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法務省公安調査庁

法務省公安調査庁


新築への引っ越しまで後3日、期末試験は予定通り百合ちゃんが学年1位で俺が2位3位が他のクラスの男子、委員長は4位という成績で終わった。


「それじゃまたな」米田

「おー」

「買い物あったわよね」百合奈

「ああスーパーで買い物してから帰ろう」


いつもの駅で降りると徒歩3分、駅近のスーパーマーケットへと寄る。


「えーとハンバーグだから…」

「ああ 玉ねぎとパン粉だったか…」

「後牛乳もね」

「了解」


俺達2人は二手に分かれて買い物をする、本日はハンバーグとサラダ、スープはインスタントを利用する。

俺は本日用事があるため夕食は無くても構わないと言ってあるが…一応作っておくと言われてしまった。

今日は百合ちゃんがハンバーグに挑戦すると言う、というかすでにもう何度か挑戦しており、母の作ったハンバーグと比べて何の遜色もない。

料理に関して最近の問題ごとは上に掛けるソースをトマトベースにするか、甘辛ベースにするかそれとも醤油ベースにするのか?

現在はそれも簡単に作れるベースのタレがあったりする、そこいら辺の選択は百合ちゃんに任せるとして俺は野菜のコーナーへ。

すると見かけたことが無い人物が俺に声を掛けて来た。


「君がMrロホウソウスケ?」

「そうですが、貴方は?」何故にカタカナ

「私は公安調査庁の柄山泰時からやまやすときと言います、少しお話よろしいですか?」

「買い物しながらなら構いませんが…」

【公安調査…】

【法務省の特殊調査部です、特に国家転覆や国際犯罪の調査を行う部署です、表向きは公共の安全を確保する部署という肩書ですが、集団の凶悪事件や外国人の国際指名手配犯の捜査などで動くことが多いようです】

【解説有難う、ということはCNの件だな】

【そのようです】

「君は先日横浜に行っていないよね?」

「先日って、いつの事でしょうか?」

「4日前の話だが」

「4か前なら行ってないですね」

「レイラン」

「なんですそれ?」

「聞いたことないかな?」

「花ですか?」

「それじゃ最近某国の調査員が全員離職したと言う話は?」

「全く知りません、僕は高校生ですよ、ミリオタ(※ミリタリーオタク)やポリオタ(※ポリスオタク)じゃあるまいし」

「そう なんだ? でも2か月前に横浜のレンガ倉庫でミーティングのようなことはしたよね?」

「ああUKのモリソンさんに頼まれて、宇宙人の話ならしましたよ」

「そうか…」


※ポリオタ(ポリスオタク)・警察関係の資料や服装を集めるのが趣味である、中には本物のパトカーを購入したりする人もいる。

※ミリオタ(ミリタリーオタク)・軍関係のグッズや写真を集め軍事パレードなどを見に行く、サバゲー(サバイバルゲーム)に参加するミリオタもいる。


野菜類の買い物は終えて次に総菜コーナーへ移動すると、柄山さんは俺の後を付いてきてスーツの胸ポケットから録音装置のようなものを取り出す。


「これに聞き覚えは?」

《とぼけても無駄だ、お前の頭の中は調べさせてもらった、ふーん 催眠薬で眠らせて薬物を投与して言う事を聞かせて、それをビデオで撮っておいて正気に戻った時に見せて脅すんだ、なるほどね》

