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期末試験

期末試験


高校三年の1年間はあっという間に半分が過ぎようとしていた。

11月の終わりには受験生たちがそれぞれに目指す大学が確定し、次にその大学の願書を手に入れる。

間に面倒な期末試験をはさむことになるが、1月には願書を提出し2月になれば受験生にとって最後の戦いがやって来る。


「やっぱり宗助君はそこにしたんだ」委員長

「国立なら何処でも良かったんだけどね」

「そうなの?」

「勉強したいことが決まっていれば、その学部のある大学なら何処でも同じだと思うけど…」

「確かにそれはそうかも」

「キミちゃんだって、いつの間に?」百合奈


委員長はいつの間にか俺達と同じ大学へ行くと決めたらしい。


「それはお互い様じゃないの?」


確かに百合ちゃんまで国内最高峰の大学へ進学したいと言ってくるとは思わなかった。

もしかしたら俺がそこに行くと言わなければ、こうはならなかったのかもしれない。


「お前ら揃って東教大学受験かよ」米田

「まあまあ、抑えて、抑えて」東山

「学力テストでは一応A判定だったし、無理な事じゃないでしょ」

「A判定!」


勿論俺も百合ちゃんも同じく合格可能と出たのだから学年で5番以内にいる委員長も受験すれば合格する可能性がある。

逆にそこまでの学力があれば、最高峰の大学を受験しない手はないのではないだろうか。


「一応、私の進路は法学部だけどね」

「いっしょに受かると良いね」百合奈


ちなみに俺は工学部志望で百合ちゃんは教育学部だ。

体育祭も文化祭も昨年のような楽しく参加すると言うよりやや大人し目な内容に落ち着いて、最終学年の思い出作りは順調に過ぎ去って行く。

この頃を境にどの部活も3年生は引退という形になり、全員が受験一直線へと突入して行く。

授業内容も普通のカリキュラムから各自が進む進路に準じた勉強を重視するため、毎週のように学力テストが行われ自分達の進路に準じた受験内容に対する勉強や説明が多くなって行く。


「このテストが終われば後は各自受験に向けて猛勉強だな」金山

「金山はW大だったよな」

「本当はBO大に行きたかったがC判定だったからな」

「でも一応受けるんだろ?」

「そこが悩みなんだよな、それより始めお前の方がBO大志望じゃなかったのか?」


宗助は最初BO大を志望していたが、夏過ぎに変更していたのだ。

国防はもとより宇宙防衛に対して興味がないわけではないが、そうなると今後何かあるとこの国の利益を第一に考える公務員と言う立場から逃げられなくなってしまう。

実はこのことはまだ岩田さんには話していなかったりする、多分話せば残念がるだろう。

今の所宗助は地球の代弁者であり惑星RIZの良き友人と言う立場を変えたくないと思っていたりする。


「そう思っていたんだけどなー」


同じ国立であるがその内容はがらりと違う、どうせなら国立も2つか3つ同時に受験できたらいいと思うのだが、今の所そういう法的改正は出ていないし予定もなさそうだ。


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