表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
272/507

勧誘?

勧誘?


それは当然の事だろう、ただ御呼ばれして飲み食いすれば良いと言う話はない。

呼ばれたのは組織に入れと言う勧誘、もしくは強制的な組織への登録だろう。

理事の2名もそして他の4名も何らかの能力持ちである、話している最中も何かしらの能力を発現中だ。

俺の目だから判る超能力による空間遮断、そして音声制御、俺達がいる一角だけ他のパーティ参加者からは見えないようになった。

だが、その後発せられる超能力で俺の持つ特殊な力を探るのは彼らにとって容易では無かった。


【宗助様侵入者です】

【遮断して】

【かしこまりました】

「お、中々やるな」

「マジ、シグマの乗っ取り能力が効かないなんて初めてじゃん」初根

「グッ影縛りもダメか」志賀

「他の新人は?」初根

【侵入遮断】宗助

【了解】母

【こっちも完了】百合奈

「あっ」アイリーン

「それ以上は辞めておいた方がいいよ」宗助

「それを決めるのは俺じゃないのだが」

「ストップよ」詩音

「中止命令が出たぞ」赤川


精神支配、そして行動制限、いくつかの未知なアシストスキルなど、初めから分かっていた事だが。

あまり耐性の無い人がそれらを纏めて受けた場合、ほぼ全員が気絶してしまうだろう、下手をすれば発狂する人が出てもおかしくはない。

俺が何事も無く対応している事で彼らは超能力をさらに強めたらしい。

俺と母そして百合ちゃんはロボ化による能力でそれらを排除できるのだが、アイリーンやエミリアちゃんはそうはいかない。


「おっと、危ないな」

「すまん、少しやり過ぎたか」

「彼女らに何かあったらUKのSVRから苦情が来ますよ」

「ごめんなさいね、悪気は無いのよ」詩音

「一応確かめないといけない決まりなんだ、もちろん後でフォローはする」

「ぶっちゃけもっと簡単な方法は無かったの?」初根


その言葉で主催者側の全員が黙り込む。

どうやら研究所と言う枠組みだが肝心の操作系能力者は臨時職員に近い感じがする。

言葉使いが自由過ぎるのと能力を持つ人間が限定されていて、彼らに新人の能力鑑定を丸投げしているようだ。


「この方式を決めたのは松田理事でしょ!」


元凶はシオンの息子らしい、困った一族だ、総帥はかなりのやり手だが息子は違うらしい。


「仕方がないだろう、いくつかのテストをクリアしなければ仲間にできないと言うルールなのだからな」


入口でもらったネームタグには各種の能力が込められている、位置表示・能力表示・詐称排除

など。

予めシオンの未来視によって確認できた超能力者達のデータ、それらを研究所所属の超能力者を使いどんな能力なのかを判別して行く、そのためのアシスト魔法を名札に掛けておいたわけだ。

それだけでもかなり優秀な能力だと思うが、それを全て一人では行えないのがやや難点でもある。

それに、結局は俺の能力を全て看破できなかったらしい。


「それで俺の友人達を気絶させて、あなた方はどうしたいんだ」


アイリーンとエミリアは壁際の椅子に座らせて母と百合ちゃんに任せてある、名札のせいで完全に彼らの能力を遮断することができなかった。


「ごめんなさいね、一応こういうやり方しか今の所無いのよ」詩音

「私からも謝罪するわ」蓮華

「それで?」

「怒らないで、悪気は無かったの」

「面倒なことをするんだな」

「なんだ、超能力者なんだからこのぐらい防げるだろう」シグマ

「超能力者でもその力の大きさは別だ、逆に相手の力が大きすぎたらどうするつもりだったんだ!」

「今までそんなことないし」初根

「どうしてそれが分かる?もしかして宇宙戦艦の襲来以降、超能力の発現者が増えていたりすることと関係があるのか?あなたたちは研究者なんだろ!」

「まあそれなりに研究はしているわ」

「隠していることが沢山ありそうだな」


これは俺の勘だ、人は絶体絶命の危機に出会うことで今まで無かった能力を発現する事が有る。(リアルな話)

それが超能力と言える能力だったりそうとは言えない能力だったりするが、それは個人差もあるので必ず発現しているのかどうかまでは本人さえ分からない場合が多い。

彼らの組織が研究所と言うのなら、超能力者がこれだけ集まっていながら名ばかりの組織では困るのだ、俺は少しカマをかけて見たりする。


「…」

「そう言えば」初根

「ストップ!」赤川

(このこ、何処まで知っているの?)詩音

「あんたら、心当たりがあるのか」

「だから早いうちに能力者を確保しなければならないのよ」蓮華


俺の能力も、発現当時から考えてみれば今では破格の力と言って良い、なにせこの力で全員超能力者にしてしまえるのだ。

だが何故そんな力が発現したのか、予想はしていてもそこまで調べてはいない。

昔から超能力はあった、それは宇宙人達と出会った事で確信している。

これらを総合的に考えてみると地球に住む人類も惑星RIZや惑星YAKに住む宇宙人と同じく次なる進化の段階に入っていると考えてもおかしくはない。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