知っているのだろう、それに彼女は自分も超越者だと自分からばらしてきたのはなぜか。


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