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3月6日

3月6日


今週からは試験月間に入る、既に共通一次試験は終わり、現在は各私立高校や大学の入試試験が佳境を迎えている。

勿論、学年末の期末試験も来週から始まるのでまたもや百合ちゃんの部屋に置いて2人でテスト勉強をすることになった。


「宗助君昨日も後を付けられていたよね」

「ああ 面白かったでしょ」

「突然看板が落ちてきた奴よね」


日曜日に買い出しを頼まれて百合ちゃんとスーパーマーケットにお買い物がてら散歩していると。

お約束通りに待ち伏せしている2名の不審者、途中からさらにそれと判るような不審者が追加で2名、合計4名が懲りずに尾行を始めたからだ。

バトルフィギュアは光学迷彩機能で姿を消したまま一人は足を払って転ばせ、もう一人は看板が目の前に落ちて来る。

3人目は猫に飛び蹴りを喰った(ギニャー)、もう一人は太目の木の枝が落ちて来ると言うアクシデントの餌食になった。

勿論1回ぐらいのアクシデントでは尾行を辞めないので、追い打ちとしてマンションのベランダから物干し竿を落とし。

どこかの洗濯物を顔に張り付かせ目の視界を奪う、バトルフィギュアのいたずら作戦はまるで波状攻撃のように、尾行して来る不審者に不幸を与えてやる。

こちらが視覚に入ってない場所でも手を抜かずに行われるいたずらは、まさに呪怨の餌食と言って良い。

どさくさに紛れてしっかり彼らのボディにはバトルフィギュアがワンタッチし、仮想カメラと仮想マイクの設置も行っている。

彼らが尾行を終えて上司になんと報告するのかが見ものだ。


「怪我はしていないでしょ」

「そうだけど…」

「心配?」

「いつまでこんなこと続くのか…」

「もう少しだよ、奴らの上司が中国から来るらしいから、そいつをロボ化して命令を辞めさせれば終わるから」

「そうなんだ」

「それよりもどうするテスト?」

「え?できれば期末ぐらいいい点とりたいんだけど…」

「分かったじゃあ今回俺の方を少し多めに×もらう事にするよ」

「え~…」


前回期末は学年1位を取った宗助、今度は2位か3位にしておこうと思う。

そうすれば百合ちゃんが1位になるだろう、脳のロボ化で常に参考書を持参している状態は、カンニングなんてレベルの物ではない、勉強にしてもすでに不要と言って良いのだが。

だからと言って俺達は遊んで暮らすなんてことなどは考えていない、一応進学して就職すると言う未来を考えておかないと、ろくな大人にならないのは判っている。

それに宗助の能力は別として周りには特別だとは思われないようにするのが一番だ。

サバイバー達もそうやって何百年も暮らしてきたのだ、俺もそれが能力を隠して暮らしていく一番良い方法だと思う。


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