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約1時間後

約1時間後


岩田さんとの話はこの後UKでの事件とサバイバーとの話になったが、そこの話も事件報道からはそれほどかけ離れた事は話さなかった。

ロンドンでの出来事も、UKサバイバーとの協力関係ができたとだけ話す。

本当の事を話した所で頭がこんがらがるだけだ、メアリーさんや向こうの大臣がほとんど超能力者だなんて言えるわけがない。

もしその話が日本の大臣クラスにばれたなら、いらぬ誤解を招くに違いない。

そんな話をしていると、何故かメアリーさんが登場する、まさか尾行されたのか?


「ハーイ ソウスケ―ナイスチューミーチュー」

「あ メアリーさん ユーチュー」

「どうしてここへ?」

「仕事が終わってコーヒー飲みたくなったのです、この店いつも私使っているヨ」

「あ~ こちらは岩田さん、ジャパニーズアーミー」

「あージエイタイですね、私はえーと…」

「メアリー・エドモンドさん、元UKの大臣秘書で今はモデルやタレントしているんだって」

「そ そうですか初めまして岩田耕造一等陸尉です」


何故か顔を赤くする岩田さん、確かにメアリーさんは美人であるしスタイルも抜群だ。


「トナリ 良いですかー」

「どうぞ」


俺の隣に座るメアリーさん、その目は俺の横顔を見てニッコリ微笑む。


「それじゃ私はこれで失礼するよ、また連絡するから」


何故かそそくさと席を立つ岩田さん、テーブルの上にあるチケットを手にカウンターで料金を支払う、別にまだ話しをしても良かったのだが。

もしかしてUKの女性、いや女性といる所を嫌ったのかもしれない。

そういえば一時期ハニートラップにかかる自衛隊員が問題になったと言う記事を覚えている。

この場を写真に撮られ、加工されたならどういう事になるのか?多分そこを気にしたのだろう。

もしかしたら岩田さんは昇進間近なのかもしれない、岩田さん頑張れ!


「それで?メアリーさん、仕事はどう?」

「ン…今日はモデルの仕事をしてきました、宗助にも見て欲しかった夏の装いでース」


そう言いながらスマホで取った写真を見せて来る、そこにはビキニの写真が数点。

勿論メアリーさんだけではなく他のモデルさんも数人一緒に写っていたりする。


「どの水着いいですか?」

「この白い奴とオレンジかな」

「OK今度もっと撮ってきますね~」

「いやいや別に…」

「日本の男の子はこういう写真好きではないですか?」

「きらいじゃないけど…」


絶対俺をからかっているとしか思えないが、そこを嫌がって逃げると相手の思うつぼ。

それならば冷静に、まるで動じないと言う体を装う。


「宗助、やはり私は宗助が好きでース、どうしたらいいですか?」

「そう言われても僕は学生だし、君の事は友人の一人としか考えていないよ」

「あーあなたのハートはアイアンでース」

「そうかもしれないね」

「あーそうでした、宗助にお話しでース、今度デートしましょう、2人で政財界のドンに会いに行きましょう」

「な なにそれ?」

「日本の首相からもOK出ています」

「え?相川首相?」

「はいそうです、宗助に会いたいと言われました」

【政財界のドン と言われている松田財閥、松田竜太郎会長です】

【たまにTVに出て来る強面のおっさんか?】

【はい、多分運輸関係の話ではないかと思われます】


松田財閥は銀行は元より運輸そして流通関係の会社が傘下に数百とある、現在日本で一番多くの社員を抱えるグループのトップだ。

だがなんでメアリーさんが首相や財閥のトップと知り合いなのか、宗助はあまり理解できていなかった、343歳となった彼女にはそういう付き合いの長さがあることを。


「ふーん」

「私も一緒に行きますから大丈夫でース」

「そこは別に気にしてないよ」

「うれしくないのですか?」

「普通だよ」

「宗助大好きで~ス」


メアリーさんの好き嫌いが俺にはよくわからない、少し邪険にしても動じない心臓の持ち主なのは分かったが、あまりしつこいのは勘弁してほしい。

今の言葉の返しでも彼女には好ましく取られたらしい、これが日本の女性ならプンプンと怒って見せるだろう。

まあ、時折俺の目の前に現れて嬉しそうにしているだけならば大目に見ようと思っている。

と言う事で、喫茶店でさらに30分メアリーと話しをしていると、時間は午後9時を回っていた。


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