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加藤所長から呼び出し

加藤所長から呼び出し


UKサバイバー達の会合参加から数日が経ち、久々にアイリーンからのSNSから連絡が入った。

アイリーンも共通一次試験のため現在は仕事も入れておらず、先日旅行関係のコマーシャル撮影が終了してからは他の仕事はストップしている。

モリソンさんはまだUKから帰って来られないらしく、時々アイリーン宛にメールやTV電話が入るらしい。


【久しぶりにUSSJの加藤さんから連絡が来たな】

【メアリー嬢の事ですね】

【もしかして宿泊施設の事かな…】


あれから数日は呂方家にお世話になっていたメアリーだが、先日ようやく部屋を借りることになり。

そちらへ引っ越して行った、その時に強く「遊びに来て」とせがまれていたが。

当然のことだが六本木の近くという場所は俺が住んでいる場所から頻繁に行けるわけもなく、彼女からは毎日のように連絡をよこすと言う日々が続いている。

これと言って話すことなどないのだが、とても楽しそうに話すメアリーさん、できれば早く次のお相手を見つけてくれると良いのだが。

六本木の駅から歩いて数分、本日は土日を利用してUSSJの事務所へと来ている。


「お久しぶりです」

「本当に久しぶりだわ、もう少し頻繁に来てくれても良いんだけど、それよりUKの事はどうなっているの?」

「え~と 特に何も」

「宗助君 ウソ言わないでよ、みんな知っているのよ~」

「もしかしてモリソンさんから聞きました?」

「モリソンからもメアリーからも聞いたわよ」

「ではそういう事です」

「もう、自らは語らず なのね」

「ご想像にお任せします」

「良いわ、どうせいつか分かることだし」

「それより本日はどういう理由でお呼び出しを喰らってしまったのか、お教えいただけますか?」

「メアリーの件よ」

「メアリーさんですか?」

「あの子に何かしたの?」

「特に何も」

「あれは恋する乙女じゃないの!」

「ヤッパリ」

「あのサキュバスが宗助君の事で上の空よ、仕事に支障があるのだけど、どうにかできない?」


どうやらメアリーさんの能力は既に加藤さんの知る所らしい、多分モリソンさんからも聞いているのだろう。

確かに10年以上前に一緒に仕事をしているのだから知らない訳がない、もしかしたたらその前にも2人は会っているはずだ。


「僕にどうしろと?」

「あなたの能力で何とかできたりしないの?」

「僕に洗脳能力があると?」

「無いの?」

「無いと言えばない、あると言えばある、さあどちらでしょう」

「は~ またうちで所属してくれると言うからモデルかタレントとして仕事を紹介するのに、あまり呆けていては良い仕事も回せないのよ」

「それは困りましたね」他人事のよう

「あの子 いやあの方は怒らせるとまずいのよ、仕事を斡旋するにも前のようにやる気が無いと相手にも失礼になるし」

「間に挟まれて困っているわけですね」

「手を貸してくれる?」


そう言われて知りませんと言っても構わないのだが、断るとメアリーさんは勝手に俺の近辺をうろうろしそうだし。

一応現状とメアリーさんに回す仕事内容をいくつか教えてもらった。

一つは手っ取り早いのがモデルの仕事、こちらは既にオファーが来ており、この夏の水着や春のファッションショーの仕事が幾つか舞い込んでいる。

それと同時にタレントとして地方のTV番組からもオファーが来ていたりする。

実は彼女、一応モリソンさんと同じようにUKにはお城を所有していたりする。

普段はセイシェルやモルジブ、モナコなどに旅行してバカンスを一生楽しんでも使いきれないほどの資産を所有する大金持ちなのだ。

記憶を調べた時に分かった事だが、何度か結婚もしているが子供はいないし現在は独身。

別れた旦那やお亡くなりになった夫の遺産が数億ユーロ、超有名な会社の株主でもあったりする。

資産は現在自身の会社で管理されており、そこで働く人間は全て下僕だと言うのだ 恐るべきUKサバイバー。

その能力で培った経験や時間は日本人の想定からは大幅に外れており、資産などの金額は多分考えもつかない額だと思われる。


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