《何故それを!》

《結局、女を襲いたいだけかよ!クズだな》

《し しらん!》

《お前本国で何人襲って来たんだ、200人越えとかやばすぎるだろ》

《くっ!》

「うわーエロビデオの音声ですか?」

「聞き覚えは無いのかい?」

「全く」

【盗聴器ですね】

【あああの部屋か、もしくはCNの横浜支部の2名どちらかが2重スパイ】

【レイランの2名が持っていたスマホという可能性もあり得ます】

【あ それかも】

「これはある人から提供してもらった音声なのだが」

「それならその人から聞いてみては?」

「君の名前を出したから、ここにきているのだがね」

「その声の主が僕だったらどうするんです?」

「一度話を聞かないといけなくなるのだよね」

「では総理大臣に許可を得て下さい、それとアメリカの大統領からも許可を得ないと語れません、それともイギリスの首相に聞いてみましょうか?」

「それはどういう事?」

「事情聴取と言う事はハッキングアプリと惑星間転移装置の情報抜きでは語れません、それを語るなら3名の同意を得なければならないと言う事です」

「ハッキングアプリ?」

「マジか…そこから説明しないといけないのか…横のつながりくらい持てよな、全く!」小声でつぶやく

「宇宙戦艦が何故2時間ぐらいで攻撃辞めたのか?それと、今 各電気メーカーが研究している装置の情報が何処からもたらされたのか聞いてきた方が良いよ」

「そういえば重要機密事項に…」

「CNが絡んでいたのはその件か?」

「それ以外に何があります?」

「いやその話は聞いてはいるが、君なのか?」

「逆に誰がそれをもたらしたのか?聞いていないとか?」

「CNのスパイの話ではアメリカが流したデマ…それもフェイクか!」

「は~、おじさん日本人が日本人を信用しないでどうするんです?向こうの情報うのみにしちゃだめですよ、あっちは嘘つくのが当たり前、こちらが本当のこと言っても全部嘘だって言う人たちですからね」

「全くその通りだ、申し訳ない」

「それと足りない資料が有りますよ、外務大臣か経産省の大臣に聞いてきてください」

「君は時々偉い人を名指しするけど?」

「第2回宇宙人対策会議はリモート会議でした、そこには総理を始め4人の大臣と陸海空の参謀長が同席していましたから」

「初耳だ!」

「と言う事は内緒にしてくれていたのか、なるほど…でもそろそろ他の部署にも触りぐらいは共有しておかないといけないかもしれませんね」

「これでは本日君に同行してもらっても意味ないな」

「上に文句言った方が良いですよ、そうしないと仕事増えますから」

「君は賢いな」

「そこも ですか…一応総理大臣以下数名には完全記憶というスキル持ちだと言ってあります」

「嘘 だ よな…」

「信じなくても良いですよ、どうせ誰に言っても嘘だとバカにされるでしょうし」

「すまないね、今日はここまでにしておくよ、だが又話を聞きに来るかもしれないからその時は…」

「どうぞお好きにしてください」

「手間をかかせて申し訳ない、それではまた」


まあそういう方面からの調査があるのは分かっていたことで、日本のシステムは基本ピラミッド型であるが省庁間には横のつながりはない、独立している部署の情報など共有することなど本来あり得ないのだ。

情報をどこまで共有するのか、日本の政府もちゃんとボーダーを決めておかないと後で国家機密が~なんてことになるのだが。


「宗ちゃんあの人何なの?」

「公安調査庁だってさ」

「へ~ ふ~ん、警察とは違うの?」

「どちらも一番上は法務省だけど公安調査庁は国の管轄、警察は警視庁であり都道府県の管轄、要は国が対応するのか都道府県が対応するのかと言った所かな」

「尾行の件?」

「そういうこと」

「そういえば昨日辺りから減ったね、というかいなくなったと言うか…」

「そうだね」

「ふ~ん」


百合ちゃんはそれ以上質問することを辞めたようだ、知ったとしても自分がすることはなさそうだし。

これ以上知りたければリリーに質問すれば答えてくれるはず、そう思っているのかもしれない。

好きな人の事を知りたいのはやまやまだが、宗助に鬱陶しく思われるのは嫌だと思っているのかもしれない。


「もう終わったならレジに行こう」

「うん」


買い物袋を提げて高校生が2人マンションまでの道を歩いて行く、スーパーマーケットからは歩いて数分なので、食材が沢山入った買い物袋もさほど問題ないが。

百合ちゃんの持つレジ袋も結構な重さがあったはずなのだが、最近は重い物を持つのも慣れて来たらしく、スーパーのレジ袋ぐらいなら重さも感じないのかすたすたと歩いて行く。


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