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ホテルの待合

ホテルの待合


メアリーを部屋に残しトイレへ行くと、そこから本日泊まる予定だったホテルへと瞬間移動。

移動先はホテルの廊下、もちろん光学迷彩機能を起動させた状態。

できるだけ音を出さずに1階の様子を見に行くと、そこには怪しい人影がホテルの入口を見張っていた。


【どうしますか?】

【どこのスパイか確認してみるか?】

【はい】


そのまま待合椅子で新聞を広げている紳士風の男の背後から近寄り手を肩に触れた瞬間にスキルを発動。

男が倒れてしまわないように抑えると同時に新聞をうまく畳んでテーブルの上に。


【RUのスパイです】

【と言う事はUKの政府情報が欲しいと言った所か】

【ご主人様とメアリー嬢を拉致して本国へ連れて行くか、もしくはアジトで拷問と言う指令ですね】

【全くどうしてもっと穏やかに交渉できないのかね~】

【同感です】

【一応このまま見張りは続行することにして、悪いことしようとすると頭が痛くなるようにでもしておこうか?】

【かしこまりました】

【リリーさん】

【はい】

【もう少し留守番できそう?】

【大丈夫ですご主人様、侵入したら幽霊になって脅します】

【それ面白そうだね、でも多分彼らは部屋に盗聴器仕掛けて情報を取るより直接攫う方を選んだみたいだから残念かも】

【では窓から出てどこかで待ち伏せし脅かすのはどうでしょう?】

【それいいかも!】

【お任せください】

【任せた】


部屋には窓が有る、日本と違い開かないようにはなっておらず、体長30センチのリリーなら窓を開け外へ出るのはたやすい。

勿論光学迷彩機能をONにしたままならば、誰にもそこから人形が飛び出す所など見られることはない。

しかもリリーさんすぐに1階の換気用窓から中へと入って来る。


【お待たせしました、ではトイレにでも潜伏しております】

【分かった】


これで彼らはトイレに行くと幽霊に脅される運命と言う事になる。

ビビってトイレを汚さないことを祈るだけだが、彼らも本日このホテルに部屋を取っているはずなので、着替えぐらいは用意しているだろう。

と言う事でリリーさんにはホテルのトイレで見張りについてもらう事にした。

だが今のところ彼らが俺たちの部屋の中に入って来るような様子はなさそうだ。

記録されている映像や音声を確認してもメアリーさんの部屋の方も手つかずの様子。

いやはやマジで俺とメアリーさんを力ずくで攫う作戦だったとしたら、とてもじゃないが放って置く事はできなさそうだ。

人攫いが成功すれば確かに部屋の中を物色する必要などなくなるが、話し合いと言う手段は考えないのか?もしかするとすでにUKに対して宣戦布告でもしているのかもしれない。


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