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コロニー

コロニー


2つのコロニー合わせて378人が殲滅部隊との戦いの後、今まで暮らしていた場所を捨てて移動しなければいけなくなった。

まずは防毒スーツを着た50人が先行し開拓予定の廃棄都市を目指す。

その後、超能力を使い生活道具などを運び出す。

今まで居た第三コロニーから約500k死の海を挟んだ反対側に同じような廃棄都市があり、今度はそこを拠点にする。

第一コロニーからの180人も合流する予定だ。


《アーロン久しぶりだな》バッキャス

《そちらの被害は?》

《3人ほどやられた、だが死人は出なかったぞ》

《こちらは客人が全部倒してくれたから誰も怪我をしなかった》

《例の地球とかいう星から来た2人か?》

《ああ、なんでも仮想機械という力で姿を消せるらしい》

《もしかして光学迷彩装置か?》

《そのようだ》

《だがあれは…》

《多分次に殲滅部隊が来るときは最初から装備して来るだろう》


要するに今回殲滅部隊は光学迷彩機能を搭載してないか、もしくはそれを使う前にやられたと言う事。

超越者達がそのような機能を装備しているとは思わなかったのかもしれない。

確かに殲滅部隊は今まで複数の敵を相手にしてこなかった、時折発生する超越者を単体で粛清するだけ。

だが今回は少なくとも4人以上の超越者を同時に相手しなければならなかったのだ。

敗戦の知らせは中央都市にいるマザーにもすぐに報告が上がっていた。


《大変です!殲滅部隊100名が全滅しました》

《次は1000人送りなさい》

《仲間の救出は?》

《殲滅が先です、放っておくとこの都市を占領されかねません》

《急ぎ部隊を編成してことに当らせるように》

《イエスマザー》


一気にマザー側と超越者達の間に緊張が走る。

2か所のコロニーを敵の殲滅部隊に襲われ、住処を廃棄することを余儀なくされた。

こちらが勝ったとはいえ殲滅部隊が次にどう出るのかぐらい超越者達も知っている。

マザーがどうするか?必ず倍以上の兵士を送り込んでくるだろう。


《どのくらいの時間で殲滅部隊が又やって来る?》

《最低10倍の数と考えても1日はかからないかと…》

《それまでに物資を運び出せるか?》

《今のままだとそれは無理だと思います》


今まで暮らしてきたコロニーには中央都市では必要のない機材類が山ほどあり。

どれも彼らには必要な物ばかりだが、500k先まで超能力を使用したところで持ってこれるのは半分が良いところだろう。

全員が念動力を使用できるとは言え、一度に持てるのは500kが限界。

朱里と平太ならば1トンぐらいの荷物までは軽く移動させる事ができるが、ここにいる宇宙人は超越者ではあるがエリートでは無い。

宗助のようなスキルで瞬間移動できれば良いのだが彼らの中でもその超能力を持つ者は一人いるかどうかと言う所。

今回襲われた2つのコロニーには瞬間転移能力者は居なかった。


《急ぎ他のコロニーにも応援を頼もう、特に瞬間移動能力者と亜空間保存の能力者だ》

《分かったわ》


通信担当の能力者クリシュが他のコロニーに連絡を取る。

そのコロニーまでは4千キロ離れている、第五コロニーは食料の調達を主に任されている。

潜入と調達を得意としている能力者が第五コロニーには数人所属していた。

急遽瞬間転移装置のエネルギーを使い亜空間保存能力者と瞬間転移能力者の2名の登場を待つ。


「シュー」

《久しぶり》カズー

《よく来た》

《最初に何をすればいい?》

《端の部屋から荷物を全部収納してくれ!》

《分かった》


200人近くの超越者達が数十年暮らしてきたコロニー、部屋数も120は在り。

一部屋10分以内で回らないと間に合わない。

テレパシーでコロニーの内部地図を受け取り片っ端から荷物を収納していく。

そして2人目が転移してきた、今度は瞬間移動能力保持者。


「シュー」

《久々だわ》ノーラ

《よく来た》

《どこまで運ぶの?》

《湖の反対側500k先の廃棄都市までだ》

《先に人だけ運んじゃおうか?》

《いやまだ先遣隊が付いていない、後数分で連絡が来るそれまで待っていてくれ》


500k先しかも死の湖の上を飛んでいくのだ、超能力者でもその距離を飛ぶとなると2時間以上はかかる。

それに朱里と平太のような仮想装備では無く大気の毒を除去する完全装備を付けている為、やや飛行にはコツがある。

スピードは出せて200k、地球とはわけが違うのだ。


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