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六本木のスポーツクラブ

六本木のスポーツクラブ


USSJの所長に頼まれて本日メアリーさんがいると言われたスポーツクラブへと来ている。

メアリーさんが若くいる為にはいくつかの条件がある、それは他人や動物から少しエネルギーを奪う必要がある。

手っ取り早いのが夜の商売と言う所だが、それはいくら外見的に可能でも現在は行っていない。

彼女UKでは一応秘書官の傍ら社長業も行っている、美貌とそのフレンドリーな話し方を使ってできる仕事。

それは人材コーディネーター、特に輸出入や各種産業を結ぶ仕事を手掛けていたりする、現在はその傍ら秘書官を務めていたりする。

彼女の人脈はすごいらしいが俺にはそんなそぶりは全く見せない、だからこそ人が寄って来るのかもしれない。

立場や情報を駆使して、いけない事をしてくるおじさん達を懲らしめる、そしておまけとしてエネルギーを奪う事にしているらしい。

誰でも という分けではない、そして一回奪うと怪我などをしない限り数年は美貌が持つと言う、かなり省エネな能力だ。

そして、エネルギーを他人から手に入れても筋力まで衰えないわけでは無い、超能力も全てがなんでも都合よく行くわけでは無いと言う事。

若さと美貌を保つには定期的な運動は必要と言う事で、本日は事務所と提携しているスポーツクラブにいる。

六本木の駅から西へ少し歩き首都高速道路の高架下を南へ折れると8階建てのビルにUSSJが契約しているスポーツクラブがある。

クラブZETURIN、いかにもと言う名前だがすでに東京都内で10店舗首都圏に30店舗と言う今流行りの人気スポーツクラブだ。


「すみませんUSSJの会員割引が使えると言う話で来たのですが?」

「はい聞いております、呂方様ですねこちらにご記入お願い致します」


入会するわけでは無い体験入所のような形にしたみたいだ、まあ別に入会しても払えない額ではないが、地元の駅前にはこのスポーツクラブの支店は無かったりする。


「それではご説明しますね」


本来の入所金は3万円、年間15万円又は月2万円、USSJとの契約であれば月5千円で利用できる。

勿論 本日は無料体験と言う事になる。


「ではウェアとタオルはレンタルになりますが、本日はUSSJに付けておきますね」


細かい話は飛ばして、俺は更衣室で着替えるとまずは柔軟するためにマットが置いてあるスペースへとやって来た。

すぐにトレーナーがやってきて指導を始めると、この時間は同じようにトレーニングする人間が多いらしい。

しかもどこかの芸能人らしき人間が沢山いたりする。


「はいではまず柔軟から始めましょう」


別にトレーナーはいらないのだが、そこから周りを見渡してもメアリーさんの姿は何処にも見当らない。

まずは体力測定のためにバイクマシーンに乗り15分、マシーンを壊さないように弱めに漕ぎ始めると、軽く汗をタオルで拭いながら別コーナーから歩いてくるメアリーさん。


「アッ宗助 来てくれたのね、でもどうしてここへ?」


どうやらメアリーさん、先ほどまでヨガのコーナーへ行っていたらしい。

彼女のローテーションは柔軟、エアロビクス、ジョギング、ヨガ、マシーン、水泳だそうだ。


「加藤さんからここにメアリーがいるって聞いたから来たんだよ」

「そうなんだ、宗助 私あまり仕事したくないみたい」

「どうして?」

「モデルの仕事はOK大丈夫、だけどTVはノーです、宗助の近くにいたいからです」

「ア~そういう事か」

「それにいやらしい人 多くなったみたいです」

「そうなんだ、良いんじゃない、いやな仕事は断っても」

「うんそうする」

「この後はマシーンそれとも水泳?」

「ソウスケ スイミングOK?」


要するに地方のTV番組は受けるとほとんど東京にはいられなくなると言う事。

でもそのTV局からのギャラが結構良かったりするものだから、事務所としてはOKして欲しかったようだ。

だが、そのテレビ局のプロデューサーは良くない噂の絶えない人物だったりする。

モデルの仕事は有名なデザイナーやメーカー主催のファッションショーで仕事としては単発で入るため、基本的には事務所に入る実入りが少ない。

まあメアリーさんは仕事をする必要が無いくらいお金持ちなので、USSJに所属するのはお付き合い程度と言う事みたいだ。

バイクマシーンで身体能力を測定したら年相応と出た、まあそれ以上の能力を出すとマシーンが壊れてしまうので手を抜くのは当たり前だが。


「宗助早く~」


まさかプールで泳ぐことになるとは思わなかった、もちろん水着はその場で購入。

学校指定の水着ではなく、カラフルなブーメランタイプの水着を着ることになるとは。

ちなみに一応泳げはするのだが…オタクあるある体育の授業は全般的に苦手だ。


「オ~セクシーです、私 感動してマ~ス」


いやいや感動とかそんなに俺の水着姿見たかったのか?…まあ最近は親父ばかり相手にしていたのは記憶を覗いて知ってはいるのだが。


「宗助泳ぎ上手いです、私頑張ります」


別に水泳で競争するわけじゃないのに、頑張りますと言われても…

メアリーさん、かなり水泳には自信があるようだ、殆ど水しぶきが出ないのにあっという間にターンして来る。


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