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アイリーンパパとエミリア

アイリーンパパとエミリア


昨日のうちにアイリーンとSNSでやり取りをした結果。

日曜日の午後1時、昼食がてら話し合いを持つと言う事になったが、アイリーンパパのお願いで最初の食事会には、もう一人参加の人数が増えてしまった。

それはアイリーンの妹であるエミリアSウィリアム(15歳)、パパからの説明だとアイリーンとアイリーンパパで食事に行くと説明したところ、それはずるいと言われたパパは妹エミリアの願いを断ることができなくなった。

勿論姉であるアイリーンも了承するのだが、アイリーンからエミリアの能力までは聞いていない宗助だった。


「こんにちは宗助君」アイリーン

「ええ~とお父様は?」

「もうレストランで待っているわ」


アイリーンの説明だと3人で出迎えるはずだったのだが、駅にはアイリーンだけがお迎えすることにしたそうだ。

アイリーンは妹のことも有るが4人で話す前に少し話したいことがありそうだ。


「ごめんなさいね一人増えちゃって」

「それは別にいいけど、妹さんは何か言ってたの?」

「私の彼を見てみたいんだって、別に付き合っているわけじゃないのにね~」


そういいながら俺の顔をじっと見る、まるで少し責められているようだ。


「そ・そうなんだ…君の妹はやはり君のようにきれいなのかな?」

「え?綺麗…そ そう?あ 妹のことよね、う~んまあまあかな~」

「それで能力は?」

「?あ それも聞きたい?」

「できれば で良いよ、多分すぐにわかりそうだし」

「あ~ 確かに宗助君には隠せないもんね」

「私が知っている限りでは、妹の念動力は私より強いわ それと危険察知かな…」

「予知能力か、桃ちゃんと近い感じ?」

「ああ~少し違うかな、妹の場合は危険に対してのみ反応するみたい、それも三日以内限定」

「それはかなりピーキーな能力だね」


三日前に限定と言う事はひと月後や1週間後の危険は分からないと言う事。

そして危ない場所へ行かなければいけないのに三日前にしかわからなければ友達に誘われてたり、家族旅行に行くときにはドタキャンしなければいけない場合が出て来る。

まあ超能力を使える家族ならば直前に避けることもできそうだが、たまに予知と言うのは逃げられない未来を知らせてくれたりする。

ひと月前ならば完璧に避けられるが三日前だとどうなるだろう。

そんなことを考えながら桜木町駅近くのホテルへと2人で歩き出す。


「まあ妹を紹介しても宗助君は大丈夫だと思うから」

「俺は大丈夫だけど妹さんはどう思うかな?」

「そ それは…」

「言っておくけど私を差し置いて妹に手を出すのは許さないわよ!」

「君は本当に真面目だね フフ」

「何よ!私おかしいこと言った?」

「かわいいなと思って」

「ず ずるいわ宗助君」


そういいながら顔も耳も真っ赤になるアイリーン、だが今日も伊達メガネと帽子を装着している為、分かる人にしかその変化は分からない。

アイリーンには彼女は作らないと告げているし、その言葉を撤回することはあり得ない。

百合ちゃんにもそれは告げてある、だが彼女にするのなら俺は百合ちゃんを優先するだろう。

17歳という年齢で固定してしまうのはどうだろう?とも思われるが、いざとなると俺のハートは父譲りの遺伝子が活躍してしまうため、そこから先へ行く事を拒否してしまうだろう。

周りからは情けないと思われるかもしれないが、こればかりは仕方がないことだ。


「着いたわ ここよ」


そこは割と有名なホテル、しかもその最上階にある展望レストラン、なんともゴージャスな昼食になりそうだ。

だが今日も自衛隊員の高月さんが尾行しており、その他にも数人のスパイが俺達を付けて来ている。

どうやらUSA側も捜査員を数人付けるようにしたようだ。

これは調査だけの役割では無く情報のやり取りも含んだ人員派遣のようだ。

今回はUSA側も女性をチョイスしてきた、昨日の大統領との話が有ってからアプリの件で少し話した結果そうなったのだろう。

USA側からも劣化アプリの購入要請が来ていた、ノーマルの全国版とは違う本国内のみのバージョン。

最初メールで対応したがその受け渡しには女性のエージェントを派遣すると言う話になったからだ。


【宗助様 女性エージェントが増えています】

【アイリーンパパ様との接見場所にもすでにレイラン2名が到着しています】

【それは何処からバレた?】

【CNの別部隊からの調査です、アイリーンパパはCNの調査対象となっています】

【そうか…】


と言う事はアイリーンパパにもレイランには注意するように進言しておかなければならなくなった。

まあアイリーンパパはかなりそういう事に慣れていそうなので問題はなさそうだが、レイランも切羽詰まれば何をしてくるか分からない。

俺の父みたいに電車で通うような感じでは無いのでまさか痴漢に間違われるようなことも無いと思うが。

男を落とす手口は何も電車内ばかりではないし、当たり屋のような人も当然いるので念のため注意喚起は必要だ。

アイリーンの先導でホテルのロビーからエレベーターに乗り最上階へ、そして展望レストランの中へと入って行く。


「いらっしゃいませ、アイリーン様と呂方様ですねこちらへどうぞ」ウェイター


入口を入るとすぐにウェイターが案内してくれるとは、前もって細かくパパから聞いておいたのだろうか?


