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定期航路

定期航路


引っ越しの前に約束していた惑星RIZへ定期訪問の日がやって来た。

結局今回は母と俺の2人で行く事になった、今度の土曜に引っ越しがあるため惑星へと行くのに今回は祭日を利用する。

引っ越しの前準備が有り百合ちゃんは新築へと少し荷物を運ぶのだとか。

時間は3時間から5時間を予定している、滞在中には向こうの状態を確認し、ギガエアクリーナーを各所に設置していく。


「荷物は持った?」

「いつでも良いわよ」


父は本日も研究所にて最終チェックを行っている。

引っ越しが終わると、惑星間転移装置の実験には俺も加わらなければいけないが、俺の予定は現在結構タイトになっている。

実験の日の前には財界のドンとの接見も有るからだ。


「それじゃ行くよ!」

「OKよ」


ちなみにバトルフィギュアは今回2体つれて行く、1体は50センチリリーさん、もう一体は新たに手に入れた30センチのアーバン。

ちなみに現在バトルフィギュアは全部で12体、そのうち10体をロボ化してある。

一応30センチバージョンは14体手に入れたら入手をストップしようと思う。

それに、50センチバージョンが新たに発売されると言う噂を聞いた。

予定ではキャンディかもしくはクリスタルの50センチバージョンだと言う。

まだ噂の段階ではあるがネットでもかなり騒がれている、次に予約できたならエスカレーターの利用だけは避けておこうと思う。


「ん?」

「どうかした?」

【宗助様、緑が増えています】

【なんで?早すぎないか?】

【帰還した宇宙船に他の星の生物が寄生していた模様です】

【それって危なくないのか?】

《朱里 平太!》

《ご主人様》朱里

《この植物は?》

《調べた所、他の星の植物で耐強酸性・耐水性・耐高温に優れ増殖が早く人体には影響がない植物だそうです》

《問題ないならそれでいいけど、今からそちらへ行く》


前回訪れたのは2月の半ば、その時はこんな状態では無かった。

いくら有害な毒素や放射能が少なくなってきても、数日で既存の植物がここまで増えることなど考えられない。

約1か月でここまで変わるとは、いったいどんな植物なのだろうか?

マザーコンピューターがある中央都市メガロン、現在はその都市で朱里も平太も、そしてアーロン達も暮らしている。


《お久しぶりです主》アーロン

《久しぶりってまだこの星でひと月まで経たないでしょ》

《いえ20日と少し経てばかなり変化しますので》

《それで地表の緑はどうした?》

《その事ですが、主が帰った後で外宇宙に開拓の為、探索に出ていた船が帰還しまして、その時に船体に付着していた植物がこの星の空気に溶け込みあっという間に増殖した模様です》

《危険性はないのか?》

《すでに植物の性質も危険性も調べましたが我々人間には影響がないようです》

《人体には影響がなくても植物には影響しそうだな…》

《地表の植物は絶滅していましたので、今のところ静観しております》

《主 お帰りなさいませ》マザー

《ただいま》

《惑星RIZの運営は順調です》

《何か変わった事は?》

《今のところございませんが、いくつか外宇宙へ探索に出た船が行方不明になっております》

《その理由は何かわかるか?》

《探索船のデータによると突然電波が途絶えたと言う事です》

《そこは星の軌道上か?》

《いいえ移動中のようです》

《ではその手前までのデータと消えた場所の位置判定、そして位置が分かったらそこへ探査艇をやって何があったか調べよう》

《かしこまりました》

《地表は植物が50%まで覆ったら他の植物を植える事、後は…》

《ギガエアクリーナーは現在各都市の地表に100機ほど増設してあります》

《OK》


宗助の作った仮想エアクリーナーではなく惑星浄化のために作った大型の実物だ。

約3か月と言う間にそれらを最低100万個作成して地表に10kごと設置して行くように指令を出しておいた。

材料は今まで惑星開拓用に使用していたAIロボット、地球でさんざん家や建物を壊してくれた奴だ、それを作り直し浄化用にリサイクルしたようだ、自分で指定の位置まで移動して浄化装置を作動させる。

現在都市のある地表であれば、数日外にいても問題は無いぐらい地表の毒は浄化されている。

だがそれ以外は未だ毒の大地であり、防毒マスクとガードスーツが必要になる。


《平太は?》

《彼は他の都市で指導中です》

《そうなんだ》


ここは接見室、その隣は転移ルーム。

前回訪れた時に転移先が外では面倒だと言う事で、マザーコンピューターがある司令塔の建物の内部に転移する時使える専用の部屋を用意した。

テレパシーを使用すればこの星のどこにいても連絡ができる、長距離テレパシーのアンテナがここ中央指令館に併設されている。

地表だけでなく星の裏側にいても通信可能になるようだ、ちなみに平太は現在、星の裏側にいると言うが、この星は地球のように衛星を利用しているわけでは無い。

彼らの技術の中には地中を通して通信できる装置も有るらしい。


《平太!》

《あ 主、ママ様も》

《久しぶりね、元気にしていた?》

《はい元気です》

《指導って?》

《色々ですが、まずは歩く事でしょうか?》

《そこから指導するのね》

《そして洗濯です》


そこからは平太の見た映像で見せてもらった町の様子などで分かった。

今まではおしゃれなどと言う物は無かったが、そこに色付けすると言う試み。

いつの間にか制服のようなボディスーツが色とりどりに着色されていている。

そして髪の毛が生えてきている住民が増えて来た様子。


《平太ちゃんも本当はそんな髪なのね》

《ママ様、恥ずかしいです》

《そんなことないわ、かっこいいわよ》


金髪でも黒髪でもない、銀色の髪の毛 そして目の色も薄い青色に代わっていた。

俺達と最初出会った時の頭は金髪であり目は薄い茶色だったのだが、俺がマザーを配下にしてから元の状態に戻したようだ。

確かにこれからは自分の意思で決めるのだと教えた、その第一歩と言った所なのかもしれない。


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