「こちらです」


すぐに他のウェイターも2名やってきて椅子を引くのでそのまま促されるように着席する。

アイリーン父は窓際の席に座りその隣にエミリアちゃんが座っている。

俺とアイリーンは向かい合っている席に座らされたが、それはあらかじめ決められているようだった。


「ようこそ宗助君」

「こちらこそお招き有難うございます」

「こちらは二女のエミリアです」

「初めましてマイネームイズエミリア ナイストウーミーチュー」

「マイネームイズソウスケロホウ ユートウー」


背の高さは15歳とは思えない170センチ超え、アイリーンも175あるので身長の高さは当然なのかもしれない。

だが目の前にいる15歳のボディはアイリーンをはるかに超えていた。


「どう?すごいでしょ」

「は?」

「確かに君はグラビアアイドルになれそうだね」

「グラビア?」

「宗助君!」

「自慢話には反撃するのが定石だと思いまして…」

「プッ!宗助君ナイス!」

「お姉ちゃんそれは無いでしょ」

「だって今までエミが連れて来た彼氏たちは全員、褒めるばかりだったのに初めて斜め上から攻撃されるのだもの」

「一応ほめているつもりですよエミリアちゃん」

「でも本当はけなしているんでしょ、体だけだって!」

「そういうつもりはないけど、君はもう少し恥じらいを持った方が良いよ」

「そ その通り」父

「パパはどっちの味方なの?」

「いやパパはエミの味方だよ、でもあまり育ってしまうと心配でならないんだ」

「しょうがないじゃない遺伝なんだから…」


ちなみに母親の遺伝では無くUK在住のおばあさまの遺伝子である。


「エミリアさんはアイリーンと同じ事務所には入らないの?」

「それは考えたけど…」

「パパがね危ないからダメだって」アイリーン


目の前に座るエミリア、身長はさることながら胸は90を超えそうな推定すいカップ。

どうやったらここまで育つのか教えて欲しいくらいだ、それに比べたらアイリーンの胸はつつましやかに映るが。

アイリーンの胸は一応Cカップ以上あり、バストは推定83以上はある、肩幅もエミリアの方が広いから多分スポーツクラブで競泳でもしている可能性が高い。


「確かに君は電車では通わせたくないと思うよ」

「うんうん」父

「ちぇ、そうすればもう少し遊べるのに…」

「君は、男の人を怖いとは思わないんだね」

「だって襲ってくる奴は分かるもん」

「エミリア!」

「あ!」

「大丈夫誰にも話さないよ」

「宗助お兄ちゃんは知っているのね、いいえ探るのが上手なのかな?」

「両方かな、でも話し続ければ相手の能力を全て知ることも可能だよ」


アイリーンパパはやれやれと言うような雰囲気、多分エミリアが持つ能力の事は知られたくなかったのだろう。


「お姉ちゃんが好きになるわけだね」

「宗助君すごいでしょ」

「そうだね 私の彼氏達が皆お子様に見えるもん、ちなみに私の彼氏は21歳から下は14歳まで6人いるのよ すごいでしょ」

「今のうちはそれでもいいけど、あまり男の人を舐めると何時か痛い目に合うよ」

「そうかな~」目が泳ぐ

「もしかしてすでに危ない目にあったのかな?」

「どうしてそれを…」

「今までは自分の能力で躱してきたみたいだけど、大人の男を甘く見ると大勢の男に襲われる可能性が高くなるよ」

「君は若いから知らないだろうけど、ある程度の年齢になると女性は性のはけ口として男性のターゲットになりやすくなり、そこにはお金を出しても何とかしてやろうと言う汚い感情が生まれて来るんだよ、君はそんな男達に襲われたくないだろう」

「うん 絶対イヤ」

「それにはモテる事を良いことに、男に対して自分の体を自慢するのは逆効果になる」

「そうなんだ…」

「お兄ちゃんありがとう、今までそんな事言ってくれる人いなかったから…」

「日本の中学ではそこまで教えないかもしれないね、でも知らなかったでは済まない場合もあるからね」

「わかった気を付けるね お兄ちゃん!」


いつの間にかお兄ちゃんと呼ばれているが俺にはすでに愛菜と言う妹がいるのでそれほど違和感がない、それにエミリアちゃんも15歳、と言う事は愛菜と同じ年だと判り見比べてしまったりする。

(いつか2人は出会う事になるかもしれない)


「いやいや、これはお父様も君に言っておきたいことだと思うよ」

「うんうん」


娘、可愛いさのあまり注意するとか怒るとか言う事を極力避けてきたのかもしれない。


【宗助様いつからたらしに?】

【いつ俺がたらしたと!】

【エミリア様はすでに宗助様にロックオンしておりますよ】


確かに目の前に座ったエミリアはすでに恋に落ちたかのようなまなざしを送っている。


「エミ、ダメだよ、宗助君は大学行くまで彼女を作らないって決めているから」

「エ~そうなの?かっこいいし頭もよさそうだし、救世主なんでしょ?」


いつの間にかランチのコースが運ばれてくる。


「話はこれぐらいにして食べるとしよう」

「そうですね、イタダキマス」

「イタダキマス」


ランチメニューは魚介類のパスタとカルパチョ、そして冷製スープとデザート。

この席は衝立で仕切られており他の席からは見えないようにしてある、他の席にはレイランが2名洋子さんと香織さんがいるのは入口から見えていた。


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